内部闘争に揺れるレッドブルF1を傍観するメルセデス代表「最速のマシンがあれば、フェルスタッペンは残る」と冷静

2024年3月13日(水)17時45分 AUTOSPORT web

 過去4年間、メルセデスとレッドブルは互いに敵意を抱き、特にメルセデス代表トト・ウォルフとレッドブル代表クリスチャン・ホーナーおよびモータースポーツコンサルタントのヘルムート・マルコの個人的関係は極度に緊張していた。そのため、レッドブル内の権力闘争にまつわる最近の動きを、ウォルフが面白がっていたのは不思議なことではない。


 F1サウジアラビアの週末、マルコが停職処分を受ける可能性があると報じられた。ホーナーが従業員に対して不適切行為をした可能性についてレッドブル社が調査を行ったが、関連する機密情報がメディアにリークされ、それにマルコが関連していたのではないかとの推測が持ち上がったといわれる。その件についてマルコは、レッドブル社の企業プロジェクトおよび投資担当CEOのオリバー・ミンツラフと話し合いを行うことになり、マルコ自身、これが自分が出席する最後のグランプリになるかもしれないと認めていた。

レッドブルのマックス・フェルスタッペンとヘルムート・マルコ(モータースポーツコンサルタント)


 その発言について、オーストリアの放送局『ORF』からコメントを求められたウォルフは、「昔からのマスコットがいなくなるのは寂しい」と微笑みながら答えた。


 マルコをメルセデスのアドバイザーとして雇う気はあるかという質問に対しては、ウォルフは、かつてノンエグゼクティブチェアマンを務めた故ニキ・ラウダを想起させつつ、「そうだね、(もしレッドブルを辞めるのなら)我々がヘルムートを雇おう。彼は赤いキャップをかぶってはいないが、ちょうどいい年齢だ。我々のもとに来てくれるんじゃないかな」とジョークをまじえてコメントした。


 その後、ウォルフは真面目な調子に戻り、「彼はとても前向きな人物だ。私たちにとって、お気に入りの敵だったし、今もそうだ。彼は本物のレーサーだと思う。もし彼らがヘルムートを失うなら、レッドブルとチームにとって間違いなく損失になるだろう」と、マルコを称賛した。


 しかしそれから24時間たたないうちに、マルコが今のポジションにとどまることが明らかになった。マックス・フェルスタッペンは、マルコがレッドブルから外される可能性について強い反発を示していた。

メルセデスのチーム代表トト・ウォルフとジョナサン・ウィートリー(レッドブルのスポーティングディレクター)


 マルコがとどまることで、フェルスタッペンが現契約終了を待たずに移籍する危険性は下がるのかもしれない。ウォルフはフェルスタッペン獲得について聞かれ、「前にも言ったが、ドライバーは常に可能ななかで最速のマシンに乗りたいと思うものだ。それによって、レースで優勝したり、チャンピオンシップで勝つ可能性が最大に高まるからだ。今のマックスはその状態にある」と答えた。


「マックスと(父親)ヨス、(マネージャーの)レイモンド(・フェルミューレン)は極めて率直だ。時には不快なほど率直であり、彼らは自分自身で決断を下すだろう。だが基本的には、レーシングドライバーはベストなマシンに乗るために行動するものだと、私は考えている」


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