ゴルファーのための食事学『ショットの精度は水が決める!』

2024年3月13日(水)11時0分 ココカラネクスト

 トータルゴルフフィットネス 管理栄養士の中島です。

今回は『水分補給』についてです!

ゴルファーの皆さん、貴方の水分摂取量は足りていますか?

人間のカラダの60%は水分で構成されており、役割は多岐に渡ります。
例として、酸素や栄養素を体内で運ぶ、老廃物を排泄する、体温を調節する、そして体内で起こる様々な化学反応の場となります。ゴルファーといっても体型や活動量は異なりますから、必要な水分量にも個人差があります(例:筋肉量が多い場合、筋肉は脂肪よりも水分を多く含むため、より多くの水分が必要です。)。また、ヒトは活動に伴って汗をかきますから、多くのラウンドやトレーニングを実施する方ほど、より多くの水分量が必要です。

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水分が不足すると?

水分不足は身体に様々な悪影響を及ぼします。スポーツに関しては、体重の2%の水分が不足すると、運動パフォーマンスが低下していきます。
では具体的に、ゴルフでは何が起きるでしょう。ゴルフと脱水に関する研究は少なく、研究の対象者も多いとは言えないのが現状です。
しかし、2012年にローハンディキャップゴルファーを対象とした、ゴルフにおけるアイアンのパフォーマンスと、軽度の脱水症状について調べた研究があります。ここでの軽度脱水とは、体重比で水分が1〜2%減るものを示します。
その結果、脱水の対象者は飛距離の低下や、目標物までの距離の誤判定が大きくなることが分かりました。距離の誤判定については、総距離2,588mに対して、 脱水状態の対象者の方が60mを超える誤差を示しました(※1)。正確性がより求められる競技者や選手の皆さんにとって、脱水状態でのゴルフパフォーマンス維持は難しいと言えます。

小まめな水分補給を!

水分は、小まめな摂取が重要です。一度に大量に摂っても身体で吸収することができないため、排泄されてしまいます。コップ1杯(150〜200mL)を目安に、ラウンド中も小まめな摂取を行いましょう。
ゴルファーにおすすめの水分摂取方法を2点ご紹介します!◯番ホールで必ず摂取するなど、摂取のタイミングを決める。そして、飲んだ量が見えるボトルを使用し、毎回適正量を摂取する。これらを参考に、それぞれの生活習慣に合った方法を見つけられると良いですね。

注意したいのは、水分の排泄を促す飲み物です。緑茶やコーヒーなどは良い点もありますが、利尿作用を持ちます。これはビールなどのアルコールも同様であり、飲み過ぎには注意が必要です。
糖尿病などの疾患をお持ちの方は、水分の量・質ともにさらに注意が必要です。医療機関での確認をお願いします。

それぞれの栄養素における目標値には個人差があり、個々の目標や身体の状態によって適正な値は変化します。
引き続き様々な観点から、ゴルファーの為の栄養学についてご紹介させていただきます!

※1:Smith, Mark F.; Newell, Alex J.; Baker, Mistrelle R. 「Effect of Acute Mild Dehydration on Cognitive-Motor Performance in Golf」 〔Journal of Strength and Conditioning Research26(11):p3075-3080,November 2012.〕




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[文:トータルゴルフフィットネス – ゴルファーのための会員制フィットネスクラブ]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

中島 遥

管理栄養士 パーソナルトレーナー
長野県出身。神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部栄養学科にて管理栄養士、栄養教諭の資格を取得。卒業後は小学校で管理栄養士として働きながら、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を取得。
現在、トータルゴルフフィットネスでは、「食事と運動」両方の面からお客様の望む身体作り、パフォーマンス向上に貢献できるよう努めている。

ココカラネクスト

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