WRC第3戦メキシコ:競技2日目、トヨタのオジエがトップに。フォードのラッピがマシン全焼

2020年3月14日(土)12時36分 AUTOSPORT web

 2020年のWRC世界ラリー選手権第3戦メキシコは3月13日、SS3〜12が行われ、セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合首位に浮上した。総合2番手にテーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)、総合3番手にエルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)がつけ、トヨタの2台が表彰台圏内につけている。


 南米メキシコのグラベル(未舗装路)を舞台に争われているWRC第3戦。競技2日目となる13日はドライコンディションのもとでバトルが繰り広げられた。なお、この日はスケジュールの遅れによりSS8がキャンセルされ、予定より1SS少ない9SSが行われた。


 前日のSS2終了時点で総合6番手につけていたオジエは、SS3でステージ2位に入って総合3番手に浮上すると、続くSS4で最速タイムを刻み、5.3秒リードの総合首位に浮上する。


 その後はSS10〜11までステージ優勝こそなかったものの、オジエは安定したタイムで各ステージを走りきり、最終的に13.5秒リードで競技2日目を終えた。


 総合2番手はMスポーツ・フォードのスニネンが獲得。スニネンはSS3終了時点で総合2番手につけると、1日をとおしてポジションを守りきっている。


 総合3番手は前戦スウェーデンでキャリア2勝目を挙げたエバンスがつけた。ポイントリーダーとして臨んだエバンスは先頭走者としてグラベルステージを切り開く“掃除役”を務めたこともあり、一時は総合7番手まで後退してしまう。


 しかし、そこからは着実にポジションを上げ、上位につけるライバルがリタイアしたことでSS9スタート前には総合4番手に浮上。その後は総合3番手につけるオット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)に0.3秒差までに詰め寄ると、この日最後のステージだったSS12で逆転に成功した。


 ただし、エバンスと総合4番手タナクのギャップはわずか0.2秒で、競技3日目も接戦が予想される。


 トヨタの残る1台、カッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)はSS12でステージ優勝を飾るなどトラブルフリーの1日を過ごし、総合5番手でフィニッシュ。総合首位オジエとは35.7秒差、総合4番手タナクとは2.3秒差だ。


 またラリー・メキシコ2日目はトラブルに見舞われる車両も多く、サバイバルラリーの様相も見せた。


 SS6終了時点で総合4番手だったエサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)はSS7フィニッシュ後にマシンから出火。クルーやマーシャルたちが消火器を使って鎮火を試みたものの火の手は収まらず、ラッピは観客に被害が出ないよう、ひとりマシンに乗り人が多くないところまでマシンを走らせた。


 その間も火の手は収まる気配を見せず、ラッピが脱出したあとにはマシン全体が炎のなかに。消防などにより鎮火が試みられたものの、最終的にマシンは全焼、ラッピやコドライバーのヤンネ・フェルムに怪我はなかったが、リタイアを余儀なくされた。


 またヒュンダイ陣営ではダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)がSS7で、ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)がSS9で相次いでストップした。


 ソルド車のトラブルについて、ヒュンダイは「SS3走行中にラジエーターパイプが緩んだことによるエンジン系トラブル」だと説明。サービスパークで修理が試みられたが、オーバーヒートのダメージが大きく大会全体リタイアとなった。


 ヌービル車のトラブルは電装系のトラブルだとしており、こちらは競技3日目に出走する見込み。


 競技3日目となる現地14日はSS13〜21までの9SSが行われる。



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