侍ジャパンと激突する「伏兵イタリア」ジョー・ディマジオを筆頭とするイタリア系名選手の系譜【WBC】

2023年3月14日(火)16時0分 ココカラネクスト

(C)Getty Images

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンド台湾プールで伏兵のイタリアが勝ち上がった。準々決勝では日本と対戦する。イタリアの戦ったA組は台湾、キューバ、パナマ、オランダの計5チームによるリーグ戦で争われ、キューバが1位で突破。2位はイタリアで、プロ野球リーグを持つ台湾は1次ラウンドで敗退した。

 メジャーリーグではイタリア系選手が多い。WBC代表監督を務める捕手出身のマイク・ピアザもイタリア系で、現役時代には野茂英雄とバッテリーを組んだ。今回の奇跡の勝ち上がりに「心臓発作しそうだよ」とコメントしたほどだ。

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 イタリア代表の30選手はいずれもマイナー球団を含めてメジャーリーグの組織に在籍した経験があり、メジャー選手もエンゼルスのフレッチャー、ロイヤルズのロペスら8人もいる。WBCの代表資格は、親のどちらかが当該国の国籍を持っているか、当該国で出生しているなどで、本人が国籍を持たない場合でも選ばれる可能性はある。

 歴史上の名選手として記憶されるイタリア系選手は、ヤンキースでプレーしたジョー・ディマジオだろう。両親がイタリア・シチリア島の出身でいわゆる移民2世。現役時代には56試合連続安打のメジャーリーグ記録を残し、通算2214安打をマーク。首位打者、本塁打王、打点王にそれぞれ2度ずつ輝いた。私生活では女優マリリン・モンローと結婚したこともあり、メジャーリーグを代表するスター選手だった。

 このほか元メジャーリーガーでもあるジョー・トーリ、トニー・ラルーサ、ジョー・ジラルディ、ジョー・マドンといった名将と呼ばれるメジャーリーグ球団の監督経験者もイタリアンの血を引いている。

 イタリア生まれのメジャーリーガーは過去7人いたとされる。ほとんどが第2次世界大戦前に生まれた選手だが、最近では生まれも育ちもイタリアという生粋のイタリア人、アレックス・リッディが内野手として2011年から3年間、マリナーズでプレー。61試合で6本塁打を記録した。WBCも2009年の第2回、2013年の第3回とイタリア代表で出場した。

 本国でも野球リーグが存在する。トップリーグのセリエAは第2次世界大戦が終了して間もない1948年に設立され、最近では西武、ロッテで活躍したG・G・佐藤、楽天やDeNAに在籍した投手の浜矢広大らがプレー。2010年の第17回IBAFインターコンチネンタルカップではイタリア代表が、2軍選手主体のオールプロで挑んだ日本に3−0で完封勝ちをする大金星を挙げたこともある。

 イタリア語で野球は「baseball」。英語と同じつづりで「ベースボール」とそのまま読む。それだけ本国でも浸透されている証かもしれない。イタリアチームの潜在能力は高く、侍ジャパンも侮れない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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