前田健太がMLBでも継続するマエケン体操 身体の専門家が分析する効果は?

3月14日(月)12時0分 フルカウント

ドジャース移籍の前田、新天地でも継続するマエケン体操の効果とは

 広島からポスティング制度を経てドジャースと8年契約を結んだ前田健太投手は新天地で一気に株を上げている。5日(日本時間6日)のダイヤモンドバックスとのオープン戦で初登板し、2回を無失点で抑える快刀乱麻のピッチングを披露。同僚や首脳陣から絶賛されている。

 10日のアスレチックス戦とのオープン戦でも3回無失点と好投し、初の勝利投手に。上々の仕上がりを見せている日本人右腕はメジャーのスプリングキャンプでも欠かせないルーティンがある。「マエケン体操」と呼ばれる独特のウオーミングアップだ。前傾姿勢で肩と肘、手首を高速回転させる独特の動きは新天地でも注目されている。

 このマエケン体操によって、どのような効果がもたらされるのだろうか。サッカー元日本代表MF中村俊輔(横浜Fマリノス)の専属トレーナーなどを務める入船しんもり鍼灸整骨院の新盛淳司院長に聞いた。

「マエケン体操はいわゆる手投げを防止するためのウォーミングアップとして続けているのではないでしょうか。例えば、中学生や高校生の野球少年に、“肩を触ってください”というと、ほとんどが腕の頂点付近を触ると思います。

 確かにそこも肩なんですが、この部分を支点にして投げるのが、よく言われる手投げです。実際には、肩を動かす支点は胸鎖関節にあります。鎖骨の一番内側に位置しています。胸鎖関節を軸に腕を動かすと肩甲骨がよく動き、スムーズに稼働するのです」

独特の動きから見て取れる4つの効果

 マエケン体操には手投げを防ぎ、胸鎖関節を軸に腕を自然と大きく動かす狙いが見て取れるという。また、一見ユニークな動きだが、肩甲骨の可動域を広げ、柔軟性を高める以外にも様々な作用を含んでいるようだ。

 新盛院長はまず「捻る動き」の強化を挙げる。

「捻る動きがスムーズになります。肩や肘の捻れの動きは、人間が進化の中で身につけた能力です。例えば、鉄砲の弾丸は、捻る力が加わることで威力を増します。捻る動きをいかにうまくボールに使えるかで、球威も変わります。サッカーのキックもそうです。手首、肘、肩、実際には体幹や下半身も捻りの動きをうまく取り入れると、いいボールを蹴ることができるようになります」

 次は「弓を引く動き」。「背筋や腕の裏の筋肉など、いわゆるピッチングでタメを作るための必要な動作がスムーズになります。弓はしっかりと引かないと遠くまで飛びません」。第三は肘を胴体の近くで動かすイメージ作りで、「肘が体に巻きつくような動作をすることで、肩、肘に負担を少ない投球に役立つ効果があります」と同院長は解説する。

マエケン体操は子供にも最適なウオーミングアップ法?

 最後にリラックス効果を挙げ、「うまく力を抜くことです。ボールに効率的に力を伝えるためにには、自分が無駄な力を抜くことが大事になります。この体操をすると、実際にマウンドで投げる際、自分の体を最大限に使える感覚になるのではないでしょうか」と指摘した。

 新盛院長は一見ユーモラスな動作のマエケン体操が秘める効能を4つ説明している。これはトップアスリートのみならず、野球少年にとっても最適なウオーミングアップ法だという。

「子供たちはこの動きを真似できるように練習するのもいいと思います。教わるのでなく映像を見ながら真似をする。どう動けば前田選手に近い動きになるのか、試行錯誤していくことが大事になります。教わった方が早く実践できるようになりますが、それではなかなか身につきにくいものです。試行錯誤という部分は、自分自身も最近の指導で心がけていることです」

 子供にとっても高い効果が期待されるマエケン体操。次代のエース育成の“ミラクルレシピ”になるだろうか。

◇新盛淳司
(しんもり・じゅんじ)【新浦安しんもり整骨院入船院】入船しんもり鍼灸整骨院、【新浦安しんもり整骨院今川院】今川しんもり整骨院、クローバー鍼灸整骨院代表。柔道整復師、鍼灸師の資格を持ち、関節ニュートラル整体普及協会会員。デフ(ろう者)フットサル女子日本代表トレーナー。サッカー元日本代表MF中村俊輔をセルティック時代から支える。ブリオベッカ浦安チーフトレーナーも務める。

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