岡山公式テストでクラッシュしたHYPER WATER INGING GR86 GTが初日で走行取り止め。富士での復活目指す
2025年3月15日(土)21時52分 AUTOSPORT web

3月15日、岡山国際サーキットで行われたスーパーGT岡山公式テストでは、初日午後のセッション2開始直後にGT300クラスのHYPER WATER INGING GR86 GTが1コーナーでクラッシュしてしまった。ドライブしていた平良響に怪我はなかったが、残念ながらHYPER WATER INGING GR86 GTは走行初日でサーキットを後にすることになった。
2025年は堤優威と平良のコンビに加え、第3ドライバーに卜部和久を起用。カラーリングも一新され、2年連続で届かなかったチャンピオンを目指しているHYPER WATER INGING GR86 GTだが、これまでGTエントラント協会のテストで順調に開幕に向けた準備を進めていたものの、岡山公式テストでまさかのクラッシュに見舞われることになってしまった。
ウエットに変化していたセッション2の開始5分、平良が乗り込んでいたHYPER WATER INGING GR86 GTは、1コーナー立ち上がりで突如姿勢を乱しスピン状態に陥り、タイヤバリアにヒット。車両にダメージを負ってしまった。
コクピットの平良は、衝撃の強さを報せるGセンサーが動いていたこともあり心配されたが、「メディカルチームの皆さんのおかげで身体はなんともありません」とセッション2終了後元気な様子をみせた。ただ、突然のアクシデントに表情は暗く、すぐに堤と卜部とともにサーキットを後にした。
「踏んでいなかったのにスピンしてしまった状況です。もちろんすごく気をつけていたのですが、それが足りなかったのか……。少し横Gがかかった状態で急にリヤがスピンしてしまいました。富士公式テストに間に合わせたいのですが、メカニックの皆さんにお願いするしかないです」
一方HYPER WATER INGING GR86 GTのダメージについては、チームによれば「リヤのディフューザーも壊れてしまっているのですが、基本的にスペアを持っていないので修復することができません。内側についてはまだチェックしていないので分かりませんが……」と、初日で走行を取り止めることになった。
3月29〜30日に富士スピードウェイで行われる公式テストには修復を間に合わせたいところだが、近年国内モータースポーツの春先のスケジュールは非常にタイト。メンテナンスを行うクインゲルトもスーパー耐久に参戦しており、開幕戦もてぎが迫る。
「あまり時間もありませんし、メンテナンスする側も他のイベントが入ったりで抜けてしまうのですが、まずは富士公式テストに間に合わせるように修理の手配をかけているところです」
GT300クラスの主役の一台でもあるHYPER WATER INGING GR86 GT。今季にかける意気込みも強いだけに、まずは富士公式テストで復活してくれることを期待したいところだろう。