ドヘニーが前日計量でブチギレ! 警備員の制止を振り切って王者ボールに肉薄「みんながイノウエとの将来をあれこれ語る」
2025年3月15日(土)11時30分 ココカラネクスト

ボールと舌戦を繰り広げてきたドヘニーはフェイスオフでも睨みあった。(C)Getty Images
現地時間3月14日、英国リバプールで行われるプロボクシングWBA世界フェザー級タイトルマッチの前日計量が行われ、現王者ニック・ボール(英国)と元IBF世界スーパーバンタム級王者のテレンス・ジョン・ドヘニー(アイルランド)が対峙。挑戦者が1オンスオーバーのアクシデントはあったものの、1時間後の再計量でジャストとして無事にパス。試合開催が決まった。
【動画】ボールを罵る暴挙も…ドヘニーの波乱のフェイスオフをチェック
緊張感が漂ったのは、計量後のフェイスオフだ。ドヘニーがにじり寄って何事かを執拗に語りかける。そのしつこさにイラついた様子のボールも顔を突き出して反発。衝突の危険を察知した警備員がそれぞれ抱きかかえて引きはがすが、鬱憤を貯め込んだ両者は止まらず。とりわけ王者に小突かれもした挑戦者は、警備員をはねのけて向かっていくなど、かなりの苛立ちを見せた。
そもそも両雄がいがみ合うキッカケはネット上での舌戦にあった。
昨年9月に世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)に7回TKOで敗れていたドヘニーをボールは、英ボクシング専門メディア『Second Out』で「彼(ドへニー)はボディショットを食らって、背中の痛みを訴えていたけど、僕には諦めたように見えた」と糾弾。
この井上戦を望む王者の発言にベテランも黙っておらず。自身のXで「よく聞け、若者よ。俺のやり方を見習ってまずは偉大さを追い求めろ。自分の階級でチャンピオンを目指す全てのファイターにチャレンジしてから尻尾を振りな、くそったれ」と反論。井上戦に端を発した両者はヒートアップしていた。
昨年12月に実施された試合決定会見においてボールに「背中を良くしておけ。あいつが本当に逃げたんじゃないかって気がしてきた」と罵られてもいたドヘニー。それだけに面と向かってタイミングで堪忍袋の緒が切れてしまったのかもしれない。
いずれにしても、ドヘニーがふたたび世界王座に挑む。その行方は興味深い。今月13日の会見で「俺も自分の能力に自信を持っている。みんながイノウエとの将来についてあれこれ語って、興奮している。だけど、彼(ボール)は愚か者ではない。土曜の夜に厳しい戦いが待っていることを知っている。俺はあいつを無力化する武器をたくさん持っている」と語っていたベテランは、10歳も年下の王者の牙城を崩せるか——。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]