香川、2試合連続スタメンの意味。単なる“戦術オプション”ではなく、再び重要な一員へ

3月15日(水)11時41分 フットボールチャンネル

0トップではなく中盤インサイドハーフで先発

 ドルトムントは現地時間14日、DFBポカール準々決勝で3部のシュポルトフロインデ・ロッテとアウェイで対戦し、3-0で勝利した。日本代表MF香川真司は、予想された“0トップに近い形”ではなくインサイドハーフで先発出場。ドルトムントも基本形のフォーメーションに戻し、香川も2点目を演出する活躍を見せた。相手は3部と格下のチームではあったが、香川が2試合連続で先発フル出場を果たしたことには、この先の戦いにおいて大きな意味を持つことになりそうだ。(文:本田千尋【ドイツ】)

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 “実験”は続かなかった。2017年3月14日のDFBポカール準々決勝、ボルシア・ドルトムントはアウェイでシュポルトフロインデ・ロッテと戦った。

 11日に行われたブンデスリーガ第24節ヘルタ・ベルリン戦に続いて、香川真司は先発出場する。しかし起用されたポジションは、3日前のヘルタ戦とは異なるものだった。右のインサイドハーフ。トーマス・トゥヘル監督は、香川の“0トップに近い形”をロッテ戦では採用しなかった。

 ドルトムントのロッテ戦における布陣は[4-1-2-3]である。ピシュチェク、ギンター、バルトラ、シュメルツァーが並んだ4バックの前に、カストロのワンボランチ。そしてゲレイロと香川の左右インサイドハーフ。さらにプリシッチとデンベレの左右両ウイングと、ワントップにシュールレだ。

 なお、今冬にAIKソルナから加入した“イブラ2世”ことアレクサンダー・イサクが公式戦初のベンチ入りを果たしている。

 ロッテのイスマイル・アタラン監督が「前半は我々の戦術が完全にハマった」と振り返ったように、またピッチコンディションも決して良いものとは言えず、前半のドルトムントは3部所属のチームを相手に手こずった。しかし後半に入ると、どうしても地力の差は現れてくる。

 57分のカウンターでデンベレが独走する。CLクラスのアタッカーを、3部のチームが止められるはずもなかった。追い越していくプリシッチにラストパスを出す。プリシッチが左足ダイレクトで流し込んで、ドルトムントが先制する。

再びローテーションにおける重要な一員に

 さらに66分には、香川が“違い”をピッチに描いた。エリア内の左でパスを受けると、ファーサイドに向けて緩やかに弧を描くパスを送る。ゲレイロがヘディングで落としたボールを、シュールレが右足ダイレクトで突き刺した。

 香川は、ロッテ戦にヘルタ戦の好調をそのまま持ち込んだ。ワンタッチでの正確なプレー、力強いドリブルからのチャンスメイク。GKと1対1に持ち込んでシュート。周囲との連係と連動を確保して、なかなか出場機会に恵まれなかった頃、例えば2月11日のダルムシュタット戦の時とはまるで違う姿を見せた。

 そして何よりトゥヘル監督が、0トップに近い形ではなく基本形である[4-1-2-3]の布陣で先発フル出場させたことは、再び香川がローテーションにおける重要な一員となったことを意味するのではないか。実験的な戦術オプションに止まらない、ということだ。

 8日に行われたベンフィカ戦からの連戦でチームに疲労が残る中、ロッテ戦でバイグルとオーバメヤンはベンチ外となるなど主力を休ませるところもあったが、それでもここ2戦でスタメンを勝ち取ったことは大きい。

 もし先発を掴めず代表ウィークに突入してしまったら、CLのベスト8、ポカール準決勝のバイエルン戦と対戦相手のレベルが上がる4月からの終盤戦では、いよいよタイミングを逃してしまう。

 83分にシュメルツァーが直接FKを豪快に突き刺して、ドルトムントはロッテに3-0で完勝した。トゥヘルは86分にイサクを“デビュー”させる余裕も見せている。

 いよいよ香川が戦列に復帰した、ロッテ戦だった。

(文:本田千尋【ドイツ】)

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