「日本でプレーできれば最高」 WBCの現実的側面、各国選手の“就活事情”

3月15日(水)10時24分 フルカウント

NPB希望者も—WBCが持つもう1つの意味、アジアで契約機会うかがう各国選手たち

 決勝ラウンドへの進出を懸け、日本、キューバ、イスラエル、オランダの4チームが火花を散らす第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)2次ラウンド・プールE。ネット裏にはメジャーやNPBのスカウト陣が大挙し、選手に熱視線を送っている。過去3大会を振り返ってみても、青木宣親(アストロズ)、ダルビッシュ有(レンジャーズ)、田中将大(ヤンキース)、前田健太(ドジャース)ら、WBC参戦後に戦いの舞台をメジャーに移した選手は多い。

 もちろん、メジャーを目指す日本人選手にとってWBCは絶好のアピール機会だ。それと同時に、日本や韓国、台湾のプロリーグに戦いの場を求める海外選手にとっても、またとない“ショーケース”の場。特に、まだ今季の所属先が決まっていない選手は、WBCでスカウトの目に留まれば、開幕後もしくは来季の補強有力候補となり得る。

 13日にイスラエル戦で快投したオランダ代表の先発ジャージェンスも“就活”組の1人だ。1次ラウンドから4連勝のイスラエルを相手に、6回を74球、5安打5奪三振無四球で1失点。12-2と8回コールドでの大勝を呼び込んだテンポいい投球に目を引かれた人も多いだろう。今大会では、これまで2試合に先発し、合計9回を8安打3四球9奪三振、防御率3.00の成績だ。

「イスラエル戦の投球がいいアピールになることを願っているよ。日本でプレーをしたいと思っているんだ。去年プレーした台湾は怪我もあって、シーズン途中で離れることになった。だから、11月にあった日本との強化試合は久々のマウンドだった(4回2/3を4安打4失点)。今回は100パーセントの状態ならば、どれだけのパフォーマンスが出せるか、しっかり見せられたと思うんだ」

イスラエル正捕手の契約にはアジア対象の特別条項も

 2007年にタイガースでメジャー初登板して以来、8シーズンで53勝(38敗)を挙げた31歳右腕。2014年を最後にメジャーのマウンドから遠ざかっているが、ストレートを軸にスライダー、チェンジアップで打者のバランスを崩すスタイルで、2桁勝利を3度記録。その片鱗を見せたイスラエル戦の投球は「自分の持てるものをすべて出せたと思う」。充実の笑顔を見せると、「後は運を天に任せるだけ」と力強く話した。

 イスラエルで正捕手を務めるラバンウエーも、アジアでのプレー機会をうかがう1人だ。名門イエール大学出身の29歳は、レッドソックス時代には上原浩治(カブス)や田澤純一(マーリンズ)とバッテリーを組んだ経験を持つ。今季はアスレチックスとマイナー契約を結び、メジャー昇格を目指すが、アスレチックスとの契約には「アジアのプロチームと契約を結ぶ場合には自由契約になれる」という条項が入っているそうだ。

 今大会は2次ラウンド第2戦のオランダ戦まで5戦すべてで先発マスクをかぶっている。打席では打率.467、1本塁打4打点の成績で、三振はわずか「1」。メジャーでは、捕手としてのリード以上に打撃での評価が高く、一塁やDHでの出場も果たしている。3Aでは通算打率.282、34本塁打、160打点の成績だ。英語が公用語ではないアジアでは捕手としてプレーするのは難しいことは十分承知しているが「一塁手、DH、あるいは外野手でもオファーがあれば是非」と話す。中でも「アジアで一番レベルが高い日本でプレーできれば最高」だと言い、イスラエルの決勝ラウンド進出、そして自身の“就活”のためにも、15日日本戦は全力を出し切る意気込みだ。

 この2人に限らず、今季開幕以降、WBCに出場した選手が助っ人として来日する可能性は十分ある。代表ユニフォームを着て戦う夢舞台では、同時に“就活”という切実な現実も進行している。

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