【イタリア人の視点】バイエルンは5バックが苦手? ユーベが奇跡の逆転のためにとるべき策

3月16日(水)11時3分 フットボールチャンネル

バイエルンに勝利したチームにはある特徴が

 今日深夜、バイエルン・ミュンヘン対ユベントスの2ndレグが行われる。初戦は2-2だったこの試合、スコアではユベントス不利だが、果たして勝機はあるのか?(文:チェーザレ・ポレンギ 取材協力:ユベントス・ジャーナル)

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 国内リーグ連覇中のドイツ王者バイエルン・ミュンヘンとイタリア王者ユベントスが激突したチャンピオンズリーグ(CL)ベスト16の1stレグは、2-2のドローゲームに終わった。

 ホームでの試合を落としたことで不利になったのは間違いないが、2ndレグをネガティブに迎える必要はまったくない。MFアルトゥーロ・ビダルのハンドが見逃されるなど不運な面もあった。もし笛が吹かれていたならPKだった。そして、勝機もある。

 バイエルンの国内リーグでの戦績をみると26戦21勝3分2敗。絶対王者に土をつけたのは、昨年12月の第15節ボルシア・メンヒェングラートバッハと今年3月の24節マインツのみである。

 特筆すべきは、2チームとも「5バック」でバイエルンと戦っていることだ。またスコアレスドローに終わった25節のボルシア・ドルトムントも守備ラインに5人を配している。バイエルンは基本ポゼッションサッカーをし、時に「5トップ」で攻める。ところが5バックで守られると、なぜか攻めあぐね2敗している。

 だからこそ「5バック」を推したい。

 ユベントスの3バックは世界屈指の実力がある。ジョルジョ・キエッリーニが怪我から戦列復帰すれば問題ないが、もし欠場した場合、右からステファン・リヒトシュタイナー、ボヌッチ、アンドレア・バルザーリで臨みたい。

 ダニエレ・ルガーニもいるが、コッパ・イタリア準決勝のインテル戦で“青さ”を露呈したことを考えると、今回は使わないほうが賢明だ。才能はあるが、まだあまりにも若い。

 WBには右にフアン・クアドラード、左にはパトリス・エヴラではなくアレックス・サンドロを据えたい。前者は年齢的にスピードの衰えがみられ、縦に速いロッベンやドウグラス・コスタとは少々ミスマッチに思える。その反面、後者は攻撃のバリエーションが増えるし、最近ではセットプレーで輝きを放っている。

重要なのはプレスのかけ方とサイドチェンジ

 非常に大事になってくるのは“真ん中”に、うまくプレッシャーをかけること。先発が予想されるMFクラウディオ・マルキージオ、MFポール・ポグバ、MFサミ・ケディラだけでなく、1stレグ同様マンジュキッチからのプレスが鍵になる(ただし怪我で欠場の可能性が高い)。

 ただ、バイエルンはハイプレスへの対応に慣れている選手が多いことから、むやみにボールを獲りに行くとMFとDFの間にスペースが生まれ、そこを突かれる可能性が高いためある程度の持たせてからのほうが効果的だと思われる。また、バイエルンの最終ラインは実質2人で守っているからサイドチェンジがかなり有効になる。

 攻撃に移るときに注意したいのは中盤でのドリブルだ。バイエルン相手にこの選択はあまりにリスキー。実際、トリノでの1失点目はケディラのドリブルのミスから生まれているため極力避けたい。

 1stレグの60分はバイエルンが良かったが、最後の30分はユベントス優勢で終えたことを考えると、“完璧”な前半を戦いたい。仮にビハインドで終えると、かなり厳しいと状況に陥る可能性が高い。

 またジョゼップ・グアルディオラは、ときに奇策を用いる。昨シーズンの準決勝バルサ戦で、慣れ親しんだカンプ・ノウに凱旋するとハイラインのハイプレスを採用し0-3で返り討ちにされた過去は、ユベントスがセカンドレグに向けて抱く小さな期待だ。

勝機はある。しかし実際の可能性は…

 昨シーズンと今シーズンのユベントスを比べたときによく話題にされるのがテベス、ビダル、MFアンドレア・ピルロたちの退団が中心にあがる。しかし、ロッカールームで多大な影響があったMFシモーネ・ペペ、GKマルコ・ストラーリ、FWアレッサンドロ・マトリといった「コンテ・ボーイズ」たちが去ったのも同じくらい影響があったのも記しておきたい。

 今シーズンは「何も勝ち取れないのでは?」と、イタリアでも日本でも心配されていた。大幅な“リニューアル”をしたチームにしては、本当に素晴らしい躍進と言える。仮にCLで負けたとしても悪いシーズンではない。

 少し乱暴な言い方にはなるが、バイエルンのホームスタジアムで勝利するには、ちょっとした「運」が必要だ。私自身、ユベントスが勝つ確率は25〜30%くらいだと思っている。

 しかし、サッカーは何が起こるか分からない。信じられないミスをバイエルンがする場合もあるだろうし、ユベントスがしてしまう可能性もある。信じられないようなゴールで勝つときもあれば、それによって負ける場合もあるからこそフットボールは、世界中で愛されるスポーツなのだ。

 バイエルン戦はカルチョ復権のため、ユベントスに懸かる期待は大きい。そしてもし勝利することができるのであれば、それはビアンコネーロの真の復活を意味するものになるだろう。

(文:チェーザレ・ポレンギ 取材協力:ユベントス・ジャーナル)

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