【識者の眼】ハリルJ招集メンバー23名を予想する。国内組の“発掘”は?

3月16日(水)10時2分 フットボールチャンネル

U-23は五輪代表へ。GKは川島永嗣の復帰が有力

 アフガニスタン、シリアとのW杯アジア二次予選に臨む日本代表。国際Aマッチデーということもあり、多くの海外組が招集されることが予想されるが、常連組以外ではどのような選手がメンバーに食い込んでくるだろうか。ハリルジャパンの招集メンバー23人を予想した。(文:河治良幸)

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 日本代表はロシアW杯アジア二次予選突破をかけ3月24日にアフガニスタン、29日にシリアと対戦する。首位通過に向けて当然ながら負けられない2試合となるが、今月7日から3日間の合宿に参加した国内組を含め、どういうメンバー構成になるのか予想したい。

 就任1年目の2015年はなるべく多くの選手を見たいという目的もあり、5月に国内合宿を行い、また国際Aマッチデーではなかった東アジアカップも国内組だけで参戦した。12月には国内組の選手との食事とミーティングでコミュニケーションをはかり「もっとやってほしい」とメッセージを伝えている。

 ここまで国内組の“発掘”を積極的に行ってきたハリルホジッチ監督だが、最終予選に向かっていく日程の中で、代表候補を30人程度に絞り込んで行くことも示唆している。

 先日の合宿と今度の2試合、さらに6月のキリンカップで最終予選の陣容が固まってくるが、公式戦でもあるアフガニスタン戦とシリア戦のメンバーに入ることは今後の代表定着に向けて大きな意味を持つはずだ。

 昨年11月のメンバーは欧州組が12人、国内組は11人だった。そこから欧州組では武藤嘉紀(マインツ)が2月のハノーファー戦で右膝を負傷し、欠場が確定的。国内組では遠藤航(浦和レッズ)が五輪代表のポルトガル遠征に帯同するため、A代表は不参加になることが決まった。また欧州組の南野拓実(ザルツブルク)に加え、国内合宿に参加していた浅野拓磨(サンフレッチェ広島)と植田直通(鹿島アントラーズ)も五輪代表に招集されている。

 GKは西川周作(浦和レッズ)、東口順昭(ガンバ大阪)が確実なところだが、残り1枠は六反勇治(ベガルタ仙台)が負傷で国内合宿を辞退したこともあり、やや難しいところ。川島永嗣(ダンディー・ユナイテッド)の代表復帰が順当とも見られるが、林彰洋(サガン鳥栖)の評価がどこまで上がっているかも影響しそうだ。

【GK(3人)】
順当:西川周作、東口順彰
有力:川島永嗣
候補:林彰洋

DFは酒井高徳の復帰が濃厚。第4のCBは丸山か

 左右のSBは酒井宏樹(ハノーファー)、長友佑都(インテル)に加えて、ハンブルガーSVの右SBでレギュラーを掴んだ酒井高徳が復帰すると見られる。

 もう1人は左SBのスペシャリストであり、前回も入っていた藤春廣輝(ガンバ大阪)の選出が有力だ。国内合宿では本職の右SBの候補として選ばれた米倉恒貴(ガンバ大阪)は本人も認める通り、1月にけがをした影響でコンディションが回復途上にある。

「(SBは)内田、宏樹、高徳、佑都がプレーしましたけど、国内のJリーグからA代表に定着する選手が出てこなかった」と指揮官が語るポジションで新戦力として期待された車屋紳太郎(川崎フロンターレ)は積極的な上下動で能力を示したものの、代表チームにおける戦術理解の部分で多少のリスクがある。今回の左SBに関してはオランダリーグのフィテッセで活躍する太田宏介の可能性がより大きいと見る。

【SB(4人)】
順当:長友佑都、酒井宏樹、酒井高徳
有力:藤春廣輝、太田宏介
候補:車屋紳太郎、塩谷司

 CBは吉田麻也(サウサンプトン)、森重真人(FC東京)、槙野智章(浦和レッズ)の選出がほぼ間違いないところで、もう1人を国内合宿に参加した昌子源(鹿島アントラーズ)と前回メンバーの丸山祐市(FC東京)による“競争”になる。

 昌子は昨年ナビスコカップの決勝でパトリックを完封したプレーが指揮官から高く評価されており、今年のJリーグで安定したパフォーマンスを継続できれば最終予選で森重や槙野を逆転する可能性もある。

 丸山の場合は希少な左利きのCBとして重宝されていることもあるが、国内合宿ではミニゲームで正確なビルドアップを見せ、守備面で相棒の森重と連携しながら鋭敏な対応をしていた。昌子と甲乙付け難いが、ポジションのバランスも考えて筆者の予想では丸山を有力、昌子を候補とする。

【CB(4人)】
順当:吉田麻也、森重真人、槙野智章
有力:丸山祐市
候補:昌子源

MF、可能性を示した国内組。清武、山口は招集見送りか

 中盤はボランチを4人、トップ下を2人で構成する場合と3人の守備的MFと3人の攻撃的MFという分け方をする場合があるが、柏木陽介(浦和レッズ)や柴崎岳(鹿島アントラーズ)は前者ならボランチ、後者なら攻撃的MFに振り分けられるので、固定的に4-2-3-1を採用することを想定するか、4-3-3などのオプションを重視するかで変わるところだ。

 4-2-3-1をベースに予想するならば、ボランチは長谷部誠(フランクフルト)と柏木陽介(浦和レッズ)、トップ下は香川真司(ドルトムント)の選出は確実だろう。

 前回メンバーで難しいのは清武弘嗣と山口蛍(ともにハノーファー)の判断だ。清武は指揮官に高く評価されているが、同時にけがの再発をかなり心配しており、今後のために招集見送りとなる可能性もゼロではない。山口はハノーファーで出場機会を得ているものの、まだドイツに順応できているとは言いがたい。

 彼らがチームの中心的な存在であれば二次予選とはいえ公式戦で招集しない手は無いが、主力のベースを崩さなければ、あとは国内合宿でアピールした選手たちをテストしやすいタイミングでもある。

 その国内合宿で目を見張ったのは柴崎と武藤雄樹(浦和レッズ)の意欲だ。守備ではゾーンプレス、攻撃では1タッチ&2タッチのパスと動き出しを強調したトレーニングを行ったが、非常に前向きな姿勢を示していた。

 もう2人の鹿島勢にも指揮官は良い印象を持ったはず。遠藤康は左利きながら必要に応じて右足を正確に操り、日本代表のスピードに苦労する様子も無く、ゲームの中でイージーミスは皆無に等しかった。

 永木は追加招集で2日目からの合流とは思えないほど素早くフィット。前所属の湘南で代表の要求に近いプレーをしてきたこともあるが、十分に資質を示した。ただ、鹿島ではポジションを掴めておらず、今回の合宿は“先行投資”的な意味合いもあると考えられる。

 遠藤康に関しては鹿島のメインポジションである右サイドより、トップ下とボランチの両ポジションで考えている様子だが、そうなると多少、鹿島の同僚である柴崎と役割が重なる部分もある。今回は候補に止めておくが、現在の代表チームにいないタイプで左足のFKも武器になるため、キリンカップあたりで招集されれば最終予選に向けて面白い戦力になる可能性がある。

 どちらにしても中盤は浦和と鹿島が国内組の主要勢力となっており、クラブの浮沈も代表選考に直結する可能性があることを注記しておく。

 また合宿前にハリルホジッチ監督が名前をあげた高萩洋次郎(FCソウル)についても、実力は十分に評価しており、必要に応じて招集するプランがあることを明かしたが、今回の優先事項にはならないのではないか。

【MF(6人)】
順当:長谷部誠、柏木陽介、香川真司
有力:清武弘嗣、山口蛍、柴崎岳、武藤雄樹
候補:遠藤康

FW、国内合宿でアピールに成功した小林悠が復帰か

 左右のウィングとCFは複数のポジションで起用される選手が多く、明確に分けるのは難しいが、基本的には左の原口元気(ヘルタ・ベルリン)、宇佐美貴史(ガンバ大阪)、右の本田圭佑(ミラン)の3人が順当。もう1人はJリーグですでに3得点をあげ、国内合宿で気を吐いた小林悠(川崎フロンターレ)が有力か。

 同じ国内合宿組の永井謙佑(名古屋グランパス)と齋藤学(横浜F・マリノス)も特徴はアピールしたが、筆者の見解としては小林の方が代表での要求に応えるプレーができていた。

 乾貴士(エイバル)の奮闘も目立つが、小林の方が南野のいない右サイドにはめやすい。就任時から好評価を口にしながら、けがで招集できなかった事情もあり、ここで選出される可能性が高い。

 CFは岡崎慎司(レスター)が順当で、金崎夢生も代表合宿でほとんど別メニューだったとはいえ、ベガルタ仙台戦に先発出場しており、シンガポール戦で復帰ゴールを決めるなど存在感を示したことから、引き続き選出されることが有力だ。

 ただし、国内合宿でフルメニューをこなした興梠慎三(浦和レッズ)はアビスパ福岡を相手に2得点をあげ、高い位置をキープしながらゴール前で勝負するというハリルホジッチ監督の要求に目の前に応えており、招集に値するインパクトだった。

 オランダでここまでリーグ13得点を記録しているハーフナー・マイク(デンハーグ)が選ばれる可能性も十分にあるが、このタイミングかどうかというところ。どちらにしてもより厳しい戦いとなる最終予選で大きな武器になりうるため、今回見送られたとしても、キリンカップで選ばれる可能性は高いと見る。

【FW(6人)】
順当:本田圭佑、原口元気、宇佐美貴史、岡崎慎司
有力:小林悠、金崎夢生、興梠慎三
候補:乾貴士、永井謙佑、齋藤学、ハーフナー・マイク

(文:河治良幸)

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