英国人記者が選ぶ、日本のサッカースタジアムベスト10【編集部フォーカス】

3月16日(木)9時58分 フットボールチャンネル

 日本各地で取材活動を続けているイングランド人記者のショーン・キャロル氏が、自身の体験をもとに日本のサッカースタジアムベスト10を選出した。(ホームスタジアム使用クラブ、入場可能人数は、JリーグHPに準ずる)

英国人記者が選ぶ「良いスタジアム」の条件とは?

——ショーンさんは来日して8年目になりますが、日本のスタジアムにはどのくらい訪れているのでしょうか?

「J1からJ3を含めて、金沢、岡山、山口だけ行ったことがない。けど再来週は岡山に行きます! J3は富山、栃木、鳥取も行ったこともあるよ。ギラヴァンツの前のスタジアムも行ったね」

——ショーンさんにとって「良いスタジアム」の条件は何でしょうか?

「最高のスタジアムは街の中心にある。サポーターの家から遠くなくて、アクセスも良い。そしてもちろん、陸上トラックは要らないね。ピッチはすぐそこ、がベスト」

——イングランドもスタジアムが街の中にありますからね。

「でも、残念ながら日本でそのようなスタジアムは少な過ぎる。家から歩いて行ければ最高だね」

——Jリーグとイングランドのスタジアムについて、違いを感じることはありますか?

「Jリーグのスタジアムは、本当にクラブの物じゃない。街から借りているような気持ちになる」

——なるほど。では10位からお聞きしていきます!

10位:中国地方唯一のサッカー専用スタジアム

■10位:とりぎんバードスタジアム(鳥取)

【入場可能人数】
11,999人

 10位は…鳥取です! 凄くシンプルだけど、イングランドの下部リーグのスタジアムみたい。ゴール裏は芝生も座れるし、良い雰囲気。イングランドのプロリーグでは、芝生に座って試合を観られるスタジアムはないと思う。

[——その後]
 あっ、覚え間違えていた! 頭の中ではとりぎんの雰囲気は芝生のゴール裏っぽかったですが、芝生はないですね。それでも、とりぎんが好きです!
(※芝生があるのは鳥取が使用するもうひとつのホームスタジアム、チュウブYAJINスタジアム)

9位:名前の通り緑に囲まれるスタジアム

■9位:栃木県グリーンスタジアム(栃木)

【入場可能人数】
15,060人

 凄くキレイなスタジアム。ここもイングランドのスタジアムみたい。大きくはないけれど、スタンドとピッチが近い。スタジアムの名前の通り森に囲まれていて、周りの景色も良い。

8位:緑豊かな公園の中にある陸上競技場

■8位:Shonan BMWスタジアム平塚(湘南)

【入場可能人数】
15,200人

 BMWも周りの環境がいいね。サポーターは試合前後に公園でボールを蹴られるし、地ビールも楽しんでる。僕も地ビールは好きだし。地ビールや食べ物を食べたりすると、「この街にいるな」という気持ちになれる。スタジアムの雰囲気も、“湘南スタイル”がよく似合うね。

7位:クラブの歴史を飾るサッカースタジアム

■7位:フクダ電子アリーナ(千葉)

【入場可能人数】
19,470人

 フクアリのサイズはちょうどいいと思う。駅から近いし、雰囲気もすごくいい。そして本当に、“ジェフのスタジアム”になってる。スタジアムの中にいろんな歴史的な写真もあって、着いたら「普通の陸上競技場」じゃなくて「Jクラブのホームにいるな」という気持ちになる。初めてフクアリで開催された試合の写真もあるし、阿部勇樹のユニフォームもあると思う。

6位:近くの神社も有名スポット。日本初のサッカー専用スタジアム

■6位:NACK5スタジアム大宮(大宮)

【入場可能人数】
15,491人

 NACKもアイデンティティがあるね。アルディージャのスタジアムがあるというのが、駅から出るとすぐに分かる。どこでも何でもオレンジだったり、街灯にたくさんリスがいるね。(笑) 大宮神社の雰囲気もいい感じ。

5位:ベストピッチ賞を最多9度も受賞

■5位:IAIスタジアム日本平(清水)

【入場可能人数】
20,248人

 日本平は歴史あるスタジアム。僕が日本に来る前に日本サッカーについての本を読んで、ペリマンとアルディレスの時代のエスパルスはJリーグの中心クラブでした。その本を読んだ時のことをスタジアムに行くと思い出すけど、それはサッカースタジアムの力だと思う。

4位:代表戦でもお馴染み。アジア最大級のサッカー専用スタジアム

■4位:埼玉スタジアム2002(浦和)

【入場可能人数】
62,010人

 埼スタも日本に来る前から知ってた。ワールドカップのイングランド対スウェーデンがあったからね。最近は満席になることは少ないけど、満員なら最高の雰囲気ね。UFOみたい。外から見ると格好いいし、中に入ったらピッチも近い。埼スタはヨーロッパのスタジアムに一番近いかな。

3位:ピッチの近さは日本屈指。欧州の雰囲気を醸す専用スタジアム

■3位:日立柏サッカー場(柏)

【入場可能人数】
15,109人

 イメージ的には埼スタがヨーロッパに一番近いけど、雰囲気は日立台が一番ヨーロッパに近いと思う。そして、日立台も本当にレイソルのスタジアムね。練習場も隣にある。日立台も、駅から歩くのが楽しい。「サッカーの試合を観に行ってる」という気持ちになれる。

2位:愛称の由来は「アルプスの風」。熱狂的なサポーター渦巻くスタジアム

■2位:松本平広域公園総合球技場(松本)

【入場可能人数】
20,336人

 もちろんあの雰囲気はスタジアムのメインだね。アルウィンに行くとき、松本の人たちは山雅の大事さを感じてる。アクセスはちょっと難しいけど、周りの環境も良い。チケットが完売する試合が結構あるから、もっと大きいスタジアムが必要になるかもね。(笑) でも、本当にアルウィンで試合を観ると感動すると思う。

1位:プレーヤーと観客の興奮と感動を一体化させる「劇場型スタジアム」

■1位:ユアテックスタジアム仙台(仙台)

【入場可能人数】
19,694人

 ユアスタは全てが良いね。駅からスタジアムまで歩いていくと、どんどんドキドキする。それは本当のサッカースタジアムだからで、街の中心にあるから。ピッチも近くてサポーターも熱い。もし全てのJクラブのホームがそのようなスタジアムだったら良いなと思う。

英国人記者が指摘する日本のスタジアムの課題

——トップ10のほとんどは入場可能人数2万人前後の中規模スタジアムですが、大型のスタジアムについてはどう思いますか?

「個人的に、大きなスタジアムは埼スタしか好きじゃないかな。日産や宮城はあまり好きじゃない。豊田も良いスタジアムだけど、アクセスがね…」

——日本のスタジアムはもっとこうなれば良い、と思うことはありますか?

「それぞれのクラブのスタジアムは、“本当のホーム”にならなきゃ。そのクラブしか使わないという意味で。そして、プレーするときにはホームアドバンテージがないといけない。今のJリーグには、それはあまりないと思う」

——どんなところに課題があると思いますか?

「アクセスが悪いことと、陸上トラック。サッカーは、“すぐに観に行けるスポーツ”であり“すぐそこで観られるスポーツ”にならないといけない」

▽選出:ショーン・キャロル
1985年イングランド生まれ。2009年に来日。「デイリーヨミウリ」「Jリーグ公式ウェブサイト」などにも寄稿。高校サッカー、Jリーグ、日本代表など幅広く取材している。過去にはスカパーのJリーグ番組出演も。

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