「メジャースカウトも驚いているはず」— 侍6連勝の裏で成長光った選手は?

3月16日(木)16時10分 フルカウント

開幕6連勝で決勝Rへ、激闘の中で成長遂げた選手たち

 第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で2大会ぶりの優勝を狙う野球日本代表「侍ジャパン」は15日、2次ラウンド第3戦でイスラエルに8-3と大勝し、1次ラウンドから6戦全勝で決勝ラウンド進出を決めた。侍ジャパンは16日に決戦の地、ロサンゼルスに出発し、21日(日本時間22日)にサンディエゴで開催中のプールFを2位通過したチームと準決勝を戦う。

 イスラエルに負ければ、プールE2位の座を懸けたプレーオフに臨まねばならなかった可能性があった日本だが、快勝をたぐり寄せた要因はどこにあるのか。第1回、第2回WBC優勝メンバーで、現在はルートインBCリーグ福島ホープスで選手兼監督を務める岩村明憲氏は「イスラエル戦の勝利は千賀(滉大・ソフトバンク)のおかげ」と、23歳右腕を絶賛する。

 今大会では2試合で中継ぎ起用されていた千賀だが、決勝ラウンド進出を決める大一番で先発に抜擢された。試合後は「僕の代名詞でもあるフォークがよくなかった」と明かしたが、5回を1安打無失点に抑える快投を披露。目標にしていたという4回を1イニング上回る登板となった。

「日本は中継ぎで好投していた(4イニングを無失点)千賀、イスラエルは抑えを任されていた速球投手ザイドを先発に起用してきた。どちらも負けられない試合だから、相手打線を無失点に押さえ込める投手を使う勝負に出たわけだよね。両チームの願っていた通り、序盤は素晴らしい投手戦になった。

 ああいう0-0の膠着状態が続く時は、打者はバントでも四球でもいいから、何とか塁に出るチャンスをうかがいたい。千賀はフォアボールやデッドボールで相手にチャンスを与えながらも、その後をしっかり抑えるいいピッチングができた。出塁されても流れがイスラエルに傾きそうな雰囲気はなかったよね。

 それというのも、ピッチングの基本となる真っ直ぐが低めに力強く決まっていたから。彼のあの落差の大きいフォークやスライダーが効果を発揮するのも、基本は150キロを超える素晴らしいストレートがあるから。イスラエル戦ではフォークが抜けたり叩きつけたり、あんまり調子がよくなかったみたいだけど、後半はスライダーを増やしながら、うまくイスラエルの打者に(バットに)当てさせなかった。5回を無失点。上出来だよ」

岩村氏が成長に「感心」した2選手、「メジャーのスカウトたちも驚いているはず」

 6回には平野佳寿投手(オリックス)が3者凡退で無失点リレーをつなぎ、その裏の攻撃では主砲・筒香嘉智外野手(DeNA)が会心の先制ソロを中堅席に叩き込んだ。4番の一発を号砲に、日本は打者一巡の猛攻で5点を挙げ、イスラエルの戦意をくじいた。8回にも3点を追加。9回こそ牧田和久投手(西武)が3失点したが、投打守のかみ合った日本らしい勝利で2次ラウンドを締めくくった。

 3月7日に1次ラウンドが始まってから、日本は東京ドームで6戦を重ねたわけだが、岩村氏は「この大会期間中に千賀と平野が大きく成長して存在感を見せるようになったね」と話す。

「千賀と平野は大舞台のマウンドに上がり、結果を出すたびに、少しずつ成長しているのが分かるでしょ。戦いはまだ続くけれど、この2人がWBC出場で得た経験は計り知れなく大きいんじゃないかな。初対戦の打者にも物怖じせずに大胆に攻められる。この2人の成長は見ていて感心させられるね。東京ドームのネット裏で目を光らせているメジャーのスカウトたちも驚いているはず。2人の名前はしっかりインプットされたと思うよ」

 ロサンゼルスのドジャースタジアムが舞台となる決勝ラウンドは、負けたら終わりのトーナメント方式だ。日本が対戦するのは、アメリカ合衆国、プエルトリコ、ドミニカ共和国、ベネズエラという強豪4チームのいずれか。正真正銘のメジャーリーガーが居並ぶラインナップを相手に、千賀と平野をはじめとする侍投手陣がどんなピッチングを見せるのか。岩村氏は、それが楽しみでならないという。

打線は「心配していない」、投手陣が好投すれば「とてつもなく大きな財産に」

「千賀と平野のフォークが、正真正銘のメジャーリーガーを相手にどれだけ通用するのか。あるいは、他の投手たちのピッチングがどれだけ通用するのか。アメリカに行けば、気候が変わるし、当然ボールを握った感覚も変わる。打者の反応も変わってくる中で結果を残せたら、これはとてつもなく大きな財産になるよね。日本の投手陣がメジャーを代表する打者たちと、どんな対戦を繰り広げるのか、今から楽しみしかない。

 打線は心配してないよ。ただし、どのチームと戦うことになっても、パワーで対抗しきれない相手であることは間違いない。相手が一瞬見せた隙を突きながら、少しずつチャンスを作っていくことが大事。盗塁なのか、バントなのか。それは状況によると思うけど、簡単なミスをして相手を助けるようなことだけはないようにしたいね。

 ここまで来たら、あと2つ勝って頂点に立って帰ってきてほしいね。日本から応援してるよ」

 戦いを終えた侍たちが帰ってくる時、その首には金メダルが掛かり、その顔には充実の笑顔が浮かんでいるのか。まずは21日の準決勝の勝利に向けて、声援を送りたい。

フルカウント

「侍ジャパン」をもっと詳しく

「侍ジャパン」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ