佐藤琢磨のカート大会が雨に負けない盛況。インディ500や太田の北米挑戦を語るトークショーも

2025年3月17日(月)12時8分 AUTOSPORT web


 佐藤琢磨が主催するファンミーティング『Takuma Club Kart Meeting 2024/25』が、3月16日お台場のシティサーキットで行われた。本来ならば昨年末に同ミーティングが開催される予定だったが、2024年はスーパーGT第5戦が悪天候のため12月に延期となってスケジュールがバッティングしてしまったために、年を越しての開催となった。



「どうせ延期になるなら、何か変わったことをしたかったし、ファンの皆さんからもカート大会をやってほしいというアンケートもいただいていたので、今回はこういうカタチでやらしていただくことになりました」という琢磨。


 だがイベント当日は朝からのあいにくの雨模様。気温も低く冬に逆戻りしたような1日だったが、カート大会は決行されて70名を越えるファンが小雨降るシティサーキットを水飛沫を上げながら走り回った。


 カート大会はビギナー中心のエンジョイクラスと、よりスピードを求めるチャレンジクラスに分けられて、プラクティスで出したタイムをもとにチームを構成。それぞれ20分の耐久レースを行った。



「今日は恵の雨! 楽しみましょう」とレース前のブリーフィングで話す琢磨

 なかには初めてカートに乗る女性ファンから、Takuma Kidsカートの卒業生、自動車ジャーナリストなども参加し、それぞれ入り混じっての混成チームで琢磨ファン同士和気あいあいと作戦を練りながらレースを楽しんでいた。


 また琢磨は昨年のインディ500で着用したレーシングスーツで現れ、合間に抽選に当たったファンとふたり乗りカートで同乗走行を楽しんだり、耐久レースではファンを相手にひとりでレースに参加。ファンのチームが4回ピットストップするところを、琢磨は6回ピットのハンディを背負いレースを盛り上げて2位でフィニッシュした。


 寒い雨のなかではあったが、琢磨とカートで一緒に走行できてファンは笑顔でカートレースを楽しんだ。



ふたり乗りカートでファンを同乗させて楽しむ琢磨

 また、イベントはカート大会の後にトークショーを行う2部構成で、トークショーから参加するファンもあって場内は満席に。


 まずはカート大会の表彰式を行い、今季のプライマリースポンサーでもあるアマダによって制作された優勝盾が授与されて、場内からも歓声が上がった。



アマダに制作してもらった優勝チーム用の盾を説明する琢磨

 そして今季のインディ500出場について琢磨から説明があり、「発表が遅くなってしまい申し訳ありません(苦笑)。今年もレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングから75号車でインディ500に出場します」と切り出してトークショーがスタート。


「どうして発表が遅れたかと言うと、カーナンバー『75』に合わせて、インディ500のレース75日前に発表しようとなったから。でも発表前からいろいろと下準備は始めていました。エンジニアのエディ(・ジョーンズ)とは何度もメールを交換していたし、メカニックの須藤翔太君や昨年サポートしてくれたトミーさん(小笹智之メカ)や、2012年から僕のメカニックをやってくれたクルーも決まって最終的にGOになりました」


「なにより、アマダさんが今年もサポートしてくれることになって、パナソニック・オートモーティブ、デロイト、ニテラなど多くのスポンサーさんが今年も継続してサポートしていただけることになりました。本当にありがたいことです」と、集まったファンの前であらためて今年のインディ500出場の詳細を説明した。



第109回インディ500に挑む佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン)のマシンデザイン

 その後は2024年インディ500の映像をみながら振り返り、うまく攻略できた予選にくらべ、不運やペナルティが重なってしまった決勝レースも回顧した。


「去年はレース途中で(スコット・)ディクソンの背後にいてピットのタイミングも一緒だったのに不運で彼に突き放されてしまった。レース前に雨が降って、ディレイしたレースのコンディションを読みきれなかったのも原因のひとつ」


「インディ500は小さなミスが重なると大きく順位を落としてしまうレースなので、今年はそのようなことがないようにしたいですね。ここ数年はシボレー勢にやられっぱなしで、HRC US(ホンダ・レーシング・コーポレーションUSA)も負けないように今年に向けて準備しているので、レースは楽しみです。まずは4月に行われるオープンテストでしっかり2日間走り込みたいです」と意気込みを語った。


 インディ500への抱負を語った後は質問コーナーもあり、あるファンからは「今年IMSA(ウェザーテック・スポーツカー選手権)に出場している太田格之進選手がインディカーに行くことはあるのでしょうか?」と質問が飛び、「IMSAに来たからすぐにインディカーに乗れるほど簡単な話ではないけれど、彼はSF(全日本スーパーフォーミュラ選手権)でも波に乗って調子が良いし才能ある選手。まずはIMSAでポテンシャルをアピールして、チャンスを引き寄せるように頑張ってほしいし、応援したいと思います」と返答した。


 トークショーの最後にはプレゼントの抽選会やファンとの2ショット撮影会を行なってイベントは閉会。琢磨ファンはカートで一緒に琢磨と走り、トークショーで今年のインディ500意気込みを聞いて、充実した1日を過ごした。


 普段はHRCのエクゼクティブアドバイザー、HRS(ホンダレーシングスクール鈴鹿)のプリンシパルとして多忙を極める琢磨だが、5月にはレーシングドライバー佐藤琢磨に戻って、三度目の栄冠を目指す。



デモランでEVカートを振り回して楽しむ琢磨

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