「本当に驚きだった」イタリア監督も脱帽した「大谷のクレバーさ」【侍ジャパン】

2023年3月17日(金)11時13分 ココカラネクスト

(C)Getty Images

 敵将も絶賛だ。侍ジャパンは16日に行われた「カーネクスト2023 WBC東京プール」の準々決勝(東京ドーム)でイタリアを9ー3と破り、5大会連続の4強入りを果たした。

 重い扉をこじ開けたのは、意表をつく作戦もあった。

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 両軍0−0の無得点で迎えた3回一死一塁の場面、これまでも捕手出身のイタリア代表のマイク・ピアザ監督は選手ごとにデータに基づき、守備シフトを徹底的に活用。勝ち上がってきた経緯がある。大谷に関しては引っ張り警戒の右寄りの「大谷シフト」を敷く中、大谷は初球を三塁方向へセーフティバント。メジャー屈指の強打者でもある大谷のバントには左腕ラソーサも慌てて、思わず悪送球となった。相手のミスを誘うクレバーなプレーで好機を広げ、この後の岡本和真(26)の3ランにつなげた。

 試合後、インタビューに応じたピアザ監督は、この場面に関して「彼はバントなんかしたっけ?(笑)」とおどけながらも、「本当に驚きだった」と投げては164キロ、打ってもホームラン、バントもこなすと多彩な才能に改めて舌を巻いた。

 「彼は、打者であり投手でもあったので、攻撃面で貢献しようと思ったのだろう。彼はアウトにするのが難しい選手だ。オオタニは我々の守備を瞬時に理解して、抗おうとしたのかもしれない。素晴らしいプレイヤーである」と絶賛の嵐だった。

 この場面について大谷は「ゲッツーが1番最悪のシナリオ。リスクを回避しながら、なおかつハイリターンを望めるチョイスをした」とコメント。今大会でも本塁打をマークするなど、自分で決める選択肢もあったはず。それでも「あの場面はヒッティングするプライドはなかった。日本代表の勝利より優先する自分のプライドはなかった」とキッパリ。あくまでチームの勝利のため、フォア・ザ・チームの姿勢を強く打ち出し、快進撃につなげた。

 この大谷のプレーには「勝ちにいくんだと野球小僧になりきるところが彼の素晴らしさ」と栗山英樹監督も称賛の言葉を重ねた。

 4強へ駒を進め、チームは未明の飛行機で決戦の地、マイアミへ向かった。目指すは世界一奪還、日本中を大興奮させている侍ジャパンの勇姿を引き続き、楽しみにしたいところだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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