BVB、諦めムードのスパーズ下しELベスト8進出。“余裕の勝利”でプレミアの熱気は感じず

3月18日(金)11時30分 フットボールチャンネル

反撃する気配を見せないトッテナム

 ヨーロッパリーグのラウンド16、2ndレグでトッテナムを下したドルトムント。1stレグで大勝したこともあり、敵地での試合だったにもかかわらず、アウェイの洗礼を受けることはなく余裕を持って次のラウンドへの進出を決めた。(取材・文:本田千尋)

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 ホワイト・ハート・レーンは、プレミアの熱気からは程遠かった。2016年3月17日、ボルシア・ドルトムントはアウェイでトッテナム・ホットスパーと戦う。ヨーロッパリーグのラウンド16、2ndレグである。既に1stレグで、ドルトムントはホームでトッテナムを3-0で下していた。トッテナムが逆転でベスト8に進出するには、4点が必要な状況である。

 つまり、開始直後からトッテナムが猛攻を仕掛けてくる可能性はあった。この試合でベンチスタートとなった香川真司は「守備をしっかりして、その中でカウンターを何本か決めればいいなって思っていました」と言う。しかし実際にBVBが、トッテナムの鬼気迫る攻撃を真正面から受けて立ち、カウンターに出る、といった場面は見受けられなかった。

 トッテナムは、1点ずつ返していこうと粘る訳でもない。4点が必要という状況で、最初から諦めているかのようだった。例えば、16日にミュンヘンで行われた欧州チャンピオンズリーグで、バイエルンがユベントスに2点を先行されながら4点を奪い返したような神がかり的な反撃を試みる様子もない。

早々と決した勝敗。余裕の生まれたBVB

 24分、オーバメヤンがミドルシュートをゴールの右上に突き刺した時点で、勝負は決した。トッテナムが逆転でラウンド16を突破するには、ここから5点が必要となる。香川も「上手く先制点をオバのゴールで取れた。まあ、あそこで勝負は決まりました」と振り返っている。トッテナムに5点を奪おうとする気概はなかった。

「あとは上手く、流しながらじゃないですけど、余計な失点をしないように上手くコントロールしながら。まあ、良かったと思います」

 精神的には完全に楽になったドルトムントが、ゲームを支配する。そして少しメンタル面で楽になったようだったのは、チームだけではなかったようだ。

 35分、トゥヘルがベンチに座って、フンメルスと会話を交わす。トゥヘルに笑顔が少し見えた。もちろん試合を通して見れば、トゥヘルはタッチライン際で厳格な指導をしていることが多い。しかしオーバメヤンの先制からおよそ10分後に見られた笑顔は、まるで荒れた土地に一輪の花が咲いたかのようだった。それもまた、勝負が決まった瞬間だったと言えるのかもしれない。

 71分にオーバメヤンが追加点を挙げて、74分にソンフンミンに1点を返されるが、ドルトムントは2-1でトッテナムを下す。2戦合計5-1で、準々決勝への進出を決めた。

 ドルトムントがスコア上だけでなく、メンタル面での優位性も見せつけた、17日のトッテナム戦だった。

(取材・文:本田千尋)

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