香川がドルトムントで生き残るために。下位との一戦で披露した“ターン”という武器

3月18日(土)13時45分 フットボールチャンネル

開始14分で先制も…守備的な相手に大苦戦

 現地時間17日に行われたブンデスリーガ第25節で、ボルシア・ドルトムントは降格圏に沈むインゴルシュタットに大苦戦を強いられた。そんな中、公式戦3試合連続で先発フル出場を果たしたドルトムントの香川真司は、“らしさ”溢れる武器で決勝点を演出。個性あふれるチームの中で生き残っていくための術が見つかった。(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

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 “らしさ”が戻って来た。

 2017年3月17日のブンデスリーガ第25節、ボルシア・ドルトムントはホームでインゴルシュタットと戦った。

 [5-4-1]で手堅い守備組織を構築するインゴルシュタットに、前半から苦しんだドルトムント。絶対的主軸のユリアン・ヴァイグルを中盤の底に欠いたためか、チームとして上手くビルドアップしていくことができない。ドルトムントは左右にWBを配する3バックを採用して、当初は中盤がボックス型の[5-4-1]でインゴルシュタットに挑んだが、なかなかボールが思うように回らなかった。

 ドルトムントがサイドにボールを運べば、敵は必ずと言っていいほど、1対2の数的優位の状況を作ってきた。ペナルティエリアの左前の一角で先発出場した香川真司は、試合後にインゴルシュタットの守備を次のように評した。

「相手もすごくやることがはっきりしていて、相手が先手になって、セカンドボールを拾われていたので、それは90分を通してやられたのかなと」

 ドルトムントは14分にピエール=エメリク・オーバメヤンのゴールで先制に成功したが、その後が続かなかった。

「2点目、3点目というのは、畳み掛けたかったんですけど、なかなかチームとしてそこまでうまく攻撃ができてなかったのかなと思います」(香川)

 30分過ぎには、ゴンサロ・カストロのワンボランチに、ラファエウ・ゲレイロと香川のインサイドハーフ、そしてオーバメヤンとクリスティアン・プリシッチの2トップに布陣を変えたが、上手く機能したとは言い難かった。

 56 分にはゲレイロに代わってヴァイグルが投入され、カストロと香川がインサイドハーフでコンビを組む。テコ入れに次ぐテコ入れ。それでも状況は大幅に改善されたとは言えず、反対にインゴルシュタットに何回か決定的なチャンスを許した。もし相手のCFがオーバメヤンと同等のレベルだったら、逆転されていてもおかしくはなかっただろう。

劣勢で光った“香川のターン”。唯一無二の武器が生き残りのカギに

 最終的にドルトムントはインゴルシュタットに1-0で勝利したが、辛勝だった。守備面での課題を露呈し、残したまま、代表ウィークに突入することになった。

 そんな決して簡単ではなかったインゴルシュタット戦で、香川は、オーバメヤンの先制点に繋がる光るプレーを見せている。13分、ハーフウェーライン付近でゲレイロからのパスを受けた香川は、ターンして、マルビン・マティップを交わすと、マルセル・シュメルツァーが走る前方のスペースへパスを出す。シュメルツァーの左からの折り返しを、ニアサイドでオーバメヤンがダイレクトで押し込む。

 この一連の流れについて、香川は次のように振り返った。

「ラファ(ゲレイロ)から縦パスが入ることは意識して待っていたので、相手も食いついてくるなと思ったんで、うまくターンできましたし、そこからの流れはうまく崩せたと思うし。いいゴールだったと思う」

 香川と言えば、ターン。素早くターンして敵をおちょくるくらいに交わし、チャンスを演出することが、何よりの香川らしさだったはず。いつしかそうした“香川のターン”は影を潜め、どこかバックパスを選択しがちだったが、インゴルシュタット戦では、見違えるような積極性がピッチに現れていた。

 そして試合後に、香川は意気込んだ。

「最終的に個性あるチームの中で生き残っていくために、自分というものをもっともっと表現したい」

 この先も続く試合で、“香川のターン”を随所に発揮していくことが、「最終的に個性あるチームの中で生き残っていく」ことに繋がっていくはずだ。

(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

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