「感覚的には冒涜かもしれない」大谷翔平“ばかり”の日本に米記者が見解 列島中で消えない偉才に「もう勘弁してくれ」
2025年3月19日(水)6時30分 ココカラネクスト

街中でもいたるところに広告が出ている大谷。(C)Getty Images
二刀流スターに溢れる列島に米記者からも思わず“本音”が漏れた。
現地時間3月18日に東京ドームで行われたドジャースとカブスのMLB開幕シリーズは、4-1で前者が勝利。大入り満員となった球場は大いに華やいだ。
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今年の開幕シリーズは、大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希、鈴木誠也、今永昇太という5人の日本人選手が“凱旋”するとあって話題沸騰。ロンドンやメキシコで実施されてきたMLBのワールドツアーの中でも突飛な盛り上がりを見せている。
そんなメガ興行の“顔”と言える存在となっているのが、ドジャースの大谷だ。日米メディアの取り上げられ方はさることながら、街中の広告やテレビCMでも二刀流スターの姿を見ない日はないと言っても過言ではない。
日本で異彩を放つ大谷。その光景を来日して目の当たりにしたアメリカのコメンタリーからは驚きとともに、皮肉が飛んでいる。
米スポーツ専門局『ESPN』のドジャース戦での実況を務めるステファン・ネルソン氏は、MLBの公式ネット局『MLB Network』の取材に対して「日本の街中はオオタニだらけだ。彼の顔を唯一見ないのは、自分のホテルの部屋だけと言ってもいい」と強調した。
「日本の道を歩いていると、『もう勘弁してくれ』と言いたくなるほどオオタニばかりなんだ。ヒーローどころか、もはやスーパーヒーローっていう扱いなんだ。なんというか、アベンジャーズの一員のような感じ。もう冗談抜きで、その次元に彼はいる」
日本でもSNSなどで「大谷ばかり」と揶揄される偉才の扱い方に目を丸くするネルソン氏は、「読売ジャイアンツとの試合ではドジャースの帽子をかぶっているファンの方が多かった印象がある」とプレシーズンゲームで目立った光景を回想。そして「これは我々の感覚的には“冒涜”なのかもしれないが、それだけ多くの日本人が『オオタニの魅力に少しでも触れたい』という気持ちを優先しているんだと思う」と持論を口にした。
「私にとって少し不思議で面白い光景だった。“野球大国”である日本にとって、オオタニは特別な存在で、野球ファンじゃない人も含めて人々の心をガッチリと掴んでいる。これは本当に異例なことだと思う。ただ、私たちは常に『選手は超人的だけど、人間でもある』ということを思い出す必要もある。彼も人間なんだ。
もはや普通の人としての人生を犠牲にしている。そういう意味では少し同情したくもなる。ただ、こういう(日本のような)状況で、考えを整理して、次の仕事に集中しているのは本当に驚くべきメンタルだと思う。まさに別世界を生きていると言えるよ」
数多のスターたちを間近で目の当たりにしてきた識者でさえも驚かせる大谷。そんな偉才の母国で起こる“フィーバー”は、世界的にも稀有だと言えよう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]