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流れを呼び込める、菊地絵理香のショット力【辻にぃ見聞】

ALBA.Net3月21日(火)7時13分
画像:切れ味の増したショットで大会を制した菊地(撮影:村上航)
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切れ味の増したショットで大会を制した菊地(撮影:村上航)
「Tポイントレディス」は初日に首位に立った菊地絵理香が、そのまま3日間トップを走り続け完全優勝。日本勢の連敗を“8”で止めた。確実にこのオフで一回り成長した菊地、その強さの秘密をプロコーチの辻村明志氏に紐解いてもらった。


会場となった鹿児島高牧カントリークラブはドッグレッグのホールが多い。辻村氏曰く、「グリーンがブラインドになるケースが多く、マネージメント力が必要となるコース」。そこで菊地は54ホールでボギーがわずかに2回のみ。「初日の14番はティショットがディボットに入った不運があってのボギー。もう一回は短いパットを外しましたが、これは誰にでも起こることです」。戦略性の高い舞台で菊地は見事に今季の自身のテーマ、“無駄なボギーを叩かない”を3日間実践した。

最終日のスタート時点では2位とは2打差だったが、終ってみれば5打差。これまでとは違いボードなどで順位を確認しながらラウンドし、周りの状況が分かっても精神的に動じることはなかった。「これは、これまで取り組んでいたことの自信がそうさせたんでしょう。彼女は1ラウンド平均15回はパーオンしていました。外したといっても寄せやすい場所。これなら楽にプレーできたでしょうね」、ショットが安定したことによりメンタルも強くなったようだ。

「彼女はショットメーカー。体とクラブの同調性、するどい体のターン、キレがよくバランスもいいです。もともとミート率が良い選手でしたが、今年はそれにさらに磨きがかかっていました。春先の薄い芝でも、打点がいいからタテの距離感が合う。 プロは短い番手では大きく左右にブレることはありません。タテの距離を打っていきます。ヨコのラインよりも、タテの距離に集中出来てるのが 菊地さんの良いところ。これまでも春先に強かったのはそれが理由です。ここ2年では日本人で一番100ヤード以内を練習した選手。流れが悪くなってもウェッジでピタりとつけることで、流れを引き戻せる。大事なところで流れを引き寄せる強さがあります」。

それは最終日の1番でも発揮された。「3打目、打ち上げの85ヤードのバンカーショットを1メートルにつけてバーディ。まずここで他の選手を1つ突き放しました。そして勝負どころの16番パー5でも120ヤードの3打目を2メートルにつけバーディ。あのホールで完全に勝負が決まりました」。卓越したタテの距離を打てるアイアンとウェッジが他の選手を寄せ付けなかった。

また、苦手なショートパットを克服するためにロングパットばかりを練習した“逆転の発想”も良かった。「短い距離ばかりを打っていると繊細なうごきばかりが気になってしまうんです。“入れること”に集中してしまうんです。パッティングの際のイメージ、ストローク、リズムを養うには入れるプレッシャーなく打てるロングパットが最適です。そのほうがいいストロークが身につきます」、辻村氏も納得のナイスアイデアだった。

イ・ボミら韓国のトッププレーヤーとの差はまだあるが、「今回は本当にいいプレーでしたよね。10回打って7割成功するのがボミやジエ、それに追いつくにはあと1割をどう埋めていくかですね。ナイスショットよりも、ミスをしてもそれがミスにならないほうが大事。ミスの幅を抑え、調子が悪くてもトップ10に入れるようになれば差はグッと縮まると思います」。ミスしてもグリーンに乗る、フェアウェイを捉える、そういう選手になれば女王も見えてくる。

優勝争いで動じることなく、堂々たるプレーで最後まで戦いきった菊地。「自分のスタイルを最後まで貫けるから、最終日に相手を突き放せる。彼女はこれからまだまだ強くなりますよ」。今季の菊地はツアーでさらに輝く存在になりそうだ。


解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。コーチ転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、濱美咲らを指導。上田の出場試合に帯同、様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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データ提供元:アニメキャラクター事典「キャラペディア