制球も乱れて防御率11.25と悪化…開幕ローテ絶望の小笠原慎之介に米記者がマイナーでの再計画を指摘「もっと学ぶ必要がある」
2025年3月21日(金)12時7分 ココカラネクスト

ナショナルズで開幕ローテ入りが絶望的となった小笠原。(C)Getty Images
開幕が迫る中で、逆風が強まっている。
現地時間3月20日、ナショナルズの小笠原慎之介がメッツとのオープン戦に登板。今春5度目の先発となったが、3回2/3を投げ、被安打8、8失点と大乱調。3回2/3を被安打7、5失点で降板した前回マウンドに続き、開幕ローテ入りに向けたアピールには至らなかった。
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初回を無失点で切り抜けた小笠原だったが、2回に状況は一変。先頭のルイス・トーレンスを右前打で出塁させると、四球、安打で無死満塁のピンチを招き、1死を奪ってからルイスアンヘル・アクーニャに2点適時打を浴びるなど、この回だけで3点を失った。
3回にも3安打を打たれて2点を失った左腕は、制球も乱れてなかなかペースをつかめない。そして4回に2死満塁のピンチを作ってしまったところで降板。後を受けた味方投手が走者一掃の3点打を打たれ、失点数は「8」となった。
背水の陣で迎えたこの日も乱れた。これによって今春のオープン戦における小笠原の成績は、5先発、12回を投げて、防御率11.25。さらにWHIP2.67、被打率.400、与四球率6.00と持ち味の制球力も鳴りを潜める結果となっており、開幕での先発ローテーション入りは絶望的な状況となった。
地元メディアも27歳のルーキーには、辛辣な意見を飛ばしている。ワシントンのスポーツ局『MASN Sports』のマーク・ザッカーマン記者は「最後のチャンスを与えられたオガサワラが再び苦戦」と銘打ったリポート内で「今夜の彼は強力なメッツの打線を相手に目を見張るようなプレーをしなければならなかった」と指摘。その上で「日本人左腕は同じようなプレーを何度も繰り返した。その過程でおそらく運命は決まった」と論じた。
開幕ローテーション入りはおろか、マイナーでの調整も示唆されている。ザッカーマン記者は「オガサワラはメジャーレベルの打者に対してどのように投球順序を決めるかもっと学ぶ必要がある」と断言。さらにデーブ・マルティネス監督が「日本で本当にいい成績を収めたからこそ、ここにいるのだということを理解するべきではある。だから最初は苦労するかもしれないが、努力を続けなければならない」というコメントを紹介し、こう続けている。
「球団はオガサワラをトリプルAのロチェスターにオプションで落とし、日本で対戦した時よりもレベルの高い打者との対戦の中で、ルーティンの構築とより良い投球プランを練るための時間を与えるつもりだ。本人もその立場を理解しているようではある」
間違いない苦境をいかに脱し、次のステップに繋げるか。中日でエース級の活躍を見せてきた左腕の真価が問われている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]