ベイルはロナウドを超えるのか。レアルに不可欠な献身性。“100億コンビ”の真逆のスタイル

3月21日(月)12時25分 フットボールチャンネル

自らの得点か、チームのためのチャンスか

 リーガエスパニョーラ第30節、レアル・マドリーはセビージャとホームで対戦して4-0と粉砕。この一戦で1ゴール1アシストを記録したガレス・ベイルは、度々クリスティアーノ・ロナウドと比較されるが、そのプレースタイルには真逆の原理があった。(文:海老沢純一)

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 9159万ユーロ(約115億円)。もはや1つのプロクラブさえも運営できてしまうほどの金額を費やしたガレス・ベイル。当時はバロンドールを獲得したことのない選手にかける値段ではないという意見が噴出した。

 特に同じく100億円越えの移籍金でレアル・マドリーへと加入したクリスティアーノ・ロナウドとの比較は続き、移籍後も度々パフォーマンスを指摘する声も上がっていた。

 さらに今季は長い負傷離脱もあり、本人にとっても満足のいかない状況だったはず。しかし、ピッチへと戻った現在のプレーを見ると、レアル・マドリーにとってクリスティアーノ・ロナウド以上に貢献度の高い選手であるといえる。

 リーガエスパニョーラ第30節、ホームにセビージャを迎えたマドリーは、サンチャゴ・ベルナベウのピッチでいつものように大量点となる4得点を奪って勝利を手にした。

 ベンゼマ、ロナウド、ベイル。“BBC”と呼ばれる前線3人の破壊力は凄まじく、リーガの上位クラブであるセビージャであっても止めることは不可能だった。

 特にロナウドとベイルによる両翼は、強靭なフィジカルと爆発的なスピードによるドリブル、圧倒的な得点力、そして天文学的な移籍金という共通点が多い。ただ、そのプレーを見ると正反対の意識を持ってピッチに立っていることがわかる。

 まず、ロナウドのプレーの基本原理は自らの得点。ドリブルはシュートを放つための移動手段であり、パスは自らがベストなポジションでボールを受けるための楔にすぎない。

 逆にベイルは、ドルブルによって相手の守備ブロックを崩し、ゴール前に味方が入ればためらわずにパスやクロスを入れることができる。

ベイルが未だロナウドを超えられない大きな要因とは

 もちろんロナウドのプレーは悪いということは全くない。それは1シーズンで40得点を奪い、最高の名誉であるバロンドールも受賞していることがその証明である。

 しかし、チームがチームとして機能するためにはベイルのような選手が不可欠となるだろう。

 実際、今季のデータを見るとアシスト数は同じ9だが出場試合数はロナウドが全30試合でベイルは18試合。1試合平均で見ると、ロナウドが0.3回でベイルが0.5回。これはリーグトップの12アシストを記録しているバルセロナのスアレスの1試合平均0.4回をも上回っている。

 さらに1試合平均のチャンスメイク数ではロナウドの1.7回に対してベイルは2.4回。一方で1試合平均のゴール数はロナウドが0.9点でベイルが0.8点。よりチームプレーを重視しているベイルだが、得点率ではロナウドとさほど変わらない数字を残している。

 ただ、ロナウドがベイルを大きく上回る重要なポイントがある。それは健康であること。ロナウドが負傷を理由に欠場したのは、昨シーズンの14年8月31日にまで溯る。前線の当たりの厳しいポジションで、かつ全チームが徹底マークを貼る存在でありながら負傷に耐える頑丈な肉体は、お金を出してでも手に入れたいものだろう。

 この日のセビージャ戦でもベンゼマの先制ゴールをアシストするなど、チームとしてチャンスを生み出す動きをしつつ、自らも得点を決めて1ゴール1アシストを記録したベイル。

 今季のパフォーマンスを見る限り、1シーズンを負傷なく過ごすことができれば、ロナウド、メッシ、ネイマール、スアレスと共にバロンドールを競う存在にもなれるはずだ。

 ただ、その時こそマドリーには軋轢という歓迎できない話題も取り沙汰されることが予想されるが…。

(文:海老沢純一)

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