TEAM ZEROONEが歓喜と涙のワン・ツー。ST-4は直接対決をシェイドGR86が制す/S耐第1戦レース1
2025年3月22日(土)21時12分 AUTOSPORT web

3月22日、ENEOSスーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONEの第1戦『もてぎスーパー耐久 4 Hours Race』がモビリティリゾートもてぎで行われ、ST-Z、ST-TCR、ST-4、ST-5F/Rクラスが参加したレース1は、26号車raffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4(大塚隆一郎/富田竜一郎/篠原拓朗/荒聖治)が総合優勝を飾った。
いよいよ2025年シーズンの開幕戦を迎えたスーパー耐久シリーズ。今季は開幕戦がモビリティリゾートもてぎに変更され、3月22〜23日の両日にグループ分けされた2レースの予選・決勝が行われる。
まず22日(土)のレース1にはST-Z、ST-TCR、ST-4、ST-5F/Rクラスが参加。午前中の予選を経て、午後の13時から開始される4時間の決勝に40台のマシンが臨んでいった。そのスタートでは各車ともクリーンな出だしでレースを進めていった。
GT4車両が争うST-Zクラスはポールポジションの52号車埼玉 GB GR Supra GT4 EVO2(山﨑学/吉田広樹/服部尚貴/野中誠太)を先頭に、26号車と25号車の2台のraffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4が続く。
ST-Zクラスは各車の実力が拮抗していることもあり、レーススタートからわずか数分で25号車raffinéeの名取鉄平が52号車埼玉GBの吉田をかわしてクラストップに立つ。その後は僚友26号車raffinéeを駆る富田も2番手に上がり、TEAM ZEROONEがワン・ツー体制を構築する。
トップ争いの後方では、885号車シェイドレーシング GR Supra GT4 EVO2(HIRO HAYASHI/平中克幸/国本雄資/佐野雄城)、34号車TECHNO FIRST R8 LMS GT4(藤井優紀/大草りき/安田裕信/加納政樹)、22号車EBI GROUP Cayman GT4 RS CS(北園将太/久保凜太郎/平安山良馬)がバトルを展開。
さらに決勝前フリー走行でマシンにダメージを負ったものの、スタートまでに修復を完了させた20号車NANIWA DENSO TEAM IMPUL Zを駆る大木一輝もクラス最後尾スタートから順位を上げ、バトルに割って入る活躍をみせた。このバトルはレース中盤まで続いていたが、22号車ケイマンは2度目のピット作業中に出火し、マシンにダメージを負ってしまった。
また、3番手を走行していた52号車埼玉GBには、残り1時間5分ほどで他車との接触の影響かリヤバンパーが外れるトラブルが発生。幸いにもぶら下がっていたリヤバンパーは、FCY(フルコースイエロー)走行中に外れたため大事には至らず。
一方TEAM ZEROONEの2台は、3回のFCY導入もノートラブルで4時間のレースを走り抜き26号車が総合優勝、2位には僚友の25号車が続いてTEAM ZEROONEがワン・ツーフィニッシュ。26号車としては初優勝を飾るとともに、ニッサンZニスモGT4に国内2勝目をもたらした。3位にはマシンにダメージを負いながらも力走を続けた52号車埼玉 GB GR Supraが入っている。
5台が参加したST-TCRは、予選でM&K Racingの97号車Racer ホンダカーズ桶川 CIVIC(遠藤光博/中野信治/ジャック・ヤング/大宮賢人)がクラスポールポジションを獲得。決勝では僚友の96号車とトップ争いを繰り広げ、96号車が後退すると独走でクラス優勝のポール・トゥ・ウインを飾った。
ST-TCRの2位には、19号車BRP★NUTEC 制動屋 CUPRA TCR(東風谷高史/末廣武士/奥住慈英/大野尊久)、3位には98号車WAIMARAMA Elantra N TCR(KIZUNA/千代勝正/リ・ジョンウ)が続き、今季からのニューマシン勢も開幕戦から表彰台を獲得する活躍をみせた。
SHADE RACINGの884号車シェイドレーシング GR86(影山正彦/清水英志郎/山田真之亮)がクラスポールポジションを獲得したST-4は、スタート直後に41号車エナジーハイドロゲン EXEDY GR86(石井宏尚/冨林勇佑/尾﨑俊介)が2番手からトップを奪う。
41号車エナジーハイドロゲンと884号車シェイドの争いはレース終盤まで続き、残り17分というところで2台同時ピットイン。そこから最終盤のテール・トゥ・ノーズ争いを制した884号車シェイドがクラス優勝という結果になった。41号車は最終的に0.522秒差の2位となり、ENDLESS GR86(坂裕之/菅波冬悟/小河諒)が3位となっている。
そして今季から駆動方式別にクラスが細分化されたST-5は、前輪駆動のST-5Fは、67号車YAMATO FIT(安井亮平/内山慎也/椋本陵/中村義彦)がクラスポールポジションから快走。TEAM YAMATO創部60周年という記念イヤーの初戦を勝利で飾った。THE BRIDE FIT(太田侑弥/新井薫/瀬戸貴巨/芳賀邦行)が2位、DXLアラゴスタNOPRO☆MAZDA2(加藤芳皓/山本浩朗/小西岬/川名賢)が3位に入った。
後輪駆動のST-5Rは、こちらも88号車村上モータースMAZDAロードスター(村上博幸/太田達也/黒沼聖那/吉田総一郎)がおなじくクラスポールポジションから独走し、そのまま優勝を獲得。2位はMaple Hiroshima MAZDA ROADSTER(杉野治彦/古谷悠河/勝木崇文)3位はKOSHIDO RACING ロードスター(佐藤元春/柴田優作/浅井康児)となっている。
モビリティリゾートもてぎで開催されている2025年スーパー耐久第1戦は、明日の23日(日)12時30分からST-X、ST-Z、ST-1、ST-Q、ST-2、ST-3、ST-4の7クラスが参加するレース2がおなじく4時間で争われる予定だ。ST-ZとST-4はダブルヘッダーとなるが、どんなレースになるだろうか。