選抜甲子園を去った関東一 オコエ瑠偉がチームに残したもの

3月22日(火)20時6分 フルカウント

初戦で東邦に敗れるも、完敗の中で見せた“意地”

 力の差は得点となって表れた。関東一(東京)は優勝候補の一角とされる東邦(愛知)に0-6で敗北。今大会注目の右腕・藤嶋健人、左腕の松山仁彦の前に1安打完封リレーを許し、初戦突破はならなかった。

 昨年夏は楽天にドラフト1位で入団したオコエ瑠偉を中心に準決勝に進出。新チームになっても宮本瑛己外野手、村瀬佑斗内野手を中心に東京大会を勝ち上がり、着実に力をつけてきた。選抜ですべてを出し切ることはできなかったが、この悔しさをバネにまた夏の出場を目指していく。

 DNAは受け継がれていたのかもしれない。

 8回の守備、無死1、2塁の場面。代打・和田成永の打球がセンターへ抜けた。中間守備より前目に守っていた宮本のところへ打球が転がった。狙った通りのポジショニングだった。強肩を生かし、本塁へノーバウンド返球。見事に走者を刺した。その時点で4点をリードされていたが、高い集中力で堅守を見せた。

オコエが残した言葉、「人は何かで貢献できる」

 オコエは脚力や打力が注目されたが、チーム内で技術面を高く評価されていたのは守備、ポジショニングだった。宮本はオコエの1歩目のスタート、状況によってポジショニングを変えることをその背中から学び取っていた。1学年下の外野陣は、打者1人1人に対して根拠を持って守備位置を取るオコエの動きに驚かされた。この日の宮本の好返球も無縁ではないだろう。

 学校のスタッフはオコエについて「とても明るい。明るさを忘れない選手だった」と雰囲気を大事にしていたと振り返る。一方で、後輩たちには「勝負事は絶対に気持ちで負けるな」、「打てなくても守れなくても、走ることならできる。人は何かで貢献できる。そういう部分があることを大切に考えてほしい」と伝えていたという。ドラフト1位でプロ入りした先輩はどんな場面でも前向きに物事をとらえてきた。

 1学年下の後輩たちはこの日、敗れはしたが、下を向く必要はない。宮本は打つ方では貢献できなかったが、守りで魅せた。選手それぞれに意地は見せた。先輩が残してくれた教えを忘れずに、また聖地を目指して一から鍛え直してくるに違いない。

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