侍・菅野、「人生かける」エースの81球「凄い最高の経験になった」

3月22日(水)17時8分 フルカウント

メジャー相手に6回3安打1失点(自責0)の快投「自分の野球人生でプラスになる」

 野球日本代表「侍ジャパン」は21日(日本時間22日)、第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の準決勝(ドジャースタジアム)で米国と対戦。1-2で敗れ、2大会連続で準決勝敗退に終わった。先発のエース・菅野智之投手(巨人)は6回を6奪三振1四球で3安打1失点(自責0)。4回に名手・菊池涼介内野手(広島)のエラーから唯一の失点を喫したが、メジャーリーガーに互角以上に渡り合った。試合後、右腕は「自分の野球に関する全ての中で、凄い最高の経験になった」と振り返った。

「ニッポンのエース」のプライドを、ロサンゼルスのマウンドに記した。運命の日米決戦のマウンドを託された背番号11は6回3安打1失点と快投。「こういう大一番で、自分の力をしっかり発揮できたということは自分の野球人生でプラスになっていくと思う」と胸を張った。

 エースの称号を担う者として、並大抵ではない覚悟を抱いていた。「人生かけるくらいでマウンドに上がった」。その思いは、未知なる重圧となり、右腕を襲った。「いつ以来ですかね、これだけ緊張して試合をやったのは」と振り返った。

「今日は大事な試合とみんなわかっていたと思うし、自分も重々理解していたつもり」。だからこそ、気を付けたのは「立ち上がり」だった。「独特の今まで味わったことのない雰囲気。なんとなく試合に入らないように」と、慎重かつ大胆にメジャーの強打者に挑んだ。

 雨中の登板。「粘土質で滑りやすく、初回はコンタクトが難しかった」と言いながら、スライダーの曲がり幅が大きいWBC球を考慮し、カットボールを多投。「(捕手の小林)誠司と話し合って、ほぼ完ぺきに意思疎通できたと思う」と振り返った。

運命の登板託した指揮官に感謝「指名してくれた小久保監督に恩返ししたかった」

 小久保監督に感謝の思いがあった。大会前から「エースは菅野」と明言。小久保ジャパンでは15年のプレミア12で招集され、昨年11月の強化試合には登板しないにもかかわらず招集し、絶大な信頼を寄せられていた。「プレミア12の時は期待に応えられなくて、僕自身も悔しい思いをした。今は感謝してもしきれない」と頭を下げた。

 千賀も候補にいながら、大事なマウンドを託された。「わからないけど、今日(の先発)も迷ったと思う。そんな中で自分を指名してくれた小久保監督に恩返しがしたかった」と勝利をプレゼントできなかったことを悔やんだ。

 だから、まだ満足感はない。「裏を返せば、たった1試合、いいピッチングをしただけ。例えば、米国でシーズン中に何回も0点に抑える、これだけの投球ができるかはまだわからない」。その後で「ただ、一つ言えるのは……」と言葉を続け、「自分の野球に関する全ての中で凄い最高の経験になったと思う」と明かした。

 今大会で見えたことを問われると「まだ、負けた実感がわかない。日本に帰って自分自身を見つめ直して考えたい」と話した菅野。しかし、ロサンゼルスの地で、エースの意地を込めた81球は、誇っていいものだった。

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