seven x sevenが圧巻のデビューウイン。埼玉GBはST-Z最後尾から大逆転優勝/S耐第1戦レース2

2025年3月23日(日)21時25分 AUTOSPORT web


 3月23日、モビリティリゾートもてぎでENEOSスーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONE第1戦『もてぎスーパー耐久 4 Hours Race』が行われ、ST-X、ST-Z、ST-1、ST-Q、ST-2、ST-3、ST-4の7クラスが参加したレース2は、666号車seven x seven PORSCHE GT3R(BANKCY/藤波清斗/近藤翼/渡会太一)がポール・トゥ・ウインで総合優勝を飾り、スーパー耐久デビュー戦を勝利で飾った。


 前日に開催されたレース1で開幕を迎えた2025年のスーパー耐久シリーズ。23日(日)に行われたレース2には7クラス39台が出走し、ST-Z、ST-4の両クラスにとってはダブルヘッダーとなる。午前中の予選を経て、12時30分から始まった4時間の決勝スタートでは各グループとも接触といったアクシデントなくレースに臨んでいった。



 FIA-GT3車両が争うST-Xクラスでは、今回がスーパー耐久初戦となる666号車seven x seven PORSCHE GT3Rがデビューポールポジションを獲得。決勝スタートでもエース藤波が好ダッシュをみせ、後続とのリードを広げていく。



2025スーパー耐久第1戦もてぎ 決勝レース1グループ2のスタート

 2番手には31号車DENSO LEXUS RC F GT3(永井宏明/蒲生尚弥/小林利徠斗/嵯峨宏紀)、3番手には101号車Hitotsuyama Audi R8 LMS(鈴木建自/小川颯太/ジェームス・プル/猪爪杏奈)と続くが、4番手からスタートした23号車TKRI松永建設AMG GT3(DAISUKE/片岡龍也/奥本隼士/中山友貴)のチーム代表兼ドライバーの片岡が2台をパスして2番手に浮上する。


 その後は各車がピットインすると、Hitotsuyamaアウディをドライブする小川がseven x sevenポルシェのBANKCYをオーバーテイクして一時首位に立つ場面も。その直後となる残り2時間7分では、ターン2の立ち上がりでストップ車両があったため、この日初のFCY(フルコースイエロー)が導入された。


 そのほかにもレース中盤にかけて、いくつかのチームがトラブルの影響などでマシンをガレージに入れてしまうなど、サバイバルレースの様相を呈していたスーパー耐久開幕戦。一方でトップをいくseven x sevenはノートラブル、ノーアクシデントでレースを進め、4名のドライバーで4時間を走り抜いてスーパー耐久デビューウインを飾った。


 2位には、最終スティントの奥本がギャップを縮めたTKRI松永建設AMGが16秒差で続き、3位にはDENSO LEXUS RC Fが入り表彰台を獲得している。Hitotsuyamaアウディは最終周まで3番手を走行していたものの、マシンストップでチェッカーを受けることが叶わず。また、予選クラッシュからマシンを修復した777号車D’station Vantage GT3(星野敏/上村優太/藤井誠暢)は、トップから4周遅れの総合4位でチェッカーを受けている。



2025スーパー耐久第1戦もてぎ トップチェッカーをうけるseven x seven PORSCHE GT3R(BANKCY/藤波清斗/近藤翼/渡会太一)


2025スーパー耐久第1戦もてぎ 総合優勝を喜ぶ藤波清斗(seven x seven PORSCHE GT3R)


2025スーパー耐久第1戦もてぎ ST-Xクラスの表彰式

 ダブルヘッダーとなったST-Zは、クラスポールポジションを獲得した885号車シェイドレーシング GR Supra GT4 EVO2(HIRO HAYASHI/平中克幸/国本雄資/佐野雄城)がスタートからトップをキープしてレースを進めていく。


 2番手スタートは34号車TECHNO FIRST R8 LMS GT4(藤井優紀/大草りき/安田裕信/加納政樹)だったが、オープニングラップでクラス最後尾まで後退。代わってレース1優勝の26号車が2番手、PROGRESS Racingの111号車メルセデスAMG GT4(斎藤太吾/マーチー・リー/アンディ・イェン/アーロン・クォン)が3番手に続く。


 ST-Zはレース中盤まで幾度のバトルが繰り広げられたが、終盤にクラストップに立ったのはディフェンディングチャンピオンの52号車埼玉 GB GR Supra GT4 EVO2(山﨑学/吉田広樹/服部尚貴/野中誠太)だった。その52号車埼玉GBは、午前の予選で吉田のタイムがトラックリミットで抹消され、クラス最後尾からのスタートとなったものの、気づけばクラストップに立つレース巧者ぶりをみせ、そのままST-Zを制した。


 2番手は終盤まで前日レース1ウイナーの26号車raffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4(大塚隆一郎/富田竜一郎/篠原拓朗/荒聖治)が走行を続けていたものの、残り1分ほどで燃料不足の影響からか、まさかのスローダウン。代わって885号車シェイドが2位に上がり、スプラッシュ給油を行った26号車は3位となった。



2025スーパー耐久第1戦もてぎ 決勝レース2のST-Zクラスを制した服部尚貴/山﨑学/野中誠太/吉田広樹(埼玉 GB GR Supra GT4 EVO2)


2025スーパー耐久第1戦もてぎ ST-Zクラスの表彰式

 今季は2号車シンティアム アップル KTM(井田太陽/加藤寛規/高橋一穂/吉本大樹)と47号車D’station Porsche 992(星野辰也/浜健二/田中哲也/樺木大河)が争うST-1は、2号車KTMが終始快走をみせて優勝を飾った。47号車D’stationもアクシデントなくレースを進め、33.6秒差のクラス2位でチェッカーを受けている。


 ST-2は72号車OHLINS CIVIC NATS(金井亮忠/山野哲也/野島俊哉)がスタートからクラストップを守り、序盤は95号車SPOON リジカラ CIVIC(山田英二/小出峻/西村和真)、743号車honda R&D Challenge FL5(石垣博基/尾藤成/木立純一)のシビック勢がトップ3を占める。


 しかし、1時間ほど経過したときに95号車SPOONがマシンをガレージに入れてしまうと、トップ快走中だった72号車OHLINSにはピット作業違反でドライビングスルーペナルティが科されてしまう。


 これでST-2のクラストップには13号車ENDLESS GRヤリス(花里祐弥/石坂瑞基/伊東黎明/岡田整)が立つことに。ただ、その背後には225号車KTMS GR YARIS(富下李央菜/鈴木斗輝哉/平良響)が迫り、残り3分の3コーナー進入で225号車を駆る鈴木が13号車岡田をオーバーテイク。そのままトップチェッカーを受けた。



2025スーパー耐久第1戦もてぎ ST-2クラスを制した平良響/鈴木斗輝哉/富下李央菜(KTMS GR YARIS)

 ST-3はクラスポールポジションの39号車エアバスター WINMAX RC350 TWS(藤田真哉/眞田拓海/伊藤鷹志)がトップでレースを進めていく。2番手には15号車岡部自動車フェアレディZ34(前島秀司/長島正明/銘苅翼/元嶋成弥)が続いていたが、マシントラブルで後退。代わって僚友の16号車岡部自動車フェアレディZ34(田中徹/清水啓伸/三宅淳詞/小松響)が2番手に上がるも、終始快走をみせた39号車エアバスターが独走のクラス優勝を飾った。


 こちらも前日からの連戦となるST-4は、前日勝者の884号車シェイドレーシング GR86(影山正彦/清水英志郎/山田真之亮)がクラスポールポジションからレースが始まる。そのスタート直後には66号車odula TONE MOTUL ROADSTER RF(猪股京介/徳升広平/藤原優汰/山市遼平)が884号車シェイドをかわしてクラストップに立つ。


 2番手に下がった884号車シェイドをドライブする影山の背後には、41号車エナジーハイドロゲン EXEDY GR86(石井宏尚/冨林勇佑/尾﨑俊介)、3号車ENDLESS GR86(坂裕之/菅波冬悟/小河諒)がテール・トゥ・ノーズでバトルを仕掛け、6周目の90度コーナーで41号車エナジーハイドロゲンの冨林がトップに出ると、その勢いのまま66号車odulaもかわしてクラストップに出る。


 3台のトヨタGR86の争いはレース終盤まで続き、その終盤にクラストップを走行していたのは884号車シェイドだったが、残り25分というところでスプラッシュ給油のためにピットイン。これで41号車エナジーハイドロゲンが代わってクラス首位に立つが、翌周には41号車も給油のためピットイン。ふたたび884号車がクラストップを取り戻すと、レース1からの2連勝を飾った。


 ST-Qクラスは104号車GR Yaris DAT Racing Concept(大政和彦/山下健太/河野駿佑/松井孝允)の1台のみの参加となったが、大きなアクシデントなく総合19位で完走を果たしている。


 次戦となるスーパー耐久第2戦は、4月26〜27日に三重県の鈴鹿サーキットで5時間レースが開催される予定だ。なお、第2戦はST-TCRとST-2クラスが“お休み”となる。



2025スーパー耐久第1戦もてぎ 決勝レース2グループ2のスタート


2025スーパー耐久第1戦もてぎ ST-1クラスの表彰式


2025スーパー耐久第1戦もてぎ ST-2クラスの表彰式


2025スーパー耐久第1戦もてぎ ST-3クラスの表彰式


2025スーパー耐久第1戦もてぎ ST-4クラスの表彰式


2025スーパー耐久第1戦もてぎ ST-Qクラス表彰式での大政和彦/山下健太/河野駿佑/松井孝允(GR Yaris DAT Racing Concept)


2025スーパー耐久第1戦もてぎ TKRI松永建設AMG GT3(DAISUKE/片岡龍也/奥本隼士/中山友貴)


2025スーパー耐久第1戦もてぎ Hitotsuyama Audi R8 LMS(鈴木建自/小川颯太/ジェームス・プル/猪爪杏奈)


2025スーパー耐久第1戦もてぎ 猪爪杏奈(Hitotsuyama Audi R8 LMS)


2025スーパー耐久第1戦もてぎ 予選のクラッシュからマシンを修復したD’station Vantage GT3(星野敏/上村優太/藤井誠暢)


2025スーパー耐久第1戦もてぎ OHLINS CIVIC NATS/HCM 内野製作所FL5


2025スーパー耐久第1戦もてぎ シンティアム アップル KTM(井田太陽/加藤寛規/高橋一穂/吉本大樹)


2025スーパー耐久第1戦もてぎ D’station Porsche 992(星野辰也/浜健二/田中哲也/樺木大河)


2025スーパー耐久第1戦もてぎ シェイドレーシング GR Supra GT4 EVO2を撮影する国本雄資


2025スーパー耐久第1戦もてぎ 山野哲也(OHLINS CIVIC NATS)


2025スーパー耐久第1戦もてぎ 野中誠太(埼玉 GB GR Supra GT4 EVO2)


2025スーパー耐久第1戦もてぎ 佐々木美乃里さん(raffinée Lady)


2025スーパー耐久第1戦もてぎ 決勝レース2の様子

AUTOSPORT web

「レース」をもっと詳しく

「レース」のニュース

「レース」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ