本田も勇気づけられたレスターの躍進。岡崎が日本代表に与える「良い刺激」

3月23日(水)11時12分 フットボールチャンネル

本田がレスターから受けた「良い刺激」

 現在プレミアリーグで首位に立つレスター・シティは、多くの人々に衝撃を与えている。日本代表の本田圭佑も、レスターの躍進に勇気づけられたと語っている。その中心でプレーする岡崎慎司は、レスターでの経験を日本代表に伝えていかなければならない。(取材:今関飛駒、舩木渉/文:今関飛駒)

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「日本代表だけではなく、レスターの活躍は恐らく世界のサッカー界すべての人に何かしら良い刺激や勇気を与えていると思います」

 本田圭佑は、プレミアリーグで首位を走るレスター・シティについてそう語った。

 シーズン開幕前は降格候補にすら名前を挙げられていた小規模クラブは、クラブ創立132年で初のトップリーグ制覇に向けて着実にカウントダウンを始めている。

 彼らには、決してスター選手がいるわけではない。華麗な、美しいプレーをするわけでもない。

 それでも、周囲の予想を超えて快進撃を続ける彼らは、イングランド国内のみならず世界中のサッカーファンに驚きを与えている。そしてそれは、本田も例外ではなかった。

 我々日本のサッカーファンは、一層にレスターの行方に注目を集めている。それは、他ならぬ岡崎慎司がその一員としてプレーしているからだ。

「型にはまるようなプレーをしていたら勝てないし、かといって規律を守るべきところは全員がやらなきゃいけない。やっぱり結果を出すような奴らというのはぶっ飛んでいるじゃないですけど、『そこまでドリブルするの?』とか、言われていることだけをやっていたら今この順位にはいないと思うんですよね。結局は持っている力を全員が自分で出しているから、それがすべてがかみ合って今みたいなありえない状態になっていると思う」

 当の岡崎本人は、レスターというチームを客観的にそう分析した。

岡崎がレスターで得た経験は日本代表にとってプラスに

 レスターの躍進に刺激を受けたのは、本田だけではない。同じプレミアリーグのサウサンプトンでプレーする吉田麻也もまたその一人だ。

「正直、やっていることは尋常じゃないと思います。これで優勝したら次いつ同じような結果を残せる選手が出てくるかわからないので、もっと取り上げられてもいいんじゃないかと思いますけど。岡崎選手のキャラクターなんでしょうね」

 先日の試合で岡崎が決めたオーバーヘッドキックによるゴールは、もはや代名詞ともなりつつあるが、吉田は当時の現地報道を「すごかったですよ。岡ちゃん(岡崎)がオーバーヘッド決めた時はすごかったです」と舌を巻く。

「やっぱり岡ちゃんもチームの勢いにインスパイアされて、映像はテレビで見ていましたけど、キレもかなり出てきているし、本人自身も気づいているかわらかないですけど。外から見ていて良いので」と、プライベートでも親交のある岡崎に刺激を受けているようだ。

 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、選手に常々「経験を伝えてほしい」と要求している。そして、岡崎がレスターで得た経験は、必ず日本代表にとってプラスになるはずだ。そのヒントを、岡崎は語っている。

「本来持っている力を出すというのは味方を活かすとかそんなことを考えて出るようなものではないと思っていて、共鳴するじゃないですけど、全員が全力でやってそれが勝手に連動していくというのが一番日本代表が強くなるんじゃないかな、と今の僕は思っている。

 そう考えたらみんながみんな遠慮している場合ではないし、監督に要求されてもそれに気を取られすぎて自分の全力のプレーができていなかったら、それはたぶん自分たちは強くなれないと思う。そういう意味では全員が本能的にサッカーをできた時に勝手にそれが連動して、それが結果的に日本代表の本当の力だと思う」

本田も勇気づけられたレスターの躍進

 本田はレスターの印象について、「我々の職業というところで見ると、本質でいえばそういうことをいかに多くの人に示せるかということを求められているかという意味では、それを代表してレスターが、そして岡崎が示せているというのは、本当の意味でプロの我々にとっても勇気になっていますよね」と続けている。

 本田がプレーするミランは、近年は低迷こそしているものの世界有数のビッグクラブであり、世界中のメディアからも注目を集めている。所属する選手たちも強豪国の代表クラスが揃っている。もともとプロ意識の高い本田だが、そのような環境に身を置く中で、改めてレスターの躍進を「刺激になる」「勇気になる」という言葉で称えた。

 もちろん、これは日本代表の選手たちにとっても例外ではないはずだ。

 2016年は、日本代表にとってさらなる進歩を目指す1年になる。ハリルホジッチ監督は、それを「第二段階」という言葉で表している。

 ハリルジャパン体制が発足してから、二次予選では力の劣る相手との戦いが続いていた。しかし、三次予選ではより厳しい戦いが待ち受けていることは想像に難くない。となれば、日本代表の選手たちは個々の能力を上げるだけではなく、チームの完成度を高めていくことが必要だ。それが、岡崎の言う「連動」を超えた「共鳴」なのだろう。

 “奇跡のチーム”と言われたレスターの中心に、日本人選手がいるのは非常に誇らしいことだ。オーバーヘッドでゴールを決めた岡崎は、記録だけではなく、人々の記憶にもこの先ずっと残り続けていくことだろう。

 だが、誇りに思うだけであってはならない。日本代表の選手たちは、レスターから受けた刺激を「第二段階」に活かしていく必要がある。そして、ハリルホジッチ監督の言うように、岡崎はそれをチームに伝える責任がある。

(取材:今関飛駒、舩木渉)

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