ラミレスDeNAは成功するか ベンチからリードは「野村さんほどの人でも…」

3月23日(水)13時11分 フルカウント

勝負どころでベンチから捕手にサインを出すと話しているラミレス監督だが…

 DeNAがアレックス・ラミレス新監督を迎え、新たなシーズンに挑む。

 昨季は前半戦で首位に立ちながら、結局は最下位でフィニッシュ。チームに変革をもたらした中畑清監督が辞任し、新指揮官のもとで再スタートを切ることになった。

 そんなDeNAでキャンプ中から話題となっていたのは、「投手へのサイン」だ。ラミレス監督は捕手にリードを任せず、ベンチからサインを出すと明言。ルーキー戸柱の成長でオープン戦でサインを出すことはほぼなかったが、シーズン中は勝負所でサインを出すプランを持っている。現役時代には研究熱心で知られ、鋭い分析で投手を打ち崩して数々の偉大な記録を打ち立ててきた大打者だが、果たしてこの策は功を奏するのか。

 ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜の4球団で捕手として活躍した野球解説者の野口寿浩氏は、「ベンチから配球の操作をしてうまくいけばいいんですけど……」と不安視する。

「今まで何人もそういうことをやった監督を見ましたけど、成功したのは権藤さんだけだそうです。ラミレス監督が権藤さんみたいにできるかなと考えると、ピッチャーが何を投げてくるかどれだけ研究していたとはいえ、バッテリーの経験がないわけですよね。例えばピンチになった時のバッテリー心理は分からないと思うんです。

野口氏が野村ヤクルトで経験したベンチからのリード

 捕手が、ホームベースの後ろに座り、打席に立った打者から「肌」で感じるものは、決して少なくないという。ましてや、ラミレス監督はプロで打者と対する投手としての経験もない。野口氏は続ける。

「机の上で計算した配球を伝えることはできても、インコースを全く打てなかった打者に、インコースを要求して打たれることだってあります。バッターも考えますから、その匂いをベンチからサインを出して感じ取れるのかどうか。バットを下げている時に打者の目線がどこにあるかなど、捕手は見ていますからね。

 捕手がそれを感じているのに、ベンチからインコースのサインが出ていて、葛藤が起こったりということがあると思うんです。『インコースは怖いよな。でもベンチからサインが出たから、それを無視するわけにはいかないな』と。キャッチャーがラミレス監督のサインに首を振るわけにはいかないですからね」

 野口氏は、現役時代のあるエピソードを明かす。まだ若手だったヤクルト時代、元名捕手にして名将だった野村克也監督にベンチからサインを出してもらったことがあるというのだ。

 その試合で、ヤクルトは不動の正捕手だった古田敦也氏が負傷退場。若かった野口氏が急遽、マスクを被ることになった。しかし、試合は乱打戦に。あるタイミングで投手コーチが出てきて、「監督にサイン出してもらうか?」と言われたという。

野村克也氏でも「横から見てたら分からない」!?

「まだペーペーだった」という野口氏は、「コーチに言われれて嫌というわけにはいかないので」と「分かりました」とだけ答えた。そして、野村監督がサインを出し始めたが、流れは止まらずにさらに失点を重ね、ようやくイニングが終了してベンチに戻ることになった。

「ベンチに帰ったら、野村さんに『変な約束してきやがって。横から見てたら分からないんだよ』と言われたんです。実は、野村さんが『俺がサイン出してやる』と言っていたわけではなく、ピッチングコーチが勝手にやったことだったんです」

 試合の流れがあったとはいえ、あの野村監督ですら、ベンチからサインを出した結果、ピッチャーが相手打線に打ち込まれることになった。

「野村さんほどの人でも分からない。自分であそこに座って、いろいろ観察して、その日のピッチャーのボールもどういう状態かなどを見ながらじゃないと、配球は難しいんです。なので、今年のDeNAについては、ベンチからサインを出すということだけが、僕はどうしても気がかりで頭に残ってしまう」

 ラミレス監督は勝負どころで自らサインを出し、結果を残すことができるのか。DeNA躍進への重要な鍵となることは間違いない。

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