新世代F1マシンでの追い抜きは「テレビで見ているほど簡単ではない」とアロンソ。タイヤに大きく左右されると主張

2022年3月24日(木)17時11分 AUTOSPORT web

 アルピーヌのフェルナンド・アロンソは、F1の新レギュレーションによってマシン同士がより近距離で追いかけ合うことができるようになったが、オーバーテイクについてはタイヤが「最大の差別化要因」であると主張している。


 ダウンフォースの生成の大半をグラウンドエフェクトに依存しているF1の新世代のマシンは、先週末のバーレーンで初めて本物の試練を課された。プレシーズンテスト終了後、F1ドライバーの間では、F1の新ルールはマシン後部に発生する乱気流を削減するという第一の目的を達成しており、結果としてコーナーではライバルにさらに近づいて追いかけることができるようになったということで意見が一致し、そのことは先日の日曜日のレースでも確認された。


 しかしアロンソは、ストレートで他車をオーバーテイクする際に必要なスピード差は、今もタイヤの摩耗に大きく左右されており、摩耗の程度がコーナー出口でのマシンの速度を決めると考えている。


「追いかけることは間違いなく簡単になった」とアロンソは語った。


「マシンを追うことが楽になったことにはテストですでに気づいていたが、今もオーバーテイクはテレビで見ているほど簡単ではない」


「今日(日曜日)目にしたオーバーテイクのすべては、あるマシンが他のマシンよりも新しいタイヤで2秒以上早いペースを発揮していたからだと思う」


「自分より2秒遅いマシンに行き当たったが、いくつかのコーナーでオーバーテイクできた。また、自分より2秒速いマシンにも行き当たったが、彼らは2、3のコーナーで僕をオーバーテイクしていった」


「今も最大の差別化要因となっているのはタイヤだ。追いかけることではないと思う。様子を見る必要がある。さらにレースで走る必要があるね」

2022年F1第1戦バーレーンGP フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)&ニコ・ヒュルケンベルグ(アストンマーティン)


 アロンソのチームメイトのエステバン・オコンも、F1は全体的に「正しい方向へ」進んでいることに同意している。しかしながらオコンは、グラウンドエフェクトを備えた新車がF1のDRSの効果を減らしていると指摘した。このコメントは、バーレーンGPのレース序盤にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)が激しいバトルをするなか、サクヒールのメインストレートでフェルスタッペンがルクレールを楽々と抜き去ったことと、幾分矛盾している。


「DRSは実際のところ威力が前より落ちているし、トウを使っても全体的に前より効果が薄い」と7位でレースを終えたオコンはバーレーンで主張した。


「オーバーテイクもできるし、前より接近して追いかけることはできると思う。他のマシンを追いかけても影響を受けにくくなっているから、とても正しい方向に進んでいる。それでも多少は影響があるけれどね」


「でもトウの効果はかなり減った。あなた方が見たような追い抜きをとても簡単にするのは、おそらくタイヤの差だと思う」

2022年F1第1戦バーレーンGP エステバン・オコン(アルピーヌ)


 バーレーンでF1の中団グループの下位に甘んじることになったマクラーレンのランド・ノリスは、F1の新ルールから「もっと多くを期待していた」と語った。


「厳しいものだった」と最初のレースウイークを15位という低い順位で終えたノリスは語った。


「期待していたほどよくなかったので、少々不満が残る。もう少し多くのことを期待していたんだ」


「接近すると、今でもとても簡単にリヤがスライドして、フロントのコントロールを失う。タイヤは熱を持ち、また急激に性能が落ちるんだ」


「少しはよくなったとは思うけれど、それでもダウンフォースはかなり減っている。みんなが期待していたほどではないかもしれないね」

2022年F1第1戦バーレーンGP ランド・ノリス(マクラーレン)

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