損傷抱え走り続けたルクレール&チームプレーで順位を譲ったハミルトン。フェラーリの技術規定違反で共に失格に

2025年3月24日(月)12時54分 AUTOSPORT web


 2025年F1中国GP決勝で、フェラーリのシャルル・ルクレールとルイス・ハミルトンは、ともにレース後の車検で不合格となり、失格処分を受けた。


 ルクレール車は、レース後、燃料を抜き、破損したフロントウイングの代わりを装着した状態で799kgで、最低重量の800kgに1kg届かなかった。ハミルトン車の場合は、マシン底部のプランク・アセンブリーの厚さが最低値を0.4mm〜0.5mm下回っていた。


 ルクレールは5位、ハミルトンは6位でフィニッシュしていたものの、2台は失格となり、決勝結果から除外された。



 チームはこれについて声明を発表した。


「シャルルは今日、1ストップ戦略を採用、そのためにタイヤの摩耗が非常に大きくなり、結果として車両重量が規定を下回った」


「ルイスのスキッド摩耗に関しては、チームが消耗量の見積もりをわずかに誤った」


「いかなる形でもアドバンテージを得ようとする意図はなかった」


「本日の出来事から学び、同じミスを繰り返さないようにする。我々自身にとっても、絶え間ないサポートを送ってくれるファンの皆様にとっても、明らかにこれは、中国GPの週末を締めくくる形として望んでいたものではない」



2025年F1第2戦中国GP ルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレール(フェラーリ)

 レースでは1周目にハミルトンが5番グリッドから4番手に、ルクレールが6番グリッドから5番手にポジションを上げた。スタート直後、2台の間で接触が起き、ルクレールのフロントウイングの左エンドプレートが脱落した。しかしパフォーマンスの大幅な低下は見られなかったため、フェラーリはウイング交換を行わず、ルクレールをそのまま走らせた。


 1回目のピットストップ後、前を行くハミルトンと後方のルクレールが順位を入れ換えた。これはルクレールのペースの方がよかったために、ハミルトンが行った提案だったということだ。ルクレールはそのまま1ストップで走り切ったが、52周目にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に抜かれて5番手に落ちた。


 ハミルトンはもう1回タイヤ交換を行い、2ストップで走り、終盤、ファステストラップを連発しながら前のグループに迫り、ルクレールと2.170秒差の6位でフィニッシュした。



2025年F1第2戦中国GP 決勝スタート直後のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)

■シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリHP)
決勝=失格
(失格前のリザルト
 決勝=5位(56周/56周)
 6番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード)


(失格決定前のコメント)
「今日のレースカーは本当に好調で、前のグループと戦えるペースがあった。残念ながらスタートでフロントウイングが破損した。ターン1でインサイドラインを取ったのだが、ルイスはアウト側にいて、僕がいることに気付いていなかった。僕の方も、彼がインサイドに戻って来るとは思っていなかった。あれは単純に不運な事故だ」


「ダメージでかなりダウンフォースを失ってしまったが、その状態で最後まで走り切ることができて良かった。ピットストップ中にフロントウイングを交換しないことを決めたんだ。交換するとなると8秒を失い、ポジションを取り戻すために数台を追い抜かなければならなくなるからね」


「ジョージ(・ラッセル/メルセデス)を追い抜くために全力を尽くしたけれど、ターン12で彼よりもかなり苦戦し、追い抜くことは不可能だった」


「もっと良い一日になった可能性はあるが、レースペースが速かったのは良いことだ。今週末、グランドスタンドから寄せられた大勢のファンからの応援はうれしかったし、笑顔になった」



2025年F1第2戦中国GP ルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレール(フェラーリ)、ランド・ノリス(マクラーレン)

■ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリHP)
決勝=失格
(失格前のリザルト
 決勝=6位(56周/56周)
 5番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード→ハード
 ファステストラップ:1分35秒069/41周目)


(失格決定前のコメント)
「厳しい一日だったが、全体的にはポジティブな週末だったし、メルボルン以来、良い進歩を遂げている」


「予選とレースに向けて新しいセットアップの変更を試みたものの、うまくいかなかった。それは今後に向けての教訓になる」


「スタートは良かったが、レースが進むにつれてペースに苦しみ始めたので、チームとしてチャンスを最大限に生かすために、シャルルとポジションを入れ替えることを提案した」


「2ストップ戦略によって、最後の数周、良いペースを見つけることができた。でも、残念ながら順位を上げるには至らなかった」


「僕たちは、すべてを乗り越え、学びを得て、さらに強くなって戻ってくる。チャンピオンシップの道のりは長いけれど、プッシュし続けるよ」

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