“高速ウォーキング”西武・田邊監督はなぜ歩く?「歩かないと気持ち悪い」

3月24日(木)12時56分 フルカウント

今季から始まる「パ・リーグウォーク」、田邊監督も「習慣づけすることが大切」

 国民みんなの健康を実現することをビジョンに掲げ、2016シーズンよりパ・リーグ6球団共同企画としてスタートする「パ・リーグウォーク」。その企画に関して、埼玉西武ライオンズの田邊徳雄監督にインタビューを行いました。田邊監督と言えば、選手や記者を連れて歩く「高速ウォーキング」が有名です。

 監督に、ウォーキングのきっかけや習慣化について伺いました。

——ウォーキングのプロジェクトに一番ふさわしい田邊監督に最初にインタビューに登場頂きとても嬉しく思います。高速ウォーキングをなさっているきっかけは何だったのですか?

「ウォーキングは、現役が終わってから始めました。始めはジョギングだったのですが、筋力が落ちてあちこち痛くなったので、ウォーキングを始めようかなと思いました。やるからには、だらだらやるより、早めの(高速)ウォーキングをしたほうが姿勢よく歩けることがわかったので、高速でどんどん歩いています。周りからは、歩く速度が速いので、ジョギングの方がいいんじゃないかと言われますが」

——どのようにして周りの方も参加するようになったのですか? 声がけとかされているのでしょうか?

「声がけしたことは全くありません。キャンプ中はホテルから球場まで、毎日歩いているうちに、みんな自然に参加するようになりました。 特に記者などは、歩いている間に話を聞きたいということで必死についてくるようです。それがだんだんと定着し、みんなで歩くようになりました。歩く速度が早いので、ジョギングする人もいますし、置いていかれる人もいます。(一説によると、4キロを36分で歩いたこともあるとか※日刊スポーツ2016年2月2日付記事より)」

習慣化ができるか否かでパフォーマンスにも違いが?

——このプロジェクトは「観るスポーツ(プロ野球観戦)」と「するスポーツ(生活の中で歩く等)」の融合を目指しています。こういった取り組みどう思われますか?

「今特に車社会になって、歩く機会がほぼなくなってきています。昔は歩いて移動していたわけで、その時代から見てみると、生活習慣病なども増えているので、運動不足も原因の一つだと思います。毎日少しでも歩く機会と時間を確保して、歩く習慣づけすることが大切です。習慣づけすると、今度は『歩かないと気持ち悪い』とすら思うようになりました。ですので、習慣づけをするのに、このような取り組みはよいきっかけになるので、とてもよいと思います」

——こちらのアプリの対象者へのメッセージをお願いします。

「習慣化する、例えば朝少し早く起きてウォーキングするなどで、一日のリズムが作れる。そうすることで、一日の過ごし方が変わる。習慣についての本はよく出ていますが、そういった書籍も読んで、自分の経験からの学びが確信に変わりました。習慣化することで生活のリズムが変わります。それを感じてもらいたいと思います」

——選手たちに、(トレーニングなどの)習慣化を勧めるのに心がけていることはありますか?

「何かを勧めるには、自分がまずやらないといけないと思っています。まず自分がやる、そして継続することで選手にわかってもらう。そうすることで言う言葉に力が入ります。自分がやっている姿を見てもらうことで、選手たちにはメッセージを伝えています。毎日高速で歩くというのはきついけれども、選手たちに伝えるために、私もがんばってやっています」

——習慣化ができる人とできない人で試合などでの結果へのパフォーマンスは違いますか?

「習慣化ができる選手とそうでない選手は、考え方や動きがやはり違っています。例えば、日常の小さなことに対しても、それは当てはまります。例えば、選手たちには、ユニフォームをクリーニングに出す際、きちんと表にして出すように言っています。洗ってくれる方々の手間を省くためです。このように、例え小さなことでも、自分のため、そして相手を思った行動を習慣づけることは、とても大切です。自分のことはもちろん、周りにも気配りできるようになるという意識づけもできるようになるからです。こういった日々の積み重ねが、結果につながるのだと思います」

「一人だけ群を抜いて数値があがってしまうかも」!?

——埼玉西武ライオンズは、色々な社会貢献活動を行っている球団として知られています。監督にも「パ・リーグウォーク」をぜひ挑戦して頂ければ幸いです。チームで歩数対抗も行うので、ぜひライオンズで登録して頂けたら嬉しいです。

「あまりに多く歩くので、一人だけ群を抜いて数値があがってしまうかもしれません(笑)」

——先ほど監督も運動不足による生活習慣病に触れていらっしゃいましたが、運動不足の解消で、世界で年間約530万人の死亡が予防可能というデータもあります(Lee et al, 2012 Lancet)。この取り組みで、運動不足で病気になったりする人を一人でも減らせたら良いと思っています。

「一番手っ取り早い運動は、まず歩くことなので、一駅歩くなどちょっとでも歩いてもらえればいいですね。西武球場は、歩くという意味では非常に厳しい(スパルタ的な)球場なので(笑)、ぜひ歩いてもらいたいですね」

 習慣化の大切さについて説く田邊監督。自分自身の背中を選手たちに見せながら、新しい取り組みを定着させていく監督の姿には、とても力強いものがありました。監督がおっしゃっていた、「習慣化」と「意識づけ」、「パ・リーグウォーク」を成功に導く二つの重要なキーワードです。将来、監督の高速ウォーキングにもついていけるよう、私自身もしっかり毎日歩きたいと思います。

 今後も「パ・リーグウォーク」の取り組みについて、不定期ながらも皆さまへ紹介して行きたいと思います。

※インタビュアー:林英恵(はやし・はなえ)。「パ・リーグウォーク」の共同企画者で、ソサエティアンドヘルスラボ(ハーバード公衆衛生学大学院イチロー・カワチ教授のラボ)所属。

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

林英恵●文

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