“ヨシノブ2世”、元甲子園V投手、39歳サブマリン…見所満載の社会人野球

3月24日(木)14時28分 フルカウント

フレッシュな顔ぶれ際立つ社会人野球、今年は例年以上の盛り上がりに?

 20日にセンバツ高校野球が開幕。さっそく好勝負が繰り広げられ、盛り上がりを見せているが、同じアマチュア球界では社会人野球も、例年以上に盛り上がる1年となるかもしれない。

 先頃行われた東京スポニチ大会。日本新薬の初優勝で幕を閉じたが、今後の飛躍を感じさせるフレッシュな顔ぶれの活躍がひと際目立った。

 その筆頭が、JX-ENEOSの谷田成吾だ。「ヨシノブ2世」の異名を持つスラッガーは、社会人公式戦初戦となる鷺宮製作所戦でいきなりサヨナラ打を放つ鮮烈なデビュー。さらにJR東日本東北戦では豪快な右越えアーチで社会人1号を飾ってみせた。

 慶大で東京六大学通算15本塁打をマーク。ドラフトではまさかの指名漏れを味わったが、レベルがワンランク上がった新たな舞台でも実力が通用することをアピールした。指名解禁となる来年のドラフト再挑戦へ、順調な再出発となった。

 同様に来年のドラフトで注目される逸材が、JR東日本の148キロ左腕・田嶋大樹だ。ジェイプロジェクト戦で実に14三振を奪って2失点完投。弱冠19歳のサウスポーが圧巻の投球で、スカウト陣の度肝を抜いた。

今秋ドラフト候補右腕は多数のスカウトが視察

 佐野日大高時代は3年春のセンバツでエースとして4強入り。当時からプロの注目を集めていたが、粗削りな面もあり、じっくりと体作りに励む狙いから社会人野球へ。ここまで順調に成長しており、今年、来年とさらなる飛躍が楽しみだ。

 もちろん、今年のドラフトでも話題を集めそうな選手もいた。それが、東京ガス・山岡泰輔だ。富士重工戦では8回4失点で敗れはしたが、10三振を奪った。ネット裏には日米13球団が視察に詰めかけたことからも注目の大きさがうかがえる。

 瀬戸内高から田嶋と同様に高卒で社会人入り。高3夏の広島大会決勝では広島新庄・田口(現・巨人)と引き分け再試合を投げ合い、さらに投球動画を見たダルビッシュが絶賛したことから、その名は一躍広まった。創価大・田中正義らとともに今年のドラフト戦線の目玉の一人となりうる右腕だ。

 高校時代の実績では、JR東日本の吉永健太朗が群を抜く。日大三高3年夏に高山俊(現・阪神)、横尾俊建(現・日本ハム)らとともに甲子園制覇。早大では1年春からリーグ優勝、大学日本一を成し遂げたが、以降はフォーム固めなどに苦しみ、今年から社会人へ進んだ。

 初登板となった新日鉄住金かずさマジック戦は2回途中4失点と課題を残したが、社会人での選手生活はスタートしたばかり。高校時代にバッテリーを組んでいた立大出身・鈴木貴弘と同じチームで再びコンビを組むことになり、今後の巻き返しに注目していきたい。

注目集めたベテランの復帰、価値ある39歳の奮闘

 フレッシュな若手とは対照的なベテランの「社会人復帰」も大きな注目を集めた。新日鉄住金かずさマジック・渡辺俊介が2試合に登板。この名前だけでピンと来るだろう。ロッテで長年、活躍したサブマリンだ。

 13年に退団し、米独立リーグなどでプレーした後、現役にこだわって、プロ入り前に在籍した古巣(当時は新日鉄君津)に今季から復帰。東京ガス戦で1回無失点に抑えるなど、さすがの投球を見せつけた。投手コーチも兼任するだけに、その経験を社会人野球のレベルアップに還元していく上でも、39歳の奮闘は価値がある。

 今後、各チームは7月の都市対抗大会、10月の日本選手権と2大タイトルに向け、しのぎを削る。こうした全国大会において応援団が企業の業種に応じた衣装でパフォーマンスし、マイクを使った大応援を繰り広げるのは社会人野球の風物詩といえる。

 活躍が楽しみな選手が増えた今年。社会人野球になじみが薄い野球ファンでも、これをきっかけに興味を持ってくれれば大きな盛り上がりを見せてくれるだろう。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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