【J1リーグ2023】新加入で活躍している日本人選手トップ5

2023年3月25日(土)14時0分 FOOTBALL TRIBE

写真:Getty Images

2月17日に開幕し、第5節までを終えた2023明治安田生命J1リーグ。昨シーズンとは打って変わって好調なスタートを切ったヴィッセル神戸(現1位)や、6季ぶりにJ1を戦うアルビレックス新潟(現8位)の躍進により、序盤からリーグ全体が大きな盛り上がりを見せている。


中でも今2023シーズンのJ1リーグは、現状の順位に関わらず、新加入の選手たちの活躍が目立つ。海外からではなく、Jリーグの中での移籍によって大幅に戦力アップを果たしたクラブが多いことも、リーグの盛り上がりに一役買っていると言えるだろう。


外国籍選手で言えば、ガンバ大阪から京都サンガF.C.へ移籍したFWパトリックや、浦和レッズから名古屋グランパスへ移籍したFWキャスパー・ユンカーらは早くも新チームに順応し活躍している。しかし、日本人の新加入選手たちも負けず劣らずの活躍を見せている。ここでは、今冬Jリーグの中で移籍を果たした選手たちの中でも、2023シーズン序盤戦で特に活躍している日本人選手たちを5名、ランキング形式で紹介していく。




京都サンガ FW木下康介 写真:Getty Images

5位:木下康介(京都サンガ)


昨2022シーズンはプレーオフの末なんとかJ1に踏みとどまった京都サンガ。2023シーズンも開幕から2連敗と不穏な空気の漂う中、直近は3連勝と盛り返し、ファン、サポーターの不安を払拭したと言えよう。その3連勝の立役者となっているのが、水戸ホーリーホックから加入したFW木下康介だ。


連敗を喫した2戦は出場機会が無かったものの、第3節から登場すると3試合で2ゴール1アシストと数字で起用に応えている。強さ、速さ、高さを兼ね備え、ゴールシーン以外にも突破でチャンスを演出。昨年リーグワースト2位となってしまった得点力の向上に間違いなく一役買っている。


京都のFW陣と言えば、昨年のチームトップスコアラーであるFWピーター・ウタカがヴァンフォーレ甲府に移籍。しかし、FW豊川雄太、FW松田天馬らはチームに残り、さらに木下以外にもFWパトリック、FW一美和成といった選手が加入し戦力は充実していると言えよう。序列争いは今後も熾烈になるだろうが、木下にはこのまま定位置確保とさらなる得点源になる活躍を期待したい。




アルビレックス新潟 FW太田修介 写真:Getty Images

4位:太田修介(アルビレックス新潟)


昨年J2町田ゼルビアのチームトップスコアラーとなり、個人昇格を果たしたFW太田修介。初となるJ1の舞台だが、アルビレックス新潟でここまでは堂々たる活躍を見せている。


太田の魅力と言えば、シュート精度はもとより、シュート意識の高さにある。ここまで5試合で3ゴールを奪っているが、第2節のサンフレッチェ広島戦(2-1)で決めたミドルシュートでのゴールシーンを含め、決して簡単ではない体制、ボール、距離であってもゴールを奪っており、いかに精度と意識が高いかをうかがい知れる。


今季の新潟は、MF伊藤涼太郎を軸に攻撃の形が整理され、スピード、精度ともに他クラブと比較してもハイクオリティと言えよう。そこに太田の決定力という言葉に集約されるシュート能力全般が加わり、昨年J2を席巻した以上の迫力となっている。シーズンが進むにつれ、当然太田へのチェックは厳しさを増していくことだろうが、持ち前のシュートセンスでさらなる輝きを放ってもらいたいものだ。


ヴィッセル神戸 MF齊藤未月 写真:Getty Images

3位:齊藤未月(ヴィッセル神戸)


2023シーズンここまで4勝1敗と最高のスタートを切ったヴィッセル神戸。FW大迫勇也、DF酒井高徳ら代表経験もあるベテラン選手の活躍も大きいが、中盤を支える若武者MF齊藤未月の存在も忘れてはならない。MFアンドレス・イニエスタ、MFセルジ・サンペールら名だたる選手たちが中盤にいる神戸だが、両選手ともここまでは出場がない。齊藤は彼らの不在を感じさせないほどのパフォーマンスを発揮していると言えよう。


特筆すべきはなんといってもボール奪取能力である。高い機動力で相手を捕まえ、対人スキルでボールを絡め取る技術は職人と呼べるレベルだ。また、危機察知能力も高くカウンターを齊藤が潰すといったシーンもすでに数多く見せている。


J1各クラブの中でもとりわけ選手層の厚い神戸。イニエスタ、サンペールが戻ってきたとき、序列争いが熾烈になることは容易に想像できる。だが、ここまでの齊藤のパフォーマンスを見れば、タレント軍団の中にあってもスタメン出場に値する存在であることに疑いの余地はない。今後の試合においては、厳しいポジション争いの中でますます成長していくであろう齊藤の覚醒にも期待したい。




鹿島アントラーズ MF佐野海舟 写真:Getty Images

2位:佐野海舟(鹿島アントラーズ)


J2町田ゼルビアから鹿島アントラーズに個人昇格を果たしたMF佐野海舟。第4節のアビスパ福岡戦(0-0)での退場により、第5節は出場できなかっただが、それまでは圧巻のパフォーマンスを見せていた。


もともと評価されていたボール奪取能力はもちろん、つなぎの部分でも非凡さを発揮。さらに、身体的な強さや多少強引にも見える突破力も見せ、この序盤戦はJ1でも十分に通用する様を見せつけている。鹿島では中盤の要でありチームの支柱とも言える存在だったMF三竿健斗が海外(サンタ・クララ)へ移籍。ゆえにここまでの佐野の活躍は、クラブはもちろんファン、サポーターにとっても救世主と呼べるものと言えよう。


すでに代表に推す声まで上がっており、今後の期待感は鹿島関係者のみならず日本のサッカーファンの間でも高まっていることは間違いない。とはいえ、まだまだシーズンは始まったばかり。常勝軍団で活躍し続け、飛躍の年とできるか。佐野のプレーから目が離せないシーズンとなりそうだ。




湘南ベルマーレ MF小野瀬康介 写真:Getty Images

1位:小野瀬康介(湘南ベルマーレ)


昨2022年末、約4年半所属していたガンバ大阪との契約満了が発表されたMF小野瀬康介。湘南ベルマーレで新シーズンを迎えているが、早くもチームに不可欠な存在となっている。


開幕戦(対サガン鳥栖5-1)ではセットプレーから見事なボレーを決め、移籍後初ゴールをマーク。その後もここまで全試合にスタメン出場し、高いキープ力で前線の起点となり存在感を示し続けている。FW町野修斗やFW大橋祐紀ら前線に並ぶ選手との関係性も良好で、昨シーズンのJ1で得点数ワースト4位となったクラブとは思えないほど、迫力満点の攻撃を生み出す原動力になっている。


残念ながら開幕戦の大勝以降は勝てない試合が続いている湘南。加えて好調だった大橋を怪我で欠き、勢いを削がれてしまった感は否めない。しかし小野瀬の加入によって、前線からのプレスの鋭さ、攻撃時のボールの収まり所は明らかに増えている。近年は残留争いに巻き込まれることが多いが、今季は一貫して湘南らしい戦い方はできている。久しく無い1桁順位、あるいはさらに上に行くために、小野瀬がキーマンとなることは間違いない。

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