引退しても圧倒的人気 レジェンド左腕・山本昌氏が“引っ張りだこ”の理由

3月25日(金)11時58分 フルカウント

スポーツコメンテーターとして“デビュー1年目”、引退後も上がり続ける価値

 昨季限りでユニホームを脱いだ元中日の山本昌氏が、現役引退後も圧倒的な人気を誇っている。今年がスポーツコメンテーターとして“デビュー1年目”となっているが、野球中継やスポーツニュースでの解説者として、まさに引っ張りだこの状態。オフをほとんど取ることなく、活動を続けている。

 山本昌氏と言えば、中日で32年の現役生活を終えたばかりの“レジェンド左腕”。通算219勝(165敗)を挙げ、2014年に48歳4か月というNPB史上最年長勝利投手記録を達成。レギュラーシーズン最後の登板となった昨年10月7日の広島戦では、NPB史上初の50歳出場・登板(50歳1か月26日)を果たした。

 まさに日本球史にその名を刻む偉人だが、ユニホームを脱いでからも、その価値は上がり続けている。

 今年1月からは、日本テレビ系の「NEWS ZERO」でスポーツコメンテーターを務めているが、視聴率獲得に大きく貢献。画面から人の良さがにじみ出る同氏の好感度は抜群で、豊富な経験に裏打ちされた理論、分かりやすい解説は人気だ。

 また、中日新聞では野球評論家として山本昌氏と契約しており、2月のキャンプでは取材の様子を収めた動画をホームページ上で公開。これも人気コンテンツとなった。

 さらに、2月下旬にはプロ野球生活の原点ともなったドジャースへの野球留学を振り返るため、テレビ番組の収録で当時のキャンプ地ドジャータウンがあるフロリダ州のベロビーチを訪問。その様子は施設を管理する「ヒストリック・ドジャータウン」のFacebookページでも取り上げられ、山本昌氏は「Pitching legend」と紹介されている。

スタッフを惹きつける山本昌氏の人柄、一方で強引な手法を取るメディアも…

 評論家としての強みは、何と言っても選手としての活動期間の長さ。30歳も年下の高卒2年目の選手とも昨年のウェスタンリーグで対戦していたため、その印象を語ることができるかと思えば、自身が入団間もない1980年代に全盛期だった名選手との思い出話を引っ張りだすこともできる。引き出しの多さという点では、右に出る者はいない。

 また、野球同様に解説者として向上心を持ち、努力を怠らない姿も、現場の人間から尊敬される理由の1つだ。野球評論家としてデビューすることが決まった後には、Full-Countのインタビューで「しゃべることも勉強しないと、すぐにしゃべるのは難しいですから。何とか伝わりやすいように」と話していた。実際に、サービス精神旺盛で、視聴者や、番組出演者が聞きたい話が何かを考え、惜しげもなく披露する。関係者によると、番組が盛り上がらなかったり、自身がうまく解説できなかったと感じた時には、終了後に深く反省する同氏の姿があるという。

 一方で、自分がコントロール出来ないことは怒らないという。これだけの実績を誇りながら、テレビ番組の収録がうまく進まず、時間がおすようなことがあっても、苛立つことはないというのだから驚きだ。待ち時間が長くなるときも、「みんな一生懸命やっているんだからしょうがないよ」と話し、穏やかなままだという。

 番組スタッフの名前を1人1人覚え、1度で頭に入らなければ、周囲の関係者にさりげなく聞いてインプットする。そして、スタッフを喜ばせようと努力するという。今年1月、「NEWS ZERO」のスポーツコメンテーターに正式に就任し、初めての放送があった日には、始まる前にスタッフ全員と握手を交わし、「一緒にいいものを作っていきましょう」と語りかけた。山本昌氏の人間性を表現するエピソードは枚挙にいとまがない。

 一方で、山本昌氏側が許諾していない段階でテレビ番組が出演情報を流したり、同氏がCM出演契約を結んでいる企業の競合他社の1社提供でラジオ番組を組む放送局が出てきたりと、“タブー”とされる強引な手法を使うメディアも出てきたという。異常な「山本昌人気」が生んだ事態だと言えるだろう。

 ユニホームを脱いでからも輝きを放ち続けるレジェンド左腕。ファンがその姿を見る機会は、さらに増えていきそうだ。

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