「ポスト栗山」なんていない!沸き上がる「続投待望論」に栗山英樹監督はどう応えるか

2023年3月26日(日)6時30分 ココカラネクスト

(C)Getty Images

 熱狂が冷める気配は一切ありません。

 侍ジャパン、世界一。2023年の第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は日本代表にとって、極上の結果に終わりました。コロナ禍で人々の自由が制限され、どこか憂いを感じていた社会が、一気に明るくなった印象もあります。

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 その立役者が栗山英樹監督であることは疑いようがありません。選手ファーストを貫き、リスペクトを胸に接して、仲良く一つの目標に向かって突き進めるような環境を整備しました。

 2006年、第1回の王貞治さん、2009年、第2回の原辰徳さん、2013年、第3回の山本浩二さん、2017年、第4回の小久保裕紀さんに比べると、現役時代の成績は大きく見劣りします。しかし引退後も勉強と創意工夫を重ね、令和の世の中に合った新たなるリーダー像を築きあげた上で世界一に導いた功績は、称賛されてしかるべきでしょう。

 スポーツメディアは大会終了後、早くも後任監督の名前を列挙しています。その名前は下記の通りです。

【日刊スポーツ】
イチロー氏、古田敦也氏

【サンケイスポーツ】
工藤公康氏、松坂大輔氏、辻発彦氏、古田敦也氏、高橋由伸氏

【中日スポーツ】
工藤公康氏、高橋由伸氏、井端弘和氏

【東京スポーツ】
原辰徳氏、工藤公康氏、吉井理人氏、新庄剛志氏

【夕刊フジ】
イチロー氏、工藤公康氏、松坂大輔氏、古田敦也氏

【日刊ゲンダイ】
工藤公康氏、中嶋聡氏、高津臣吾氏

 このラインナップを見て、スポーツ紙のデスクはこう言います。

「まあ、今の時期でしたら各社とも、誰でもとりあえず名前を出しておこうかな、という感じですよね(笑)。イチローさんは自分の『見せ方』をとても大事にする方ですから、栗山さんが世界一になった後にはやらないでしょう。WBCの東京ラウンドは読売新聞社主催ですから、球界再編時にいろいろあった古田さんを据える可能性は低いです。工藤さんは適役ですが、条件面で合致できるか。それよりも最高のキャスティングがある。そこに全集中しなきゃいけない」

 そして、こう続けるのです。

「栗山さんの続投ですよ。スーパースターを編成して、気分良くプレーさせることに関して、栗山さん以上の指揮官はいません。元々、大谷選手やダルビッシュ投手が快く参加を表明したのも、トップが栗山さんという背景があったからです。栗山さんは情で動く方。誠意を尽くせば、絶対にまた引き受けてくれるはずです。NPBサイドもしっかりとした高年俸を用意してお願いすべきです。5億円ぐらい、安いもんでしょう」

 3月23日夜、古巣の報道ステーションに出演した栗山さんは、こんな発言をして視聴者を驚かせました。

「僕は監督やっていて、ファイターズ時代もそうだったんですけど、契約ってありますよね。契約って1回、切れるべきだと思っているので。だから今回のこの大会が終わって、契約が切れたら1回、ユニホームを脱ぐ。いつも最後だと思ってやってきたので。また新しい契約がくればそれは考えるというだけの話で」

「そのくらい覚悟もって一日一日、過ごすもの。監督というものは。続けようとかそんなに簡単なものじゃないです」

「僕がやらなきゃいけないことがあるんであれば、これからは本当、恩返しなので、何でもやる」

 このコメントを聞く限り、栗山さんはもう一度、最高のナインと最高の時間を過ごしたいのでは、と思うのが自然というものでしょう。

「ポスト栗山」は栗山英樹しかいない。それが国民の総意かもしれません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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