WEC:新型コロナウイルスの大流行で、トヨタのLMH開発に打撃「影響は非常に大きい」

3月27日(金)11時44分 AUTOSPORT web

 世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックは、ドイツ・ケルンを拠点とするトヨタ・モータースポーツGmbH(TMG)が行う日本メーカーのLMHル・マン・ハイパーカー・プログラムの開発に「大きな影響」を及ぼしている。


 TMGの副社長でスポーツカーチームのディレクターを務めるロブ・ルーペンは、WEC世界耐久選手権の2020/2021年シーズンから導入される新しいプラットフォームに基づくクルマの開発が遅れる可能性があるなかで、さらにパーツ供給などが寸断された場合、トヨタのLMHプログラムの進行にさらなる課題が追加されることになると語った。


 新型肺炎の世界的大流行の影響を受け、2019/20年シーズン最終戦として行われる第88回ル・マン24時間レースは、当初予定されていた2020/21年シーズン開幕戦のシルバーストンよりも2週間遅い9月19〜20日に開催されることになった。


 その両シーズンでトップカテゴリーに挑戦するトヨタは2020/21年から、現行のLMP1に取って代わるLMHカーを開発中。これはトヨタ独自のハイブリッドシステムを備えるプロトタイプカーだ。


 新型感染症のパンデミックが、プロジェクトにどのような影響を与えるのかをSportscar365に尋ねられたとき、ルーペンは「影響は非常に大きい」と話した。


「我々側から新車のロールアウトを遅らせることができれば(開発の)時間を稼ぐことができる。しかし、問題は(クルマを構成する)材料が入手できないことと、この段階で高いレベルの効率が得られていないことだ」


「ギヤボックスや、モノコックを完成させるための材料がいつ入手できるのか分からない。それはすべてに影響する」


「時間的なプレッシャーは軽減されない。今年のル・マンが9月末に行われる場合、同じ月の初めにシルバーストンで新しいフォーマットを開始することはなないだろう」


「そのことはあらゆる場所に影響をもたらすが、この時間的猶予にメリットはない。なぜなら、現時点では数日以上先の計画を立てることができないからだ。これは大きなデメリットになる」


■東富士からのパワートレイン調達は問題なし


 トヨタのLMHプログラムは、“ハイパーカー規定”と呼ばれていた新しいカテゴリーの車両規則が2019年6月まで確定されなかったことから、すでに大きな時間的プレッシャーに直面していた。


「私たちは遅れており、さらに遅れをとった」とルーペンは認めている。


「部品の納品が遅れ、材料も遅れている。影響は確実にある」


「私の見解では、それは最終的にプロジェクト全体の発展と新しいシーズンの始まりに影響を与えるだろう」


 しかし、トヨタは日本の東富士研究所で開発されているハイブリッドパワートレインの調達については、現時点では問題がないと予測している。


「今のところ(ヨーロッパと比較して)日本はそれほど新型コロナウイルスの影響を受けていないため、その点は有利かもしれない」とルーペン。


「その点では、部品を飛行機や陸路で輸送するのは難しくない。これについてはかなりうまくいっている」


「しかし、これは主要な問題ではない。もっとも重要なのは、すべての人の健康を可能な限り良好な状態に保ち、世界経済にどのような影響があるかを見極めることだ」


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