Jujuこと野田樹潤が今季初優勝!上位カテゴリーに羽ばたくための勝負のシーズンに

2023年3月29日(水)12時9分 ココカラネクスト

レース2で優勝したJuju(NODA RACING提供)

 元F1ドライバーの野田英樹氏を父に持つ女子レーサーのJujuこと野田樹潤(17)が、26日にイタリアで行われたフォーミュラカーシリーズで今季初優勝を果たした。ムジェロサーキットで行われた「ジノックスF2000トロフィー」開幕戦のレース2を制した。

 2020年から欧州のシリーズに参戦しており、優勝は同年のデンマークF4以来、3年ぶり。「一晩すぎてやっと実感が湧いてきました。スタートからフィニッシュまでプッシュして走り切る事ができて、スピード、精神力、体力共に実力を証明できて嬉しいです」と語った。

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 同シリーズには旧F3車両をベースにしたマシン「ダラーラF320」で最上級クラスに参戦。レース1では電気系統のトラブルで4位だったが、レース2は2番グリッドからスタートダッシュを決め、後続のマシンに20秒の大差をつけた。トップでチェッカーを受けたのはイタリア人選手だったが、マシンの仕様が異なり賞典外の出場だったため記録上はJujuが優勝となった。

 昨季は辛いシーズンを味わった。女性限定の国際フォーミュラカー選手権「Wシリーズ」に初参戦したものの、6戦に出場して最高位は9位。育成チームでのエントリーでマシントラブルも多く、期待していた成績を残すことができなかった。

 しかもWシリーズは資金難で昨季でシリーズが消滅。国際自動車連盟は新たな女性シリーズを設立することを明かしたが、Juju陣営は今季はイタリアを中心とするジノックスF2000トロフィーと、昨季から参戦する欧州ジュニアフォーミュラカテゴリーの「ドレクスラー・フォーミュラ・カップ」を戦うことにした。

「“最後は本物が残り、偽物は消えるから”と言うチーム監督で父の言葉を思い出しました。昨年の本当に苦しい環境が、自分の精神力を素晴らしく強くしてくれたと思います。良い事悪い事、自分の周りで起こる事すべての事に意味があると思って受け入れれば、プラスにしかならない」と語る。

Jujuが駆る今季のマシン(NODA RACING提供)

 将来はF1や電動フォーミュラカーの世界選手権「フォーミュラE」への参戦を目指しているが、今後はレースのG(重力)にも耐えられる体力、筋力を養うことが求められる。Wシリーズは存在したものの、モータースポーツは男女混走が基本。女性選手は男性選手とは体格が大きく異なるため、足が小さいことによるペダル操作時のかかとの位置やひざを曲げた時の脚の角度など、対応の難しさもある。

 F1で女性で正式に選手としてエントリーしたのは1992年のジョバンナ・アマティ(イタリア、当時ブラバム)が最後。その時は3戦にエントリーしたが、いずれも予選落ちで決勝を走れなかった。日本の女性ドライバーの代表格だった井原慶子もフォーミュラカーは旧F3選手権どまりで、F1は届かなかった。

 Jujuは海外が主戦場で、子供服メーカーの「ミキハウス」など支援するスポンサーも多い。来年2月で18歳。今年は上位カテゴリーに羽ばたくための勝負のシーズンとなる。

[文/中日スポーツ・鶴田真也]

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