伊藤洋輝のユーティリティ性がバイエルンを救う?

2025年3月29日(土)12時30分 FOOTBALL TRIBE

伊藤洋輝 写真:Getty Images

 ブンデスリーガのバイエルン・ミュンヘンは、カナダ代表DFアルフォンソ・デイビスとフランス代表DFダヨ・ウパメカノが各代表戦から負傷を抱えて戻ったことで、守備陣に深刻な危機を迎えている。この状況下で注目されるのが、昨2024年夏に同リーグのシュトゥットガルトからバイエルンへ加入した日本代表DF伊藤洋輝の存在だ。


 シュツットガルトで3年間にわたり安定したパフォーマンスを見せ、左利きのセンターバック(CB)として評価を高めてきた伊藤。2023/24シーズンの開幕4試合では左サイドバック(SB)としてプレーし、2アシストを記録した。今2024/25シーズン開幕前の負傷により安定した出場機会を得られていなかったが、ここにきて状況が変わりつつある。


 今シーズンは左SBとして、アイントラハト・フランクフルト戦(2月24日)、バイエル・レバークーゼン戦(3月2日)、ボーフム戦(3月17日)で先発。3試合での平均パス成功率は85%で、昨シーズンシュトゥットガルトで記録した88%という数値とも一致する。これはUEFA(欧州サッカー連盟)の係数による欧州5大リーグの左SBの中でも上位2%に入る水準だ。さらに1試合平均4本以上のファイナルサードへのパスを記録し、FWジャマル・ムシアラ、FWセルジュ・ニャブリ、MFミカエル・オリーズらとの連携にも期待がかかる。


 また、CBとして起用された場合には、左足での展開力を活かしながら中盤への前進パスやサイドチェンジが可能となる。2023/24シーズンには1試合あたり1回以上のボールキャリーで相手陣深くに侵入しており、攻撃陣の負担軽減にも貢献できる。


 リーグ戦は残り8試合で、トップのバイエルンと2位レバークーゼンの勝点差は6。UEFAチャンピオンズリーグ(CL)ではインテルとの準々決勝(4月9、17日)が控えており、伊藤の完全復帰がチーム上昇の鍵を握ることになりそうだ。


 2月のフランクフルト戦では4-0の勝利に貢献し、自身も1得点を挙げた伊藤。同試合後、バイエルンのビンセント・コンパニ監督は「彼は非常に価値のある選手であることを短期間で示した」と語っている。

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