選抜高校野球 卒業アルバムに書いた約束

3月29日(火)16時30分 フルカウント

実現した「次は甲子園で会おう」の約束

 第88回選抜高校野球に出場していた明石商(兵庫)は28日の準々決勝で延長戦の末、惜しくも龍谷大平安(京都)に敗れた。初出場ながら、バッテリー、堅い守備力を持って、勝ち上がってきた。見事な戦いぶりだった。

 その躍進を支えていたのが初戦の日南学園(宮崎)でサヨナラスクイズを決めた藤井聖也捕手。彼は中学校の卒業アルバムに書いたメッセージを実現させた。友人とともに。

 両校が整列し、一礼をした。敗れた日南学園の背番号5が、笑顔で藤井を抱きしめた。三塁手で投手でもある日南学園・井上勇人だった。兵庫の明石市内の小、中学校時代。近所に住んでいた2人はキャッチボールや、互いの家を行き来するなど、一緒の時間を過ごした。所属していたクラブチームは違うが、いつも刺激し合いながら過ごしていた。

 井上は兵庫から宮崎へ野球留学。藤井は地元の高校に進むことを決めた。夢は同じ「甲子園出場」。お互いの卒業アルバムに「次は甲子園で会おう」と書いた。

友人のマスク姿に感じた成長

 離れて暮らしている2人だったが、連絡は取り続けていた。井上が帰省すれば一緒に出かけた。電話では甲子園に一緒に出られて、対戦できればいいな、と話していた。そして、夢は叶った。2人は抽選で対戦カードが決まるまでそわそわしていたが、いきなり、初戦で激突したのだった。

 迎えた試合では、井上はケガの影響でベンチスタート。藤井は先発の吉高壮投手を好リードし、日南打線を封じていった。井上は藤井のマスク姿に時の流れを感じた。「うまくなった。雰囲気が出てきた」と。

 最後はその藤井が試合を決めた。サヨナラスクイズだった。

 井上は投手を諦めたわけではない。試合後、話をした。藤井から「背番号1、取ってこいよ」と言われ、約束した。今度会う時はマウンドと打席で対面する。2人に新しい目標が生まれた。

フルカウント

高校野球をもっと詳しく

BIGLOBE
トップへ