ロッテ伊東監督が勝敗以外にこだわるモノ 解説者時代に感じた理想像とは

3月30日(水)14時0分 フルカウント

現場&フロント一体でファンサービス進めるロッテ

 今年もマリーンズは斬新なファンサービスを推し進めていく。試合の合間にはYOGAタイムを実施。ヨガのインストラクターがビジョンから簡単なポーズをスタンドのファンにレクチャーをしている。

 毎月、ファン感謝デーというコンセプトの元、昨年から実施をしているマリンフェスタは今年も健在。今シーズンは4月24日を皮切りに6回。試合前から試合後まで選手たちが様々なファンサービスに取り組み、ファンをもてなす。その他にもバーベキューが楽しめるバド・バーベキューガーデン。ホームベース真後ろのグラウンドレベルに位置するサントリー マスターズドリームシートが誕生するなど新シートも目白押し。マリーンズは今年も様々な趣向を凝らしファンへのおもてなしに、まい進する。

「野球で勝つことはもちろん、いろいろなファンサービスでお客様に喜んでもらうことはとても大切。その想いは球団フロントだけではなく、我々も、しっかりと理解し、考えていかないといけないと思う」

 現場を任されている伊東勤監督が、そう話すようにこれらの様々な企画はチーム側の理解があって成り立っている。

 指揮官だけではなく、選手も積極的。岡田幸文選手会長、鈴木大地キャプテンは毎月、フロントファンサービス担当と打ち合わせを行い、積極的な意見交換を行い、企画は作り上っている。中には選手のアイデアが元となり、完成した企画も多数ある。これらはチームの指揮を執る伊東監督が率先して、チーム全体にその大事さを伝えることによって出来上がった土壌ともいえる。

開幕戦開始前直前のロッカーでのミーティングの撮影も許可

「解説者時代にメジャーリーグに行く機会があった。いろいろな趣向を凝らした企画に、これは日本にも取り入れたらいいのになあと思ったことも沢山あった。韓国でコーチをした時もいろいろと勉強になることがあった。それらを見てきて思ったことは、いろいろと積極的に行うべきだということ。そして自分も出来ることはどんどんしていきたいということ」

 マリーンズの監督に就任をした13年から、様々な提案を行い、球団からの要望にも応えてきた。今でこそ当たり前で他の球団にも見られる光景だが、勝ち負けに関係なく、試合後に一塁側ベンチ前にチーム全員で並びファンに御礼の挨拶に行うようになったのもその年から。マリーンズ公式ユーチューブチャンネルにアップされる様々なチーム関係の動画もスタートした。

 時には指揮官の提案でアップされる貴重な動画もある。今年の開幕戦では試合開始前直前のロッカーでのミーティングという、なかなか見ることが出来ない映像の撮影許可を出し、試合後すぐにアップされ話題となった。

 開幕前セレモニーで選手、監督、コーチだけではなくフロントメンバーやスタッフも整列するようになったのは指揮官のアイデア。解説者時代、メジャーの開幕戦で見た光景に感銘を受けて、提案をした。アメリカで目にしたものは、新鮮で感動の連続だった。

「タンパには球場内に水槽があって、エイが泳いでいたりしてね。セントルイスで見たオールスターも感動をした。街、州をあげて、お祭りムード。球場だけではなく、街全体でベースボールのお祭りをやっている感じだった。日本もこんな風になればいいなあと思ったね」

指揮官の理解なしには実現できなかったイベント

 タンパやセントルイス。その他にもニューヨーク、フィラデルフィア、サンディエゴなど様々な都市でメジャーを見て回った。現役、ライオンズの監督時代にはグラウンド内で繰り広げられている眼の前の戦いに集中をしていたが一度、ユニホームを脱ぎ、解説者として渡米したことで本場の世界観に深く考えさせられるものがあった。いつかその経験を生かしたいと考えていた。

 月1回のファン感謝デーをテーマに行うマリンフェスタも、指揮官の理解なしには実現はできない。試合前からトークショー、サイン会、握手会など選手たちはスタジアムの様々なところでファンサービスを行うからだ。

「マリンフェスタは、とてもいいことだと思ったよ。そういえば韓国でコーチをしていた時も、選手たちがスタンドまで足を運んで挨拶をしにいっていたことがあった」

 2016年シーズン。千葉ロッテマリーンズはリーグ優勝を目指しながら様々なファンサービスも推し進めていく。斬新なものから定番のもの。新しいこと。QVCマリンフィールドが、ファンにとって、非日常的な空間で様々なストレスから解放され、笑顔になれる場所になることを目指す。そのために現場、フロントが一体となり、企画を練り上げる。それがマリーンズの良さだ。

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

マリーンズ球団広報 梶原紀章●文 text by Noriaki Kajiwara

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