【仙台vs長崎プレビュー】仙台は4試合で2失点と守備が安定…長崎はJ1初勝利を挙げたい
2018年3月30日(金)18時6分 サッカーキング
【プラス材料】
今季開幕からリーグ中断までの公式戦6試合で無敗。そのうちJ1リーグ戦も2勝2分と好調な状態で、今回のホームゲームを迎える。内容面でも、先制されても奪い返す粘り強さを見せており、チームは自信を得ている。このポジティブな雰囲気が最大のプラス材料だ。
長崎とは初対戦となるが、MF奥埜博亮にとっては2013年夏から2014年末までの1年半にわたり期限付き移籍で所属したチームであり、いわゆる古巣対戦に向けてモチベーションは高い。チームを中盤で支えるキャプテンの活躍が期待できる。
そして、この中断期間に負傷者が戻ってきたことも大きい。DF蜂須賀孝治やMF梁勇基といった経験豊富な選手たちの復帰は、チームに大きなプラスをもたらす。
【マイナス材料】
最大のマイナス材料は、公式戦初顔合わせとなる長崎が未知の相手だということ。入念な準備をして臨まなければ痛い目に遭うだろう。
チーム事情に目を向けると、ここまでの公式戦6試合ではまだ複数得点がない。1−0で勝利を収めた試合もあるが、失点は不慮の事故でも起こり得るし、逆転が求められる展開に備えるためにも、2点目を取れる攻撃力が欲しいところ。長崎は5バック気味になって守りを固めることができるため、それをこじ開けられるような攻撃の工夫を見せることも、展開によっては必要になる。
また、この中断期間に負傷が癒えた選手もいるものの、MF金久保順やFWラファエルソンはまだ復帰できず、今季開幕以降活躍していたDF板倉滉もしばらく戦線を離脱している。彼らの穴を埋めるのは容易ではない。
文:totoONE編集部
■V・ファーレン長崎 相手とのギャップを作り出す新システムを導入
【プラス材料】
同じ3バックを採用するチーム同士のミラーゲームを予想する声が多いなか、ギャップを作り出して先手を取るために、通常の3−4−2−1システムではなく、前線を2トップにする3−4−1−2で仙台戦に臨むことが濃厚。奇襲とも言えるシステム変更だが、仙台の対応が整う前に、縦に質の高いボールを入れられるMF中原彰吾のパスと、FW澤田崇、FW鈴木武蔵のスピードをいかした飛び出しがかみ合えば得点チャンスは大きく広がるはずだ。
ボール保持率では仙台の方が圧倒的に有利だが、J2時代から相手にボールを持たれる戦いには馴れているだけに、早い時間帯に先制点を挙げられれば、得意とする「ボールを相手に持たせながら試合の主導権を握る戦い」ができるだろう。
【マイナス材料】
リーグ中断期間中に、7失点中5失点を占めるセットプレーの守備に取り組み、ゴールキーパーもこれまでのレギュラーだった増田卓也から、シュートストップに優れる徳重健太に変えることも検討するなど、現時点でできる守備のテコ入れは全て行ったが、どの程度改善されたかは未知。システム変更の奇策も一歩間違えば、連携の乱れやミスを誘発する可能性があり、そうなれば現在のチームには悪い流れを止められる手が乏しい。
ここまでリーグ戦未勝利というプレッシャーもチーム内にはあるため、試合の流れを失えば焦りが生まれて一気に押し込まれかねず、終始仙台ペースの展開となりかねない。リスキーな一戦でもあるとも言える。
文:totoONE編集部