広島移籍のDF新井直人、気持ち乗せた渾身デビュー弾「自分が試合を決めたいと思っていた」

2024年3月30日(土)21時16分 サッカーキング

広島移籍後、初出場で初ゴールを決めた新井 [写真]=J.LEAGUE

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 目の前にボールが転がってきて、左足を思い切り振り抜く。DF新井直人に迷いはなかった。

 サンフレッチェ広島は30日、明治安田J1リーグ第5節でガンバ大阪をホームに迎えて1−1で引き分けた。新井は移籍後初の公式戦でベンチ入りし、途中出場直後に同点ゴールを決めて鮮烈なデビューを飾った。

 75分、広島の新13番がデビューした。新井はDF中野就斗との交代で出場し、右ウイングバックでプレー。「自分が試合を決めたいという強い思いを持っていた」と気合が入っていた。しかし、ピッチに入ってすぐの76分にチームは失点。それでも、チームメイトが肩を落とす中、新井は前を向いて味方を鼓舞していた。

 すると、直後の78分、左サイドからMF東俊希が中央に切り込むと、ペナルティエリア前でボールがこぼれる。これに反応した新井が左足を一閃。渾身の弾丸シュートをゴール左隅に突き刺した。新天地デビューからわずか3分、チームに再び勢いをもたらす同点ゴールだった。

 新井は、「迷いなく足を振り抜いたし、広島でのデビュー戦なので思い切ってやる必要があると思っていた。その思い切りの良さがゴールにつながった」と得点を振り返る。

「自分が入った直後にビハインドになったので、そこでチームを盛り上げるために、そこから勝ちに持っていくために、何をすべきかを自分の中で考えながらやっていた。ボールが転がってきて、そういう気持ちがうまくゴールにつながったと思う」

 2万5683人が入った新スタジアムに紫の歓喜が弾けた。いきなりの初ゴールでホームの観客を沸かせた新井は、「移籍した直後なので、自分のホームスタジアムっていう実感はこれからだと思う。でも、満員のスタジアムでプレーできる喜びを感じましたし、長いシーズンを一緒に戦っていきたい」と話し、「ホームで決められたので、もっと決めたい気持ちになったし、次は勝ちにつなげたい」とさらなる活躍を誓った。

 新井はアルビレックス新潟から電撃移籍し、22日に広島に合流したばかり。「移籍した以上は覚悟を決めていた」。その強い気持ちを初戦までの約1週間に注ぎ込み、自分にフォーカスして取り組んできた。

「『自分がどうなりたいか』っていうことを自己暗示して、常に向上心を持ってやってきた。チームの勝利に貢献するために、与えられた時間やポジションをイメージしながらやってきて、そうした準備がゴールにつながった。奥さんのサポートもあって今の自分があるし、サポートしてくれた人たちに感謝したい」

 デビュー戦でインパクトを残したが、広島での戦いは始まったばかり。覚悟を決めている新井は、「これで終わりにせず、これからもゴールを積み重ねて、チームの勝利に貢献したい」と勝利のためにまっすぐ突き進む。

取材・文=湊昂大

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