WRC第4戦:トヨタ、表彰台争いから遠のく。マキネン「なぜ問題が起きたのか、原因を調査する必要」

2019年3月31日(日)13時32分 AUTOSPORT web

 3月30日に行われたWRC世界ラリー選手権第4戦ツール・ド・コルスの競技2日目。3台のトヨタ・ヤリスWRCを投じているTOYOTA GAZOO Racing WRTは、オット・タナクが一時総合首位を奪い返したものの、タイヤトラブルによって後退。総合6番手で走行を終えた。


 ツール・ド・コルスの競技2日目は島北部を中心にSS7〜12までの6SSで争われた。このうちSS9と12は今大会でもっとも長い47.18kmの構成だ。


 競技初日を総合首位と4.5秒差の総合2番手で終えたタナクは、SS7〜8と連続でステージ最速タイムを刻んで、首位エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)との差を0.2秒差まで詰める。


 タナクは続くSS9でもエバンスを上回って総合首位の座を奪還。SS10を終えた時点で1.6秒リードを保ってみせた。


 しかし、14.45kmで争われたSS11、タナクはタイヤトラブルに見舞われてしまい、ステージ途中でタイヤ交換を余儀なくされて、およそ2分のタイムをロス。総合7番手までポジションを落としてしまった。


 最終SS12はステージ3位のタイムを記録して総合6番手までポジションを上げたものの、トップを走るティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)とは1分54秒5差、前を走るテーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)とは22.4秒差となっている。

クリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)


 前日アクシデントなどによりトップ10圏外に沈んでいたヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)とクリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)は、着実にポジションを挽回。特にミークはSS10で最速タイム、SS11では0.1秒差のステージ2位に入る快走で総合9番手まで浮上した。


 ラトバラも安定したペースで走行。SS11ではタイヤトラブルがあったものの、総合10番手につけている。


■タナク「SS11で何が起きたのか、いまだ理解できていない」


 チーム代表のトミ・マキネンは「オット(タナク)は非常に良い順位につけていたから、あのようなことが起こってしまったのが残念でならない」とタナクのタイヤトラブルに悔しさをにじませた。


「なぜ問題が起きたのか、その原因を注意深く調査する必要がある。ただし、我々のクルマは舗装路でとても速く、性能も非常に安定していた」


「明日は、我々の3人のドライバー全員にポイント獲得のチャンスがあると思うし、次のラリーが楽しみでもある」

表彰台争いから遠のいたオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)


 表彰台争いから遠のいてしまったタナクは「クルマのフィーリングは良く、ミスなく良いリズムで走ることができていたから、途中までは順調だった。SS11で何が起きたのか、いまだ理解できていないが、とても残念だ」と述べている。


「チームの素晴らしい仕事のおかげで今週末クルマの仕上がりは非常に素晴らしく、僕も全力で戦っていた。このラリーは我々にとってもっとも難しいラリーのひとつだと思っていたから、本当に一生懸命準備をして臨んだんだ」


「それだけに、この結果は簡単には受け入れられない。明日はポイントを獲得できる可能性があるし、ここまでとても良い走りができているから、最後まで諦めずチャンスを掴みたい」


 前日の総合16番手から総合9番手まで浮上したミークは「クルマの速さを優勝争いにつなげられなかった自分に依然腹立しさを感じているけど、明日のパワーステージに照準を合わせ、自分の力を試したいと思う」とコメント。

ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)


 ラトバラは「今日は自分自身のドライビングがあまり良くなく、困難な1日だった。最終日は良いドライビングをできるように頑張り、最終ステージに向けて勢いをつけたい」と語っている。


 競技最終日となる31日(日)は、島西北部でSS13〜14の2SSが行われる。SS13は全長31.85kmと今大会2番目に長いステージ。最終SS14はステージ上位5名にボーナスポイントが与えられるパワーステージとなっている。


 2SS合計の走行距離は51.19km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は194.20kmだ。


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