非難を受けたKO後のベンチ裏直行は何が悪いのか 佐々木朗希の所作に米擁護「ササキは重圧を感じていた」

2025年3月31日(月)16時0分 ココカラネクスト

思うような投球に至れず、ベンチで涙ぐんだ佐々木。(C)Getty Images

 苦しいマウンドだからこそ、去り際がクローズアップされた。現地時間3月29日に本拠地でのタイガース戦に先発登板した佐々木朗希のそれである。

 怪物は、またしても“自滅”した。東京ドームでの凱旋登板となった前回から中10日で迎えた本拠地での初マウンドだったが、初回から制球が定まらず。押し出しを含む4四球の大乱調で2点を失い2回持たずに61球を投げたところで降板。下がったベンチで涙ぐむなど悔しい“デビュー”となった。

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 そんな佐々木の登板にあって、小さくない波紋を広げたのは、降板を告げられた直後の所作だ。

 肩を落とした佐々木はベンチからマウンドに歩み寄ったデーブ・ロバーツ監督から「今夜はこれでいい」と投手交代を告げられる。メジャーでは降板する投手が監督にボールを手渡すのが、一種の暗黙の了解なのだが、ここで23歳の右腕はボールをボールボーイに渡してしまったのだ。

 さらにベンチに帰った佐々木は、後を受けたジャック・ドレーヤーの投球を見ずにロッカールームに急行。これを見かねたロバーツ監督が咄嗟に追いかけてベンチに連れ戻すというシーンもあった。

 自己ワーストタイとなる5四球を与えた前回登板を含め、佐々木が受ける環境の変化による影響は想像に難くない。ただ、一連の場面は現地メディアでも切り取られ、ファンの間では「不貞腐れた行動」というようにハレーションは広まった。実際、Xでは「もう子どもじゃないんだぞ」「これは明らかに問題行動だ」といったコメントは目立った。

 もっとも、試合後の会見でロバーツ監督は「プロとして仕事に戻らなければならない」としつつも、「無礼なことではなかった」と回答。さらに「彼は私の言葉を聞こうとしてそうなったんだ。彼はいいパフォーマンスをしたいんだ。彼は成功しか知らない。だから彼は動揺し、失望していた」と佐々木を慮った。

 また、現地メディアでも“令和の怪物”を擁護する声は上がった。スペイン紙『Marca』の米版は「ヨシノブ・ヤマモトも最初は苦戦をし、マウンドから降ろされた。日本人投手にとって、今は違いが見つける段階にある」と指摘。佐々木の不振が成長過程の一つとした上で話題となった行動についても、「ドジャースタジアムでのデビュー戦だったこともあり、ササキは大きなプレッシャーを感じていたかもしれない。ただ、ああいう振る舞いも、初陣となる日本人投手にとっては普通のことだ」と論じた。

 ロバーツ監督の言葉を用いれば、「全てが成長曲線」にある佐々木。デビューマウンドで得た経験をどう生かしていくかに注目したい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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