2戦連発の大谷翔平、米国キャンプでMLB首脳を驚かせた打者としての能力

4月1日(金)13時50分 フルカウント

「大谷の評価は依然として最高級」—

 日本ハムの大谷翔平が好調な打撃を見せている。ここまで野手出場2試合で2戦連発。3月29日のオリックス戦で3ランを含む自己最多5打点と大暴れすると、翌30日にも2ランを放った。ここまで打率.429、2本塁打、7打点。投手としては開幕戦で黒星を喫したものの、プロ4年目は投打で飛躍する可能性を感じさせている。

 NPBで異次元の活躍を見せる二刀流右腕は2月のアリゾナキャンプ中にも多くのメジャー関係者から注目を浴びていた。果たして21歳は現在、メジャーでどのような評価を得ているのか。今季のスプリングトレーニングでカクタスリーグ(アリゾナ地区)首位と好調を維持するダイヤモンドバックスのデリック・ホール球団社長に今回、改めて大谷の印象を聞いた。

「次なる大物は大谷です。彼がアリゾナに来ている時には私も見に行きました。彼の投球も打撃も見ました。ヒットを打つところもね。スカウトは5人で行きました。でも、我々のチームが一番多かったわけではないと思います。全チーム、大谷を見に来ていました。大谷の評価は依然として最高級です。素晴らしい。彼はスペシャルな選手だ」

 近代的で最新鋭のトレーニング設備を誇るDバックスのキャンプ施設、ソルトリバー・フィールドの社長室で、ホール社長は「大谷の衝撃」をこう振り返った。

 日本ハムは2月1日から15日まで、同地から車で30分ほどの距離に位置するピオリアで春季キャンプを行い、練習試合にはメジャーのスカウト陣が勢ぞろいした。Dバックスもホール社長自ら陣頭指揮を執り、スカウトや強化陣を引き連れて視察したという。

 ホール球団社長は昨年8月、米国野球殿堂入りを果たした豪腕ランディ・ジョンソン氏、2004年にワールドシリーズ制覇に貢献した強打者ルイス・ゴンザレス氏という2人の社長付補佐とともに来日。東日本大震災の被災地支援のためのチャリティー活動の一環として、宮城県・石巻で子供向けの野球クリニックを開催した。一方、ヤフオクドーム、マツダスタジアム、QVCマリン、東京ドームで日本プロ野球のスカウティングも行った。

「大谷は最高の原石でありながら、すでに最高のタレントですね。彼は投げるたびに素晴らしい成長を遂げているように思えます。球速もすごい。試合でも96〜99マイル(約154〜159キロ)を投げていました。彼の良さは速球だけではありません。スプリットなど変化球もあります。12時の方向から6時の方向に急激に落下していきます。ピッチングからはスマートさも感じました。制球も良かったですし、マウンド上の落ち着き、冷静さというのも印象的でした。あの体格ですし、すごく有望な未来が待っていると思います」

 当時、このように「投手・大谷」を手放しで絶賛していたホール社長。「どのチームでもナンバー1エースになれる」と語っていたが、アリゾナでのキャンプを視察した今回は「打者・大谷」の魅力に引き込まれたという。

大谷はクリーンアップを打てる実力がある—「ナ・リーグにおいて特に有益」

「メジャーでも素晴らしい投手として即エースです。ただ、彼の打撃も見ました。打撃も素晴らしい。バッターとしてレギュラーになれる可能性もあります。ナ・リーグには、先発投手で打撃の素晴らしい選手もいます。うちのグリンキーや(ジャイアンツの)バムガーナーです。ナ・リーグにおいては特に有益な能力です。

 例えば、(Dバックスの)パトリック・コービンは8番で打席に入ることもあります。代わりにセンターが9番に入る試合もありました。大谷に関しては打順を更に上げることもできます。先発投手の優秀な打撃は、チームにとってはすごく有益なことです。6番打者や7番打者だけではありません。どの打順でも打てます。それぐらい素晴らしいバッティングでしたね」

 昨季までドジャースで活躍し、DバックスにFA移籍してきたザック・グリンキー投手は昨季、野手顔負けのホームランとバットフリップを披露。打率2割2分4厘、本塁打2本と“強打者ぶり”を披露している。

 また、シルバースラッガー賞を獲得したジャイアンツのエース左腕、マディソン・バムガーナー投手は強打者としても有名で、昨季は5本塁打、打率2割4分7厘と好成績を残した。名将ブルース・ボウチー監督は、勝負所でバムガーナーを代打として送り出すこともある。

 Dバックスは、MVP候補に挙がるポール・ゴールドシュミット内野手ら好打者を揃えるが、「打者・大谷」にはクリーンアップを形成する実力もあると、同社長は見ている。そして、指名打者制度のあるア・リーグよりも、投手が打席に立つナ・リーグこそ、大谷の価値は増すと指摘した。「エースで4番」という夢が、メジャーで実現するかもしれない。

 二刀流として異次元の活躍を見せる大谷は豪快なバットでも、メジャー球団首脳のロマンをかき立てている。
 
【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

フルカウント

大谷翔平をもっと詳しく

BIGLOBE
トップへ