あと一歩、2位勝田貴元が得た自信と収穫。王者ロバンペラに学ぶ土曜日のアプローチの違い/WRC第3戦ケニア

2024年4月2日(火)22時42分 AUTOSPORT web

 3月27(水)〜31日(日)にかけて開催された2024年WRC世界ラリー選手権第3戦『サファリ・ラリー・ケニア』にて、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)から参戦する日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)が2位表彰台を獲得した。


 総合優勝を飾ったチームメイトのカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)に次ぐ2位となったことで、トヨタのワン・ツーフィニッシュの一角を担う活躍を見せた勝田は、大会後のオンライン取材会に出席し、今回感じたロバンペラとの戦い方の違いや、自身のラリーの進め方の変化について語った。


 最初に勝田は、今大会は土曜日が肝になると予想していたことを明かす。


「過去のこの大会は土曜日に展開が変わることが多く、さらに今年は雨の可能性も土曜日が一番高かったので、そこでうまくリスクマネージメントをしてポジションを上げていきたいと考えていました」

2024年WRC第3戦サファリ・ラリー・ケニア 大会序盤はあらゆるアクシデントに注意して走ったという勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)


「しかしロバンペラ選手のアプローチは、金曜日にプッシュすることで差を広げて、以降はリスク配分をしながら走り切るという戦い方でした」


「結果的に、ロバンペラ選手はパンクを一本もせずに走り抜けて行きました。この週末全体へのアプローチの差だったり、そういった戦い方ができる彼自身の持つ速さへの自信だったりが見えたので、とても学びになる一戦だったと感じています」


 金曜日の段階で、勝田は攻めと守りのステージ配分がまばらであったのに対し、ロバンペラは全ステージを攻めた走りで駆け抜けた。その結果、金曜日時点でロバンペラは1分のリードを築き、勝田を含む各マシンにパンクが生じた土曜日のSS10を細心の注意で走る余裕ができていたのだ。

2024年WRC第3戦サファリ・ラリー・ケニア 勝田貴元と話すカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)


 ただ、大会の進め方に差はあったものの、自分の速さへの自信については確実に増していると感じたと続ける。


「いままでは、ずっとプッシュをしていないとタイムが出せないという不安を感じていました。さらにプッシュをしていても『どれくらいのタイムが出るのだろうか』という感覚が残っていたように思います」


「ですが今は、どれくらいのリスク配分でプッシュすればどういうタイムに繋がるのか、というところが掴めてきている感覚があります」


「実際に土曜日最初のSS8では、リスクは避けながらもある程度良いペースで走ってトップタイムでした。そこで、このままこのペースで走り続けることができれば、うまく駒を進められると感じました」と、これまでよりもレベルの高いアタックができるようになった実感を語った。

2024年WRC第3戦サファリ・ラリー・ケニア デイ3のSS8とSS11『ソイサンブ』でトップタイムをマークした勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)


 2022年、2023年のタイトル連覇を成し遂げている王者ロバンペラの戦い方を、2番手の立場からひしひしと感じ取った勝田。表彰台では、「複雑な感情」を抱いたという。


「今回は、自分自身が持っているペースを出し切れなかった部分と、あえて抑えた部分とが差になって負けてしまいました」


「そこで、自分自身の力が全然足りていない悔しい想いもありましたが、カッレは一番の親友でもあるので、ふたりで立った表彰台は複雑な感情でした」


「ただ、チームにとっては今シーズン初優勝ですし、自分にとってもスウェーデンの悔しい結果からの再スタートという意味でいい結果になったと思います」


 開幕戦モンテカルロと第2戦スウェーデンでは、デイリタイアから思うような結果を残せずにいたが、今回は自分自身の戦いを貫いて2位表彰台を勝ち取った勝田。同時に、2位の高みに上がったことで、王者でありチームメイトの距離をリアルに感じ取れたことは今回の最大の収穫だったと言える。初優勝の可能性を感じ取った勝田の目はすでに、2週間後に行われる次戦『ラリー・クロアチア』を見つめている。これまで出場してきた同ラリーではいずれも6位となっているが、上昇気流に乗り始めた勝田は、さらなる好成績、そしてその先の初勝利を手にする事ができるだろうか。

2024年WRC第3戦サファリ・ラリー・ケニア 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)
2024年WRC第3戦サファリ・ラリー・ケニア ワン・ツーフィニッシュ時刻を飾ったカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組と勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)


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