【あなたは何しに?】ブレンドン・ハートレーの応援に多くのニュージーランド人が開幕戦に来場

2018年4月3日(火)12時0分 AUTOSPORT web

 F1シーズンを転戦していると、いろいろな人との出会いがある。そんな人たちに、「あなたは何しに、レースに来たのか?」を尋ねる連載企画。今回はオーストラリアの隣国、ニュージーランドから初のF1生観戦にやってきたというご夫婦だ。


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「ニュージーランド出身の僕にとって、オーストラリアGPはホームグランプリのようなもの。ニュージーランドへ帰国した際に、多くの人がオーストラリアへ応援に行くと言ってくれたからね。だから、この開幕戦は僕にとっての特別な一戦。多くのニュージーランド旗が見られることを願っている」


 開幕前のアルバートパーク・サーキットでそう語っていたのは、ブレンドン・ハートレーだ。


 オーストラリアGPの週末、トラムに乗ってサーキットへ通っていると、大勢のオーストラリア人に混じってトロロッソ・ホンダのTシャツを着た紳士に出会った。「もしかして、あなたはニュージーランド人ですか?」と声をかけると、その紳士は「ああ、そうだよ。ブレンドン(・ハートレー)の応援に来たんだ」とニッコリ。


「オーストラリアとニュージーランドは隣国で国旗も似ているから、時々混同されるけど、まったく別の国だし、実際に大きな違いがいくつもあるんだ。だから、われらがブレンドンがオーストラリアGPに出場すると聞いて、応援に駆けつけたんだ」


 ニュージーランドのクライストチャーチから応援に来たこの紳士は、これが初のF1生観戦。ハートレーも「グランプリの週末はオーストラリア国旗に混じって、ニュージーランド国旗もあちこちで振られていた」というほど、今年のオーストラリアGPには多くのニュージーランド人が来場していた。


 その理由はハートレーがF1史上初めてオーストラリアGPを走るニュージーランド人となったからだ。


 これまでF1を走ったニュージーランド人は8人いる。先駆者であるブルース・マクラーレン(マクラーレンの生みの親)やニュージーランド人最多勝のデニス・ハルム、そして1966年ル・マン24時間レース優勝者のクリス・エイモンらが活躍していた時代はオーストラリアGPはF1のカレンダーに組み込まれていなかった。


 ハートレー以前、最後にF1を走らせたニュージーランド人ドライバーはマイク・サックウェル。彼の最後のレースは1984年ドイツGPだが、オーストラリアGPがカレンダーに加わったのは、その翌年の85年だ。つまり、ニュージーランド人のF1ファンが母国人ドライバーを応援するには、長い旅を強いられた。


 メルボルンとニュージーランドの主要都市は飛行機で3時間ちょっと。ちょうど日本と上海ぐらいの距離ということで、多くのニュージーランド人ファンが押し寄せたというわけだ。

ニュージーランド人のブレンドン・ハートレー


 ちなみにトロロッソ・ホンダのTシャツを着た紳士の横にいるのはご夫人で、「私もニュージーランド人だけど、ルイス(・ハミルトン)のファンなの」とメルセデスのTシャツを着ていたが、2人の応援するドライバーは、それぞれ悔しい思いをする結果に終わった。次戦以降の奮起に期待したい。


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