名門一家の20歳、マックス・マクレーがラリー2昇格。サインツも開幕緊急参戦へ/ERC

2025年4月3日(木)19時7分 AUTOSPORT web


 直近の2シーズンはERCヨーロッパ・ラリー選手権のジュニア部門で腕を磨き、学習と進歩を続けてきた弱冠20歳のマックス・マクレーが、今季2025年より晴れて最高峰クラスに昇格。ハンガリーを拠点とするTRTラリーチームに残留しつつ、国際ラリーの階段を上るべく、プジョー208・ラリー4からシトロエンC3ラリー2に乗り換え、ERC1登録で来月5月の『ラリー・ハンガリー』より最高峰クラスでのシーズンを開始する。


 アリスター・マクレーの息子で、ジミー・マクレーの孫であり、言わずと知れた故コリン・マクレーの甥でもある名門一家出身の新鋭は、今季もBRCイギリス・ラリー選手権と並行して欧州選手権でのプログラムを継続する。



「どんなに忙しい一年になるだろうと楽しみにしているし、本当にワクワクしている」と、昨季までジュニアERCで履いていたハンコックから、インド製のMRFタイヤを使用するスコットランド出身のマックス。


「ジュニアから(総合での)ERCにステップアップするうえで、僕自身は本当に準備ができていると感じる。昨シーズンは素晴らしかったが、BRCでドライブしている(四輪駆動の)ラリー2カーから、ジュニアERCでの(前輪駆動の)ラリー4カテゴリーに切り替えるのはかなり大変だった。でも今はすべてのイベントにラリー2カーで出場できる。同じクルマ(駆動方式)に一貫して乗れる機会は、経験を積むことと、その成果を活かすのに役立つはずさ」


 そんなマックスはERCでのハンガリー戦に先立ち、コドライバーのキャメロン・フェアとともに、かの有名な“キルダーの森”を舞台に4月12日に開催されるBRCイベント『キルダー・カーライル・ステージス』に出場する。


「加えて2025年シーズンはTRTも引き続き参加してくれる。彼らは素晴らしいよ。クルマやすべてのことに一生懸命取り組んでいるし、昨年と同じエンジニアやメカニックが周りにいて、本当に馴染みのある顔ぶれが揃っているのは素晴らしいニュースだ。僕自身、一貫性を保つためにも良いことだよね」



アリスター・マクレーの息子で、ジミー・マクレーの孫であり、言わずと知れた故コリン・マクレーの甥でもある弱冠20歳のマックス・マクレー

 先日、オーストラリアはシドニーで初開催された第33回『レース・オブ・チャンピオンズ(RoC)』に出場する予定だったマックスだが、先月イングランド北部で行われた『イースト・ライディング・ステージス・ラリー』でトップ6を走行中に手を負傷。治療と療養を経て次戦のBRCまでには「完全に回復する予定」だという。


「僕がベイル(牧草や干し草のロール)に激突した際、ステアリングから手が外れた。それでホイールが回転したとき、スポークの1本が手に当たったんだ。骨折したと思ったよ」と説明したマックス。


「でも幸いにして骨折ではなく、靭帯損傷と骨の打撲があった。医師と相談して治療し、次の『キルダー・カーライル・ステージス』ではもう大丈夫さ。もちろん、怪我は今季の良いスタートとは言えないが、シトロエンでの最初のイベントで見せたペースは本当に強力だった」


「スピンがあったにもかかわらず、SS1では4番目に速かった。C3ラリー2での最初のステージでは最速だったかもしれないね。だからキルダー・カーライル・ステージスの高速ステージでグラベル(未舗装路)のマイレージを稼げれば、ハンガリーの前にこのクルマとセットアップ、そしてMRFタイヤを理解する良い機会になる」


「ハンガリーは楽しみにしているイベントのひとつだ。2024年はそこでジュニアERC部門で優勝したからね。そこで良い経験と自信、そしてERCでうまくやっていくために必要な知識を得ることができたんだ」



これまでオペルやプジョーのRally4モデルで腕を磨き、地元BRCではRally2で経験を積んできた


ハンガリーを拠点とするTRTラリーチームに残留しつつ、『シトロエンC3ラリー2』に乗り換える

■カルロス・サインツが電撃参戦!

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