香川、今季初ゴールを生んだ「心の余裕」。スタジアムにやっと響いた「カガワ・シンジ」の歌声

4月5日(水)11時34分 フットボールチャンネル

待望の今季初ゴールを決めた香川。「自分が思っているプレーを表現できている」

 ドルトムントは現地時間4日、ブンデスリーガ第27節でハンブルガーSVと対戦し、ホームで3-0の勝利を収めた。先発フル出場した日本代表MF香川真司は今季リーグ戦初ゴールを含めた全3得点に絡む活躍を見せている。今季一番の切れ味を見せた香川は「心の余裕がある」と振り返っているように、精神的にリラックスして試合に臨むことができている。香川のゴールに、スタジアムには今季初めて「カガワ・シンジ」の歌声が鳴り響いた。(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

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 今季でも一番の“切れ味”だったのではないか。2017年4月4日のブンデスリーガ第27節、ボルシア・ドルトムントはホームにハンブルガーSVを迎えた。前節シャルケ戦に続いて、右のインサイドハーフで先発出場した香川真司。そしてダービーでそうだったように、このHSV戦でも、力強くドルトムントの攻撃をリードした。

 12分にはモルとのコンビネーションから先制点に繋がるFKを獲得。また、27分にはゴール前でオーバメヤンから受けたボールを、右足のヒールで再びオーバメヤンに落としてGKとの1対1を演出した。ひょっとすると、プレーの冴えは、シャルケ戦以上だったかもしれない。

 香川は述解する。

「要所要所というか、試合の流れを見てやる時…、“やる時”って言ったら変ですけど、受けた時やボールに絡む時にしっかりやる、っていうのを意識していました」

 言わば“集中のメリハリ”、といったところだろうか。もちろん試合には集中を持って臨む。しかしミッドウィークに必ず試合のある4月では、試合数の多さを考えても全てのゲームで90分間を通して高い集中を持ち続けることは難しい。それは決して試合中に集中を切らすということではなく、「要所要所」で集中のギアを上げるのだ。

 また、そもそも精神的な余裕があるのだという。香川は「良い意味でリラックスはできている」と言う。

「心の余裕も含めて、試合に上手く入れていると思うので、そこの余裕はとても大きいのかな、と思います。今、自分自身の中でプレーのビジョンであったり、そういうのがすごくあるのかな、と。まあ、本当に自分が思っているプレーを表現できているとは思っています」

全3得点に絡む活躍。スタジアムのコールに「逆に感謝」

 頭の中で思い描くプレーに、体が付いてきている。中盤でボールを受ければ、以前よりも前を向く「余裕」があり、ここに来てバイタルエリアで作るチャンスの数やゴール前に飛び込む回数が増えている。

 1点ビハインドのHSVは、60分にアーロン・ハントを投入するなど、反撃を試みて来たが、ドルトムントの守備陣はもう少しのところで踏み止まった。試合の流れをHSVに引き渡しそうで、決して渡さない。

 すると81分に、香川のゴールが生まれる。1対1でエクダルを振り切ったオーバメヤンの左からのクロスに、ファーで合わせて押し込んだ。今季初得点に喜んだゴール裏では、「カガワ・シンジ」の歌が響いた。南側スタンドに響くカガワの歌は、今季初めてのことかもしれない。

「まあ、今日もああやってコールしてくれましたけど、(リーグ戦初ゴールは)遅すぎるくらいで、逆にああやってコールしてくれたことに逆に感謝したいです」

 そして93分には、オーバメヤンのゴールをアシスト。ピシュチェクのスローインをセンターサークル付近から、左足で浮き球のロングパスを前を走るオーバメヤンに送る。裏に抜け出したオーバメヤンが決め切って、ドルトムントはHSVに3-0で勝利した。

 香川は全得点に絡む活躍。HSV戦で、今シーズンでも一番の切れ味を発揮した。

(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

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