前田健太は岩隈より「多彩」 ダルビッシュ恩師がMLBでの成功に太鼓判押す

4月5日(火)10時33分 フルカウント

前田の投球を生で見た元レ軍監督ワシントン氏が絶賛、「信じられない制球力がある」

 2016年のメジャーリーグが開幕した。広島からポスティングシステム(入札制度)で念願のメジャー移籍を果たしたドジャースの前田健太投手は、6日(日本時間7日)の敵地パドレス戦で先発ローテーションの3番手としてメジャーデビューを果たす。オープン戦では6試合に先発し、1勝2敗、防御率2.35と抜群の安定感を示した。

 オープン戦とは別物となるレギュラーシーズンのマウンドを踏みしめる日本人右腕の投球は対戦相手にどう映っているのだろうか。2014年途中までレンジャーズの監督を務め、ダルビッシュ有投手を渡米1年目から指導した恩師のアスレチックスのロン・ワシントン三塁コーチが単独取材に応じ、期待のエースについて鋭く分析した。

「前田は我々相手に先発で投げた。ダルビッシュのようなパワーはない。だが、彼には信じられないほどの制球力がある。それも、どのボールに関してもだ。ストライクゾーン低めに投げ込んでいた」

 前田は3月10日にオープン戦2試合目の先発でアスレチックスと対決。3回を投げ、2安打2四球3三振無失点のピッチングで勝利投手となった。2010、11年とレンジャーズを2年連続でワールドシリーズまで導いた百戦錬磨の闘将は、三塁コーチャーズボックスから前田を観察していた。

「勝負できるボールが3種類も4種類ある」「彼はメジャーで成功できる」

 メジャーの強打者をねじ伏せるダルビッシュのような強烈なパワーはないとしながらも、圧倒的な制球力を絶賛。速球、変化球いずれのボールも低めを丁寧に突くコントロールは、ワシントン氏にとっても脅威に映った様子だ。

 そして、コントロール以外にも、前田にはメジャーで通用する武器もあるという。

「彼の変化球は日本人投手らしいものだ。つまり多彩なんだ。カッター、スライダー、カーブ、チェンジアップ。ファストボールをうまくミックスして、ストライクゾーンをどんどん攻めてくる。勝負できるボールが3種類も4種類あるのだから、彼はメジャーで成功できる」

 ワシントン氏は、多彩な変化球についてこのように絶賛。メジャーでの活躍に太鼓判を押した。女房役のヤスマニ・グランダル捕手も、ハイレベルな4種類のボールを持つ前田について、今オフにフリーエージェントでドジャースからダイヤモンドバックスに移籍したメジャー屈指の右腕ザック・グレインキー投手に例えていたが、変化球は味方のみならず対戦チームからもしっかりと評価されていた。

「岩隈にはスプリット、制球抜群の速球もある。だが、前田ほどの多彩さはない

「もっと巨漢かと思っていたけれど、そうではなかった。日本ではサイズ的に大きい方かもしれないが、メジャーでは小柄な方だろう。彼にはもっとパワーがあるかと思った。だが、彼はファストボールでコーナーを突く。ストライクゾーンを緩急をつけながら攻めてきた」

 マウンドに立った前田には意外な感想を抱いたというワシントン氏。レンジャーズ時代にはダルビッシュ、上原浩治投手らを直接指導し、様々な日本人投手との対戦も重ねてきた。前田については、岩隈や黒田と比較する声もあるが、闘将の見方は少し違う。

「前田は岩隈や黒田とはタイプが違う。前田はボールを低めに集める。ここが私が最も気に入っているところだ。彼の投げる全てのボールが低めだ。岩隈にはスプリットがある。制球抜群のファストボールもある。だが、前田ほどの多彩さはない」

 2014年までドジャースやヤンキースで活躍した広島の先輩・黒田博樹投手や、精密機械と呼ばれるほどの制球力を誇るマリナーズの岩隈久志投手ら日本人投手と前田の類似性を、ワシントン氏は見出さなかった。同じア・リーグ西地区で対戦の多かった岩隈と比較しても、前田は「多彩」と言い切っている。

 岩隈は昨季までメジャー4年間で47勝を積み上げてきた。黒田は7年間で79勝を挙げ、2015年に広島に凱旋した。偉大な先人に続く活躍が期待される前田だが、ワシントン氏は「成功間違いなし」と太鼓判を押していた。

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