「1軍では通用しない」—先発ローテ入りへ、西武・本田圭佑がこだわるもの

4月5日(水)8時20分 フルカウント

西武浮上のキーマンになれるか 本田圭佑が持つ秋山翔吾に通じる“武器”とは

 昨シーズンまでのエース・岸孝之がFA権行使でチームを去ったことにより、今季は先発ローテーションの1席が空いた西武。週5試合ペースが続く4月末までは、開幕ローテーションを勝ち取った菊池雄星野上亮磨、ウルフ、多和田真三郎、高橋光成の先発5枚で足りる。だが、6番手が必要となった時に、誰が加わるのか。残念ながら、現状では明確な答えは見えていない。

 十亀剣、新外国人ガルセスが有力視されているが、そこに「ぜひとも割って入って欲しい」と首脳陣からも大きな期待がかかっているのが、2年目の本田圭佑だ。逆に言えば、彼が本格的に『1枚』として1軍戦力に加われれば、投手の台所事情はだいぶ変わってくる。ある意味、今季のチーム成績を左右する“キーパーソン”と言える存在かもしれない。

 ルーキー年の昨季は、9月9日に初昇格を果たし、2試合に登板した。デビュー戦となった同11日は、中継ぎで起用され、ソフトバンクを相手に2回1安打1奪三振1四死球、無失点と及第点。2戦目の18日(vs楽天戦)には先発のチャンスをもらったが、2回2/3を投げ4失点と、結果を出すことはできなかった。「一番大事な真っ直ぐが通用しなかった」。プロのレベルの高さを痛感させられた。

 一方で、シーズンオフに「第1回WBSC U-23ワールドカップ」の日本代表に選出され、優勝に大きく貢献したこと、さらに、11月からのウィンターリーグ参加のためオーストラリアに派遣されたことで、著しい成長を遂げたことは間違いない。本人も「今ままで、優勝など『一番』に立ったことがなかったので、成功できたというのは1つの自信になる」と手応えを明かす。首脳陣からもその経験と自信によって一気に開眼するであろうことが期待され、今春季キャンプはA班スタートとなった。

年間安打記録を樹立したチームの先輩・秋山にも通じるものとは

 しかし、オープン戦で結果が残せず、開幕は2軍からのスタートが決まった。一番の課題は、やはり、『直球の精度』。昨季の教訓から、海外での時間、オフ期間中、自主トレ、キャンプと、休むことなく徹底的にストレートの質向上に取り組んできたが、現時点では「力不足。厳しいようだけど、もう1、2ランクレベルを上げないと、1軍の先発では通用しない」と、首脳陣から告げられた。

 現在、再調整中の2軍では、自身が自らの生きる道だと言い切る「コントロール」を磨くことを第一のテーマに取り組んでいる。「腕で調節してしまっている、とコーチに指摘され、もっと体幹や下半身にを使って投げることを特に意識しています」。そして、その制球力アップを前提とした上で、さらに「低めに、垂れないで投げ込めるか」。キャッチボール、中距離投など、平地での投球はもちろん、傾斜のあるブルペンでも、いかに「下半身は力強く、上半身は力まず力を抜く、の上手いバランスを体に覚えさせるか」を課題に、ひたすら精進を重ねている。

 ドラフト6位指名での入団。「僕は、本当に低いくところから入ってきている」と常に謙虚な姿勢を貫き続ける。「練習していても、必ずしも上手くなっているかは分からないわけですから、しなければ、落ちていく一方だと思うので。なおさら怖いですよね」と、誰もいなくなった室内練習場で黙々とシャドウピッチングを繰り返す練習熱心さは、誰もが認めるところ。その姿は、年間安打記録を樹立したチームの先輩・秋山翔吾にも通ずるものを感じる。

 まだ1軍で勝っていないだけに、当然「初勝利」は意識しているものの、「それを目標にしてしまうと、1勝するだけの取り組みになってしまう。それではダメなので、今年は『1軍で5勝』を目指して、そのための取り組みをして、まずは先発ローテーションを回れるように頑張ります」と言う。

『謙虚』『練習熱心』、そして『向上心』。プロアスリートとして、人間として、真摯に正しい努力のできる才能が備わる本田圭佑にこそ、相応の結果がもたらされることを信じて止まない。

上岡真里江●文 text by Marie Kamioka

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